ドリトル先生と不思議な蛸
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第二幕その十
「皆でお弁当を食べながらね」
「行こうね」
「お茶も飲んで」
「そうして鉄道の旅を楽しもう」
「そうしましょう」
「鉄道の旅は素晴らしいものだよ」
先生は貨物列車の中で目を細めさせています、間もなく出発するその中で皆と一緒に同じ車両にいてお話しています。
「日本でもね」
「その車両の旅がよくて」
「それでだね」
「今から楽しむね」
「そうするね」
「そうしてね」
そしてというのです。
「鳥羽まで行くんだ、途中停まる駅もあるけれど」
「それでもだね」
「そうした駅はあまりないね」
「人を乗せる列車よりもね」
「貨物列車はかえって少ないよね」
「移動の旅が多いね」
「駅に停まっても駅の風景を楽しめるけれど」
それでもというのです。
「車窓を楽しめる」
「そうそう、移動しながらの」
「その旅も楽しめるから」
「余計にいいね」
「じゃあ鳥羽まで」
「ゆっくり楽しもう」
「そうていこうね、そろそろだよ」
先生は海中時計を取り出して時間をチェックしました、イギリスにいる時から使っている凄く古い時計です。
「列車が出発するよ」
「いざ鳥羽へ」
「今から出発だね」
「また旅がはじまるわ」
「僕達の素敵な旅がね」
「旅はいいね」
先生は目を細めさせてこうも言いました。
「本当にね」
「うん、普段と違う日々」
「その日々を楽しめるからね」
「あんないいものはないわ」
「それじゃああね」
「今から出発するから」
「楽しもうね」
笑顔で言う先生でした、そして。
列車が出発しました、するとです。
先生は皆と楽しくお喋りをして車窓から見える景色を眺めてお弁当を食べました。そのお弁当はといいますと。
それぞれの場所の駅弁です、先生はウイスキーを飲みながら駅弁達を食べてこんなことを言いました。
「駅弁をこうして食べることもいいね」
「先生駅弁も好きよね」
「日本のあらゆる駅弁が」
「今回も色々食べてるわね」
「そうしているね」
「だってね、どれも美味しいからね」
それでというのです。
「もう列車の旅になったら」
「それならだね」
「駅弁を食べる」
「窓の景色を眺めて」
「私達と一緒にいて」
「そうしてね」
まさにというのです。
「どんどん食べるよ、ただね」
「ただ?」
「ただっていうと?」
「先生どうかしたの?」
「いや、日本には食堂車両もあって」
それでというのです。
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