恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
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第九十七話 司馬尉、京観を造るのことその七
「お店のおじさんにね。お話してね」
「ちょっと俺達も仲間に入れてもらったんだよ」
「それでこうした店になったんだよ」
ジェニーだけでなく海賊達も話す。
「それでなんだよ」
「こうした店にしてもらったんだよ」
「勿論あれよ」
また話すジェニーだった。
「元の料理も出るからね」
「それを聞いて安心した」
夏侯淵はジェニーの今の言葉にいささか安堵した声で応えた。
「店が完全に変わったかと思ってしまった」
「そうだな。ここまで変わるとな」
夏侯惇も店の内装を見回しながら述べる。
「それが大丈夫かと思ってしまった」
「別に店を占領した訳じゃないからね」
ジェニーは笑ってこう話した。
「協力させてもらってるから」
「成程。それでなんだな」
「そうよ。それで何を食べるの?」
にこりとした笑顔でガルフォード達に問う。
「何でも言ってみて」
「作られるものなら何でも作るぜ」
「そうさせてもらうからな」
「そうか。それじゃあな」
ガルフォードがだ。店のメニューを手に取ってだ。
そのうえでだ。これだと言うのだった。
「鮪のステーキ貰おうか」
「それね」
「それとシーフードサラダな」
野菜を頼むのも忘れない。
「マッシュポテト、スープはオニオンで」
「それとパンね」
「ああ、パンは食パンな」
パンはそれにした。やはりアメリカはパンだ。
「それで頼むな」
「わかったわ。じゃあそちらさん達は?」
「私はいつものを頼む」
「私もだ」
夏侯姉妹はこう言っただけだった。
「店の親父にはこれで通じる」
「それで頼む」
「ああ、あんた達常連さんか」
「そうだったんだな」
「そうだ。だからだ」
「これで充分だ」
姉妹は海賊達にも話した。
「だからそれで頼む」
「そうしてくれ」
「わかったわ。それじゃあね」
ジェニーも笑顔で頷いてだ。こうしてだった。
彼女達も決まった。しかしだった。
ジェニーが程昱と郭嘉にも尋ねると。彼女達は。
「私はプリンだけでいいです」
「私は申し訳ありませんが」
こうそれぞれ言うのだった。
「今お腹は空いていませんが」
「これから予定がありますので」
特に郭嘉がだ。恥ずかしそうに言うのだった。
「ですから」
「?予定って?」
ジェニーもそれに反応を見せて目をしばたかせる。
「何かあるの?」
「そ、それは」
「逢引なのです」
程昱があえて誤解するように言った。
「凛ちゃんはこれからそれをしに行くんです」
「風、そんな表現は」
「いえいえ、実はですね」
程昱は無表情な顔で話していく。
「これから袁術さんと凛ちゃんで」
「だからそうした言い方は」
「ああ、袁術ちゃんとね」
だが、だった。郭嘉の予想に反してだ。
ジェニーはだ。納得した顔でこう言ったのである。
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