ドリトル先生と不思議な蛸
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第五幕その十二
「こうした人達は平気で人を傷付けてね」
「それで自分達の都合次第でだね」
「擦り寄ってきて」
そうしてというのです。
「また利用しようとね」
「してくるんだね」
「そんな人達とはね」
「お付き合いしたくないね」
「そうだね」
「うん、あまりにも卑しいから」
そう思うからとです、王子は先生に答えました。
「そう思うよ」
「僕も同じだよ」
「じゃあそうした人達とは」
「もうすっぱり縁が切れる様にして」
「二度と家に近寄らない」
「そこまで言って聞こうとしないなら」
相手の人達がというのです。
「もうね」
「弁護士さんを立ててだね」
「法律で退ける」
「そうしてもらうんだね」
「そうだよ、そしてね」
それでというのです。
「犬もだよ」
「守るべきだね」
「そもそも家族なんだから」
犬、ペットもというのです。
「飽きたとか言って平気で捨てるなんて論外だよ」
「人間として最低だね」
「その時点でだね」
「まして有名になったから返せなんて」
そうしたことを言うことはというのです。
「もっと酷いよ」
「最低よりもだね」
「さらに酷いよ、日本の仏教で言う餓鬼だよ」
「あの卑しい人達がなる」
「もう生きていながらそうなっているよ」
まさにというのです。
「そこまで酷い人達だから」
「それでなんだ」
「徹底的にすべきだよ」
「そうなんだね」
「うん、犬の新しい家族の人達にはそう伝えておいてね」
「わかったよ」
「どうしてもというのなら僕もお話させてもらうよ」
先生もというのです。
「法学の博士号も持っているしね」
「法律にも詳しいね」
「イギリスのものが専門だけれど」
それでもというのです。
「日本の法律も学んでいるから」
「だからだね」
「その時は弁護士さんと一緒にお話させてもらうよ」
「宜しくね」
王子は携帯の向こうで笑顔で頷きました、幸いこの件は弁護士さんも先生も出さずに済みました。全ての動物のお友達である先生はこうしたことにも力を発揮するのです。
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