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猫の兄妹の愛情

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第二章

「来たのね」
「そうみたいだね」
「じゃあ兄妹両方ね」
「話した通りにね」
「お家に入れましょう」
 猫達と見ながら話してだった。
 二人は彼等を連れて家に帰った、すると。
「ニャア~~・・・・・・」
「お兄さん大丈夫かな」
「力尽きたのかしら」
「随分弱ってる中で必死に叫んでたし」
「妹を救おうとね」
「ほっとしたのかな」
「これは危ないわ」
 兄猫が急に弱ったのを見てだった。
 二人はすぐに兄猫を毛布で包んで弱ったことによる体温の低下を防ぎ。
 そのうえで口に脱水症状の防止と栄養補給の為にスポイトで砂糖水を入れた。そうして懸命に看病をすると。
 数日経って兄猫は目を覚ました、二人はその彼を見てほっとして笑顔になった。
「妹を助ける為に頑張ったんだ」
「だったらお兄さんも助からないとね」
「妹も心配していたしな」
「折角だから兄妹一緒でないとね」
「ニャア」
 妹猫は兄猫の方に歩み寄った、そうしてその顔をぺろりと舐めた。
 兄妹猫は暫くするとすっかり元気になり家中を跳ね回る様になった、兄はセオン妹はセーラと名付けられ。
「ワオンッ」
「ニャン」
「ニャンニャン」
 ブルースとも仲良く一緒に遊ぶ様になった、ジョージはそんな彼等を見てハンナに言った。
「二匹共家族にしてよかったな」
「ええ、そうしてね」
「それでうちは前よりもさらに明るくなった」
「ブルースは前からいてくれてね」
 その彼に加えてというのだ。
「そうなったからね」
「本当によかったよ」
「二匹共すっかり元気になったし」
「それじゃあね」
「これからもね」
「この子達と一緒にいよう」
「そうしていきましょう」
 ハンナはジョージに笑顔で応えた、そうしてだった。
 二人は三匹と幸せに暮らし続けた、兄妹猫はとてつもない幸せを手に入れることが出来た。その愛情故に。


猫の兄妹の愛情   完


                2021・4・18 
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