とある蝉様(絆10)とのカルデア物語
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第十九話『ヴリトラちゃんはアホかわいい』
「ふあ〜........わえ、もしかして寝とった?」
と唐突に目が覚めたヴリトラちゃんは困惑する。
(んあ、思い出した!........あの毒虫め!わえを嵌めおったなぁ!!!)
ガバッと寝床から置き、身支度をする為に先ずはシャワーを浴びに行く。
「風呂は嫌いじゃ.......泡が好かん.......」
(だ、だが、水浴びは毎日しとるぞ!か、勘違いするでない!わ、わえは決して臭くなんてないんだからなぁ!!)
一人ぶつぶつと呟くヴリトラはシャワーを止めいつも通りの衣装へと身を包んで行く。
「あの物好きなマスターに見合うのはわえだけじゃ。毒虫でも南米神でもなくな。」
あの毒虫め、わえの食事に睡眠剤を混ぜおったな。エミヤシェフの御馳走に無駄なものを添えをおって、破滅願望があるとみえる..........きっひっひ
「だが良い。マスターはわえに惚れ込んでおるからの!」
自信満々に鏡へと話しかけるヴリトラ。
「さて、会いに行くとするか。わえだけのマスター♪」
「あー結論を言うけど、犯人誰か分かったわ」
一同が驚いた様子を見せる。
「この特異点の犯人は______________ずばり」
「「ずばり?」」ごくり
カルデア職員全員が息を呑む。
「『天草』くんと『教授』でーす」
みんな一度にズッコケル。
「いやいや、もう分かりきってたことでしょ!」
必然事項だ。この二人が聖杯強奪して何も起きないなんて奇跡、まず無いからね。
「目的は分からないけど、これ以上人理をめちゃくちゃにされちゃあかなわない。止めよう」
と言う訳で先ずはロンドンに向かう事にしましょう。諸悪の根源である教授を先ずは叩いた方がいいだろうし。
「ちょっと待ってくれ少年!」
「待ちませんよ、教授。早く計画の全てを話して下さい。」
キュルケーパイセンの索敵魔術、そしてアーラシュくんの千里眼を使い教授の位置をわりかし簡単に判明する事が出来た。てかこの二人有能過ぎるでしょ、マジで。ダ・ヴィンチちゃんなんて目じゃないよね。
「聖杯を何処にやったんですか、教授?」
コアトルさんに関節を決められている教授に質問をする。
「さ、さぁ知らんね、私はっぐああるしい!!ギブアップ!!」
おっさんは直ぐに折れてくれた。どうやらどうしても惑星破壊の夢、そしてホームズ打倒を叶えたかったらしく、天草くんを唆したと言う。それと聖杯はもう二人を座に戻すしか戻って来ないらしい。
「それじゃあまたいつの日か再召喚をするので死んでくださいね、教授」
「待て待て待て!それもう召喚する気ないよね、少年!」
「じゃあご自身でお早く座にお帰り下さい。痛くないでしょ、それなら。」
アラフィフは涙目になりながら__________
「まぁ、ホームズには勝てたから良しとしよう。また会おう、少年」
___________座に自ら帰って言った。追いかけたホームズさん、敗れて座に戻っちゃったんかい!そしてその場には聖杯がコロンと転がる。あの世でコンサルティングでもしてて下さい、まったく。本当にろくな事をしない人なんだから。
「さて、天草くんの元へと向かおうか。」
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