オズの木挽きの馬
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第六幕その五
「恵梨香だね、それにね」
「それに?」
「日本人なのかな」
「謙遜することがなの」
「オズの国の日系人もね」
「そうした人が多いの」
「謙遜することが多い人がね」
実際にというのです。
「多いよ」
「そうなのね」
「だからね」
それでというのです。
「本当にね」
「私もなのね」
「日本人だなって思ったよ」
「そうなの」
「そして謙遜したら」
その時はといいますと。
「実は凄いんだよね」
「そうなの」
「日本人って凄いって言われたら凄くないって言うけれど」
まさに謙遜してです。
「その実はね」
「そうそう、凄いんだよね」
「日本人ってその場合こそね」
「それでも謙虚だから」
「いつも謙遜するんだよね」
ジョージ達四人も言います。
「そこでね」
「謙遜することないのに思っても」
「それが謙遜するから」
「慣れるまで困ることもあるよ」
「そうだね、知ってることも知らないっていうから」
この場合もあるとです、木挽きの馬はこうしたお話もしました。
「時々本当はってなるよね」
「知ってることは知ってるって言わないとね」
ガラスの猫も言います。
「こっちが困ったりするわ」
「実際本当はどうかってなるし」
「慣れるまでね」
「どうなのかってなったね」
「私達もね」
「何か自分がって前に出たり自信を強く見せると」
その場合はとです、恵梨香は木挽きの馬とガラスの猫にお話しました。
「日本ではね」
「よく思われない」
「そうなのね」
「だからね」
それでというのです。
「私もね」
「謙遜しているんだね」
「そうなのね」
「傲慢であるよりもね」
それよりもというのです。
「謙虚の方がいいし」
「それはそうだね」
モジャボロは恵梨香の今の言葉に頷きました。
「傲慢とか尊大とかね」
「そうしたことはですね」
「かつてのノーム王がそうだったけれど」
「よくないですね」
「どうしてもね、だからね」
「謙虚なのはですね」
「いいと思うよ、ただね」
それでもというのです。
「やっぱり知っていることはね」
「ちゃんとですか」
「言わないとね」
そうしないと、というのです。
「困る場合があるから」
「だからですか」
「言おうね」
「そうしたことはですね」
「出来るだけね」
「それじゃあ」
恵梨香も頷きました。
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