恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
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第九十六話 軍師達、狐を見るのことその五
それも食べながらだ。社とゲーニッツは話すのだった。
「それは何よりだ」
「美味なものは多いに限ります」
そうだというのだ。そしてだ。
実際にラーメンの袋を開いて鍋に入れてだ。さらに食べるのだった。
その中でだ。左慈はこんなことを話した。
「しかし。この時代でインスタントラーメンとはな」
「時代考証ですね」
「ああ、それが滅茶苦茶だがな」
「ははは、いいではありませんか」
それもいいとだ。于吉は笑って彼に話した。
「それもまた」
「いいか」
「そうです。何しろこの世界はあらゆる並行世界の中で特異点ですから」
だからいいというのだ。
「こうしたものを食べてもです」
「構わないか」
「はい。そしてです」
「そしてか」
「デザートですが」
次はそれだった。何かというのだ。
「それはどうされますか」
「ああ、それな」
「食後のデザートですね」
社とゲーニッツがそれに応える。
「そうだな。何がいいかだな」
「色々とありますが」
「アイスクリームはどうでしょうか」
于吉が提案するのはそれだった。
「それで」
「ああ、アイスクリームな」
「あれもいいですね」
オロチの二人がそれに乗った。
「じゃあそれにするか?」
「すぐに出せますし」
彼等の力をもってすればだ。それも普通にできることだった。
「ちょっと向こうの世界に戻ってな」
「持って来ればいいだけですし」
「そうだな。じゃあバニラがいいか」
左慈が出したアイスはこれだった。
「他には何がいい?」
「そうですね。何でもいいのでは?」
于吉がその左慈に応えて言う。
「アイスですと」
「何でもいいか?」
「私はバニラでもチョコレートでも」
構わないというのだ。そのどちらでもだ。
「そしてブルーベリーもです」
「とにかくアイスは何でもか」
「好物ですので」
だからいいというのだ。こう話してだ。
そのうえでだ。二人は社とゲーニッツにも尋ねた。
「そっちはどのアイスがいいんだ?」
「このラーメンを食べ終われば買って来ますが」
「そうだな。俺はバニラか」
「私はストロベリーを」
二人はこう答えた。
「それでいい」
「それで御願いします」
「わかった。それならな」
「コンビニエンスストアで買ってきますね」
「ああ、頼むぜ。それにしてもな」
社は二人の言葉を受けてからだ。面白そうに笑いながらこんなことを言った。
「こっちの世界にいてもな」
「それでもだな」
「こうしてあちらの世界のあちらの時代のものを食べられるのは」
「中々面白いな」
「どの世界や時代も行き来できるとはいえ」
そのことも楽しいというのだ。それが彼等の意見だった。
そのうえでだ。彼等はさらに話すのだった。
「あちらの世界もいずれはな」
「私達によって破壊される運命にありますが」
「ああ、この世界を破壊してからな」
「そうしましょう」
社とゲーニッツもその考えだった。
「まずはそれからだ」
「この世界からです」
こんな話をしてだ。彼等は今は食事を楽しむだった。そうしてデザートも食べてだ。これからのことも考えていくのであった。
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