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フォース・オブ・イマジナリー

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Turn:25 新導ミライ

 
前書き
最近思うように成果の出ない事に悩むヒトミ
そんな彼女をミライがファイトに誘う
見慣れぬ能力に戸惑うヒトミだったが……… 

 
「えー、当麻チャンピオンシップでないのかよ」
「すまない、塾の時間帯的に間に合いそうになくってね、応援にはいくよ」
「そういうことならしょうがないか」
困ったようにため息をこぼすヤイバとシュンを横目にヒトミは大きくため息をこぼした

Turn:25 新導ミライ

「俺はどうよ、習い事もやってねえしグレード3だぜ」
そういってタクヤが自分のファイカを見せるが
「だめだ、お前のデッキは俺と同じかげろう、大会の規約の中にチーム内で同じクランを2名以上使えないルールがある」
「んー、あと残ってるのは………」
そういってヤイバはヒトミの方を見るが
「え?あ、わ、私は………」
「グレード2か………」
「えっ、あ、うん………」
「おっしいなぁ、矢代が一緒にやってくれれば」
ヤイバが困ったように頭を掻くとヒトミはまた大きくため息をついた
そんなヒトミをレジからミライが見ていた

一人お店に残ってクエストボードを見ているヒトミ
「さすがにこの時間から受けられるクエストはないか………」
また大きくため息をこぼすヒトミ
「そんなため息ばっかりついてると、幸せが逃げちゃうよ」
そんな彼女にミライが声をかけた
「ミライさん………あれ?今日はもう上がりですか?」
「うん、その前にちょっとファイトしていこうかなって、ちょうどいいしお願いできる?」
「私でよければ………」
「決まり、じゃあちょっと貸してね………ここをこうしてっと」
自身のファイカとヒトミのファイカを操作して何かするミライ
「なにを………」
「ファイトが終わってからのお楽しみ」

様々な花が咲き誇るフィールドに立つ二人
初めて見る光景にヒトミが見とれていると
「そろそろ始めようか」
「あっ、はい」
ミライに声をかけられハッとなった
「「スタンドアップ!ヴァンガード!」」
「ロゼンジ・メイガス!」
「菜の花の銃士 キーラ」
バンダナを巻いた少女のユニットにライドしたミライがこちらに笑いかける
「ネオネクタール?………」
「そう、大自然の国家、ズーに住まう植物のクラン、かわいい見た目に騙されないようにね」
先攻のミライがそういってカードをドローする
「ライド、鈴蘭の銃士 レベッカ、キーラの効果で一枚ドロー」
「ライド、サークル・メイガス、ロゼンジの効果で一枚ドロー、ジェミニとミズノハメをコール、ジェミニ(8000)でレベッカ(8000)にアタック」
「ノーガードよ」
ジェミニの放ったレーザーがレベッカを直撃する
1st damage
【鈴蘭の銃士 レベッカ】
トリガーなし
「ミズノハメ(8000)のブースト、サークル・メイガス(16000)でアタック」
「ノーガードよ」
Drive check
【プロミス・ドーター】
トリガーなし
サークル・メイガスの放った光に襲われ悲痛な声を上げるレベッカ
2nd damage
【ダンガン・マロン】
クリティカルトリガー
パワー=鈴蘭の銃士 レベッカ(18000)
クリティカル=鈴蘭の銃士 レベッカ(クリティカル2)
「けど、ここでのパワーアップは意味ないか」
「私はターンエンドです」
「じゃ、スタンドアンドドロー………うん、いい感じ、ライド!」
花を象った大きな帽子と細く鋭い剣を携えたユニットにライドしたミライ
「パンジーの銃士 シルヴィア」
剣を構えながら笑いかけるシルヴィア
続けて剣の先を自身のリアガードに向ける
「登場時の効果、プラントトークンをスペリオルコール」
「ぷ、プラントトークン?」
ヒトミが困惑していると剣を向けた先の地面から少しずつ蔓が伸びていく
「い、一体何が………」
やがて花が開くとその花の中から小さな花の精のようなユニットが姿を現す
「えっ!?」
「これがプラントトークン、私たちの持つ生命の力が植物に宿った姿って言えば………わかるかな?」
「えっと………大体は」
「グレードは0、パワー5000のユニット、決して強力とは言えないけど………」
「手札を消費せずリアガードを展開した………」
「正解、それじゃあ続けてタンポポの銃士 ミルッカをコール、ミルッカのスキルで自身と同じ縦列にプラントトークンをスペリオルコール」
「またプラントトークンが………」
「さらにリアガードのミルッカは同じ縦列に他のユニットが登場したときパワー+3000、それから鈴蘭の銃士 カイヴァントをコール、カイヴァントはグレード0のリアガード1枚につきパワー+5000」
「えっ!?パワー+10000!?」
あまりのパワーに言葉をなくすヒトミ
「プラントトークン(5000)でブーストしたミルッカ(16000)でサークル・メイガス(8000)にアタック」
手に持った大きな綿毛をつかんで浮かびながら空中からサークル・メイガスに攻撃を仕掛ける
1st damage
【イエローウィッチ メメ】
トリガーなし
「プラントトークン(5000)のブースト、シルヴィア(15000)でサークル・メイガス(8000)を攻撃」
Drive check
【カローラ・ドラゴン】
トリガーなし
ミルッカの攻撃でふらついていたサークル・メイガスを刺突で攻撃するシルヴィア
攻撃を受けたサークル・メイガスはその場に倒れた

2nd damage
【ウェザーフォーキャスター ミス・ミスト】
ドロートリガー
パワー=サークル・メイガス(18000)
1枚ドロー
「カイヴァント(20000)でサークル・メイガス(18000)を攻撃」
「ジェミニ(10000)でガード!」
倒れたサークル・メイガスに剣を向けるカイヴァント
だ割って入ったジェミニがレーザーでカイヴァントの攻撃を阻んだ
「ターン終了」
「スタンドアンドドロー………プロミス・ドーターにライド、サークル・メイガスの効果で一枚ドローして、ジェミニを下げてもう1枚コール」
2体のプロミス・ドーターが並び真っすぐ相手を見据える
「ジェミニ(8000)のブースト、プロミス・ドーター(23000)でシルヴィア(10000)をアタック」
羽を広げ向かっていくプロミス・ドーターだが
「カローラ・ドラゴン(10000)でガード、カイヴァント(5000)でインターセプト」
2体のユニットに阻まれ攻撃を通せない
「なら、ミズノハメ(8000)のブースト、ヴァンガードのプロミス・ドーター(23000)でシルヴィア(10000)を攻撃」
「ノーガード」
Drive check
【ラック・バード】
トリガーなし
プロミス・ドーターの蹴りを受けて大きく後ずさるシルヴィア
3rd damage
【タンポポの銃士 ミルッカ】
トリガーなし
「ターン終了です………」
「強くなれてる実感がない、あなたの悩みはそんなところかな?本当は出たいんでしょ、チャンピオンシップ」
ミライの言葉に胸が苦しくなるヒトミ
「ヒトミちゃんはまだ始めてそんなに経ってないものね、でもね、そうやって悩むのも悪いことじゃないよ」
カードを見つめるミライの目はどこか優しげだった
「みんないっぱい悩んだり悔しい思いをしたりして、頑張って強くなろうとしている、私だってそう」
ミライはヒトミより年上で経験も豊富だ
何よりそう告げる彼女の目に偽りはない
なぜだかヒトミはそう感じる気がした
「咲き誇れ、煌く大輪の花、ライド!メイデン・オブ・トレイリングローズ!」
赤い花が吹雪のように舞う
その中心に踊るように降り立つ女性の姿があった
手を振るうとともに舞っていた花が一斉に舞い上がった
「イマジナリー・ギフト!フォース!」
トレイリングローズに光が宿ってその力を高める
「トレイリングローズのスキルでプラントトークンをスペリオルコール」
空いていた列にプラントトークンが2体現れる
「トレイリングローズのスキル、ソウルブラストしてプラントトークン3体にパワー+5000、ミルッカの後ろの子と、逆の列の2体、それぞれ5000ずつアップ、プラントトークン(10000)のブースト、ミルッカ(18000)でプロミス・ドーター(9000)にアタック」
「ラック・バード(10000)でガード」
「プラントトーク(5000)のブースト、トレイリングローズ(28000)でアタック」
「(ここは防げない………)」
Twin drive
【鈴蘭の銃士 レベッカ】
トリガーなし
【月下美人の銃士 ダニエル】
クリティカルトリガー
パワー=プラントトークン(30000)
クリティカル=メイデン・オブ・トレイリングローズ(クリティカル2)
トレイリングローズの放った花たちの攻撃を受け空中に投げ出されるプロミス・ドーター
3rd damage
【サイレント・トム】
トリガーなし
4th damage
【サークル・メイガス】
トリガーなし
「プラントトークン(10000)のブーストしたプラントトークン(40000)でプロミス・ドーター(9000)にアタック」
「(ダメ………これも防げない)」
なんとか起き上がったプロミス・ドーターだったがプラントトークンに体当たりされて吹っ飛ばされる
5th damage
【イエローウィッチ メメ】
トリガーなし
「(まだこっちはグレード2なのにダメージ5………ミライさんのデッキ、すごく早い………)」
プラントトークンとパワーアップの組み合わせによる速攻で追い詰められてしまうヒトミ
「すごい………ミライさん」
「まだできることはあるんじゃないかな?」
「えっ?」
ミライの言葉に戸惑うヒトミ
「そんな………私、ネオネクタール自体始めてみるし………ここから………初めて?」
戸惑いながらも自らの言葉に違和感を覚えるヒトミ
「そうか………わかりました、ミライさんが伝えたかったこと、光輝け!美しき女神!ライド!CEO アマテラス!」
アマテラスにライドしたヒトミは先ほどまでとは違う表情でトレイリングローズを見据えていた
「私がまだ見たことない戦略………ヴァンガードにはいろんなクラン、いろんな戦い方がある、私のオラクルにも、きっとまだいろんな可能性が眠っている」
アマテラスをコールしたヒトミはヴァンガードのスキルを使いデッキの上にカードを置いた
「ずっと同じデッキで戦っていたから、自分の変化が見えないままだった」
「決まったね、ヒトミちゃんのやるべきこと」
ミライの言葉にヒトミも頷いた
「アマテラス(17000)でトレイリングローズ(13000)をアタック」
「レベッカ(10000)でガード」
「ミズノハメ(14000)のブースト、アマテラス(31000)でトレイリングローズ(13000)をアタック」
「メイデン・オブ・ブロッサムレイン(守護者)」
Twin drive
【オラクルガーディアン ニケ】
クリティカルトリガー
パワー=プロミス・ドーター(19000)
クリティカル=プロミス・ドーター(クリティカル2)
2nd check
【サイキック・バード】
クリティカルトリガー
パワー=プロミス・ドーター(29000)
クリティカル=プロミス・ドーター(クリティカル3)
「ジェミニ(8000)のブースト!プロミス・ドーター(43000)でトレイリングローズ(13000)にアタック」
ミライは自分の三枚の手札を見た
1枚はシールドを持たないトレイリングローズ
残りはシールド15000のダンガン・マロンとダニエル
だがこの両方を出してもパワーは43000
「ノーガードよ」
プロミス・ドーターの蹴りがトレイリングローズに決まる
4th damage
【タンポポの銃士 ミルッカ】
トリガーなし
5th damage
【パンジーの銃士 シルヴィア】
トリガーなし
6th damage
【メイデン・オブ・トレイリングローズ】
トリガーなし

ファイトを終えたヒトミは新しく買ったパックを開けていた
「どう?いいカードは出た?」
「はい、でもこれ………」
そういってみせたカードを見てミライは納得したようにうなずいた
「確かにこれを入れるとなるとガラッとデッキが変わっちゃうね」
「そうなんですよね、これ………お気に入りのカードなんですけど………よし」
しばらく悩んだのちヒトミはデッキから数枚のカードを抜き取って傍らに置いた
デッキから外したのはアマテラスとインペリアル・ドーター、これまで彼女を支えてきたユニットたちだった
「よく決断したわね」
「今は………きっとまたこの子たちも必要になると思うので」
「うん、あ、忘れるところだった、ファイカ貸して」
「そういえばミライさんさっき何してたんですか?」
「ん?クエストを発注したのよ、つまりさっきのファイトはクエスト扱い、てことでクリア報酬」
「………え!?こんなに!?」
ファイカに贈られたポイントを見て目を見開くヒトミだった 
 

 
後書き
次回予告
「ミライさんもしかしてわかってて………」
「まあ、私もいろいろ悩んでたりした時期はあったからね」
「へえ………なんだか意外ですね」

turn:26 深紅の魔女

「昔はもっと暗い性格してたし、一度悩んだらうじうじしちゃって抜け出せなかったし」
「それは………もっと意外です」
 
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