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八条学園騒動記

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第五百九十六話 カルボナーラその七

「もうそれこそね」
「一気に酔えるな」
「それでどうかな」
 こうフックに話した。
「スピリチュアルで」
「いや、俺はあれは飲めない」
 フックは菅に寝袋の中から答えた。
「残念だが」
「そうなんだ」
「あまりにも強過ぎる」
 だからだというのだ。
「九十七パーセントもあるとな」
「とんでもない強さだね」
「俺はブランデーまでは飲めるが」
「スオイリチュアルは無理なんだ」
「六十でな」
 アルコール度、それがだ。
「もう無理だ」
「それじゃあね」
「スピリチュアルはな」
 この酒はというのだ。
「どうしてもな」
「無理だね」
「だからな」
「それは飲まないんだ」
「ブランデーだ、しかしな」
「しかし?」
「俺は強い酒は飲めてもな」
 それでもというのだ。
「それがだ」
「極端に強いと駄目なんだね」
「スピリチュアルをストレートで飲める人は凄い」
 フックはこうまで言った。
「心から思う」
「僕もね、スピリチュアルはね」
「ストレートだとだな」
「カクテルにしないと」 
 それこそというのだ。
「飲めないよ」
「普通はそうだな」
「強過ぎるから」
 それ故にというのだ。
「飲めないよ」
「そうだな」
「アンネットでもね」 
 酒豪の彼女でもというのだ。
「ストレートで飲まないらしいから」
「無理か」
「あれを飲もうと思ったら」
 それこそというのだ。
「ストレートだと相当な酒豪だよ」
「アンネット以上のか」
「そうだよ」
「あれはそうしたお酒か」
「お店でこれを飲めたら漢って宣伝の文章書いてあったけれど」
「飲めたらか」
「あくまでね」
 この条件が必要だというのだ。
「そうだよ」
「そんな代物か」
「実際フックも飲めないよね」
「今言ってる通りにな」
「そうだよね、アンネットだけじゃなくてロシア人でもね」
 アンネットの国の人達もというのだ、言わずと知れた連合で群を抜いた酒好きの国である。またの名を酒の国とまで言う位だ。
「飲める人は滅多にだから」
「そこまでか」
「あのお酒は特別だよ」
「九十七パーセントは伊達じゃないか」
「火を点ければ燃えるし」
「殆どアルコールだからな」
「吐いて火を点けたら吹くから」
 そうなるというのだ。
「物凄いよ」
「芸であるあれもか」
「スピリチュアルでするからね」
「ガソリン並か」
「ちなみにガソリンは飲んだら駄目だよ」
 菅はこれは絶対にと答えた。 
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