高速道路の横にいて
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第四章
「もう一匹貰ったの」
「いや、お母さんが散歩中にね」
「拾ったのよね」
「そうなの、それでね」
そのうえでとだ、はるかは右の膝にピクセル左の膝にその三毛猫を置いて由美に話した。
「この子もね」
「家に入れたのね」
「一匹来たら」
それでというのだ。
「もう一匹ね」
「来たのね」
「これも縁ね。それで今度もね」
はるかは二匹を同時に撫でながら由美に話した。
「お姉ちゃんが名前を付けたのよ」
「お姉さんくじ運強いわね」
「昔からね。それで今度はエクセルって名付けたのよ」
「ピクセルの次はエクセルね」
「くじ運強いけれどネーミングセンスはね」
「何かね」
「それ言ったら怒ったけれど。けれどお姉ちゃんもね」
くじ運は強いがネーミングセンスについてはどうかという彼女はというと。
「二匹共可愛がってるし」
「いいのね」
「もう二匹共マイクロチップ入れたし後で去勢とか不妊もして」
「しっかりとしてなのね」
「それで一緒に暮らしてくわ」
「旅行の時に拾って少しの間と思ったら」
「もうそれがね」
変わってとだ、はるかは笑顔で答えた。
「こうなったわね」
「随分変わったわね」
「本当にね」
「けれどよかったわね、はるか今とても幸せそうだし」
「実際幸せよ、だからずっと幸せにいる為に」
まさにその為にと言うのだった。
「お店頑張ってね」
「レストランね」
「折角繁盛してるし。それでお家でもね」
「その子達とね」
「楽しく過ごすわ」
「ニャア」
「ナア」
ここでピクセルだけでなくエクセルも鳴いた、はるかはその二匹を撫ででまた笑顔になった。そんなはるか達を見て由美もまた笑顔になった。
高速道路の横にいて 完
2021・2・21
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