不死身な彼女
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第三章
「そこでよ」
「学校でツイッターするのはよくないでしょ」
「休み時間だしいいでしょ」
「そういう問題じゃないでしょ、それで刀もなの」
「終わるのよ」
「正直四十巻続くと思ったけれど」
人気作は続けられる、漫画雑誌ではよくあることだ。
「二十三巻位で終わりそうね」
「多分ね、とにかくね」
「それでなの」
「そう、もうね」
それこそというのだ。
「ショックよ」
「だから今そう言ってるのね」
「そうよ、どうしたらいいのよ」
「ってゾーマが終わった時と同じこと言ってない?」
「だってショックだから」
それでというのだ。
「言うのよ」
「そうなの」
「本当にね、けれどよね」
「ゾーマの時も言ったでしょ」
「終わるならなのね」
「作者さん達にお疲れ様って言ってね」
そしてというのだ。
「そのうえでね」
「最後まで読んで」
「そしてね」
「楽しむべきね」
「本当に終わりあるならだから」
またこう言う香苗だった。
「だからね」
「それでなのね」
「もうね」
それこそというのだ。
「そうしてよ」
「他の作品もなのね」
「読んでいってね」
「それじゃあ」
光はようやく落ち着いた、そうしてまた読むのだが。
とにかく好きな作品が終わる度に落ち込み言う、それで香苗は光にいい加減やれやれといった顔になって言った。
「あのね、豆腐メンタル過ぎるでしょ」
「そうかしら」
「そうよ、だから漫画はね」
光が好きなそれはというのだ。
「何時かはよ」
「絶対に終わるの」
「そう、アニメもドラマも小説もね」
それこそというのだ。
「絶対に終わるの」
「そうなの」
「描かない人もいるけれど」
「バンダーバンダーとか」
「そうした作品でもよ」
鼎はさらに言った。
「何時かはね」
「終わるのね」
「作者さんが放り出したりしない限りはね」
それで未完のままでいる場合もあるというのだ。
「何時かはね」
「終わるの」
「だからね」
それでというのだ。
「一々終わったことで落ち込まないのよ」
「そう言うの」
「そうよ、大団円ならね」
そうした結末ならというのだ。
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