ドリトル先生と不思議な蛸
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第十一幕その二
「今度はね」
「そうだよね」
「今度は二人も一緒だよ」
「トミーも王子も一緒で」
「伊勢を楽しみましょう」
「そうしたいね、旅は楽しむべきで」
先生はウイスキーを飲みながらお話しました。
「そしてね
「それでだよね」
「トミーも王子もいたら」
「それでだよね」
「余計に楽しくなるから」
「是非だね」
「二人もね」
「一緒にね」
伊勢に行きたいというのです。
「そうしたいよ、そのことを願いながら」
「そうだね」
「それじゃあね」
「今は帰ろう」
「神戸までね」
「そうしようね」
こう言ってでした、先生はまたウイスキーを飲みました。アイスボックスでよく冷やしたものでとても美味しいです。
そのウイスキーを飲んでまた言いました。
「しかし思うことは」
「思うことは?」
「思うことはっていうと」
「何かな」
「一体」
「うん、僕達は奈良県を通って大阪府から兵庫県に帰るね」
神戸のあるその県にです。
「そうするね」
「うん、そうだね」
「僕達の帰り道はそうだね」
「この三重県から奈良県に入って」
「そこから大阪府を通ってね」
「兵庫県に戻るね」
「こうしたらね」
この道ならというのです。
「早いけれど」
「それでもっていう口調だけれど」
「どうしたのかな」
「一体何があるのかな」
「これがJRだとね」
こちらの鉄道を使うというと、というのです。
「名古屋まで行って」
「愛知県だね」
「ますはそこに行って」
「それからだね」
「そして普通の車両で帰るにしても新幹線で帰るにしてもね」
どちらでもというのです。
「その名古屋からね」
「岐阜県に出てね」
「滋賀県、京都府と進んで」
「そして大阪府に入って」
「兵庫県だね」
「そうなるからね、遠回りになるよ」
こちらの道はというのです。
「どうしてもね」
「鉄道だとそうだね」
「車なら安心して行けるけれど」
「八条鉄道は奈良県から三重県にも通ってるけれど」
「JRは違うからね」
「近鉄は通ってるけれどね」
この鉄道会社の路線はというのです。
「JRはないからね」
「そうだよね」
「八条鉄道はちゃんと通ってるからね」
「全国に路線を展開していて」
「そうなっているから」
「いいんだよ、こうして貨物列車に乗って」
八条鉄道のそれにです。
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