オズの木挽きの馬
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第八幕その十
「佐助さんも」
「うむ、才蔵と伊佐はいささか冷めておるがな」
「基本的にはなのね」
「皆陽気でな」
「いつもそうなのね」
「そうだ、十勇士は皆明るい者達だ」
そうだというのです。
「忍者というと暗いイメージもあるがな」
「あれっ、そうかな」
「痛快なイメージあるよね」
「忍者っていうと」
「物凄く強くて」
ジョージ達四人はこう言いました。
「色々な術を使えて」
「物凄い体術で」
「飛んだり跳ねたりで」
「大活躍って思っていたら」
「いやいや、それは日本以外のことで」
小助さんは四人に笑って言いました。
「日本ではな」
「そういえばそうですね」
「結構暗いイメージもありますね」
「闇に生き闇に死ぬとか」
「そんな風にも言われますね」
「そうだな、しかしわし等は違ってな」
小助さんは大きなお口を開いてお話します、白い歯がとても奇麗です。
「色々な術も使って飛んだり跳ねたりな」
「そうした忍者なんですね」
「漫画やアニメやゲームみたいな」
「小説や講談にも出て」
「そんな人達なんですね」
「その通り、わし等は忍者だが基本隠れぬ」
つまり忍ばないというのです。
「常に明るく楽しく過ごしてな」
「幸村さんと一緒におられて」
「修行も楽しくしておるぞ」
また恵梨香に答えました。
「毎日な」
「それで今はですね」
「この森でな」
「修行をされていたんですね」
「森の木々の中を素早く駆けて木々の間を跳んでな」
その様にしてというのです。
「木遁の術等もな」
「修行されていたんですか」
「そうしておる、そこでお主達に会って」
「お話してくれているんですね」
「そういうことだ」
「そうですか」
「修行が終われば殿のところに戻るぞ」
幸村さんのところにというのです。
「そこで十二人で飲んで食ってな」
「楽しまれますか」
「そうする、殿に大助様に」
「十二人ですね」
「我等は何があっても離れぬしな」
「幸村さんも忍術を使えたわね」
グリンダがこのことを言ってきました。
「そうだったわね」
「殿も大助様も忍術を得意とされておる」
「武芸の一つとして」
「殿は凄い、武芸十八般全て身に着けられておる」
「それで忍術もなのね」
「そうなのだ、殿は兎角学問と武芸がお好きで」
それでというのです。
「忍術の鍛錬もだ」
「毎日なのね」
「励んでおられてな」
「お強いのね」
「魔法はお使いになられぬが」
それでもというのです。
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