X Dimensions SoldierS Re: Xros Rays
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第13話 完全体(アンドロモン)を止めろ! 蒼き狼ガルルモン
前書き
VSアンドロモン戦、そしてガブモン進化回です^_^
早くシンフォギアGX本編に行きたいなぁ……まあ、ツナや炎真、響達にはまだデジタルワールドでやらないといけないことがあるので仕方ないですが(^◇^;)
少しでも物語が進められるよう、これからも頑張ります!^_^
研究施設内で響とアグニモンはセレナ、ガブモン、ハックモン、そして名も無き銀髪の少年と出会い、セレナ達と共にレオモンとの合流をすべく来た道を戻っていた。
因みに未だに眠っている銀髪の少年はアグニモンが背負う形で運んでいた。
ハックモン「なるほど、大体の事情はわかった。それにしても、あのレオモンがデビモンの黒い歯車に操られていたとはな……」
アグニモン「ああ。あんまり考えたく無いけど、俺達が探してるアンドロモンもデビモンの黒い歯車で操られている可能性がある……最悪アンドロモンと戦わなきゃいけないかもな」
ガブモン「厳しい戦いになるね。まあ、黒い歯車と言うのを破壊すればアンドロモンを元に戻せると言う勝機はあるだけ、まだ救いがあるけど……」
響「皆、アンドロモンと戦うって決め付けるの早くない?」
セレナ「そうですよ。レジスタンスの皆さんを逃がす時に怪我して、動けないって可能性もあるんですから……」
アグニモン「悪い、確かにアンドロモンが敵になっているって決め付けるのは良くないな。けど……」
ガブモン「レオモンやアンドロモンでさえ勝てなかったデビモンの力を考えると、ついね……」
ハックモン「ああ……」
アグニモン達もアンドロモンが黒い歯車で操られているとは考えたく無いが、レオモンやアンドロモンでさえ敵わなかったデビモンの力を考えると、最悪の状況を想像してしまうのも無理はない。
響「と、取り敢えず早くレオモンと合流しよう! それから先のことは後で考えれば良いし!」
セレナ「そ、そうですね! 急いでレオモンと合流しましょう!」
アグニモン「お、おう」
ガブモン「う、うん」
ハックモン「そうだな……」
レオモンの仲間であるアンドロモンが敵になる……そんな最悪の展開をあまり考えたく無い響とセレナはレオモンとの合流を急ぐことを促す。
だが、そんな彼女達の願いはこの後無情にも砕かれることになり、それを象徴するかのように……何処からか爆発音が聞こえて来るのだった。
ガブモン「今の爆発音は……!?」
ハックモン「外の方からだ!」
響「まさか……レオモン!?」
先程の爆発音からレオモンの身に何か起きたのでは無いかと予感した響が走り出す。
セレナ「立花さん!?」
アグニモン「待て、響! 1人じゃ危険だ!」
ハックモン「追いかけるぞ!」
ガブモン「うん!」
セレナやアグニモン達も響の後を追うのだった……
それから数分後、研究施設の外へと辿り着いた響やアグニモン達は……
アンドロモン「ガトリングミサイル!!」
レオモン「獣王拳!!」
レオモンとアンドロモンが戦闘している光景を目にするのだった。
響・アグニモン『レオモン!』
レオモン「! 響、アグニモン! 良いところに来てくれた!」
アグニモン「レオモン、お前が戦っているデジモンはまさか……!」
レオモン「ああ……私達が探していたアンドロモンだ」
アグニモン「っ! やっぱりか!」
響「あれが、アンドロモン!? 本当にサイボーグなんだ……って、ちょっと待って! 何でレオモンがアンドロモンと戦ってる状況になってるの!?」
アグニモン「決まってるだろ! アンドロモンもさっきのレオモンのように黒い歯車で操られているんだよ!」
レオモン「その通りだ。アンドロモンの右足に刺さっているのがそれだ」
レオモンの言う通り、アンドロモンの右足には黒い歯車が刺さっているのだった。
響「そんな……レオモンの仲間相手に戦わなきゃいけないなんて……」
アグニモン「しっかりしろ、響! アンドロモンと戦うことになっちまった状況を嘆くよりも、アンドロモンを黒い歯車から助けることに専念するんだ!」
響「アグニモン……うん、そうだね。アンドロモンを助ける為にも、今は戦わなきゃ!」
アグニモン「ああ!」
響とアグニモンは拳を構え、戦闘態勢に入る。
アンドロモン「選バレシ乙女、パートナーデジモン発見、抹殺スル……!」
響とアグニモンを視認したアンドロモンは敵意を向けながら、迫って来ていた。
響「セレナちゃん達は物陰に隠れて! 絶対に外へ出ちゃダメだよ!」
セレナ「は、はい!」
響「アグニモン、レオモン! 私がアンドロモンの注意を引き付けるから、2人はアンドロモンの右足の黒い歯車を狙って!」
アグニモン「わかった!」
レオモン「心得た!」
響はセレナ達に入口付近の物陰に隠れるように言った後、アグニモンとレオモンにそう指示する。
《挿入歌:限界突破 G-beat》
響「行くよ!」
響はアンドロモンに向かって駆け出す。
アンドロモン「ガトリングミサイル!!」
アンドロモンは胸部のハッチを展開し、響に向けてミサイルを連続で発射する。
響「そんなもの!」
響はアンドロモンのミサイルの嵐をジグザグに移動して躱して行く。
アグニモン「ファイアダーツ!!」
レオモン「百獣拳!!」
アグニモンとレオモンもそれぞれの技でアンドロモンのミサイルを破壊し、響を援護する。
そして響はアンドロモンに接近すると、アンドロモンの周囲を回るように移動する。
アンドロモン「スパイラルソード!!」
響「くっ!」
アンドロモンはアーム部分から発射されるエネルギー状の刃を響に向けて繰り出すが、響は紙一重で回避すると同時に……
響「てりゃああああっ!!」
アンドロモンの顔面に向けて強力な拳撃を繰り出す。
しかし……
響「っ!」
アンドロモン「目標、捕獲」
アンドロモンは響の拳撃を物ともせずに手で受け止め、響の拳を掴んだまま再びスパイラルソードを放とうとするが……
響「アグニモン、レオモン!」
アンドロモン「っ!」
アグニモン「バーニングサラマンダー!!」
レオモン「獣王拳!!」
アンドロモンの意識が響に向いている隙を狙って、アグニモンとレオモンがアンドロモンの右足目掛けてそれぞれ必殺技を放つ。
アグニモンとレオモンの攻撃が迫る中、アンドロモンは……
アンドロモン「ヌンッ!」
響「えっ!? わああっ!?」
掴んでいた響を投げ飛ばし……
響「うあああっ!!」
アンドロモンに投げ飛ばされた響はアグニモンとレオモンの放った必殺技を受けてしまうのだった。
レオモン「っ! しまった!」
アグニモン「響!!」
アグニモンとレオモンの必殺技に対しての盾代わりにされた響に……
アンドロモン「ガトリングミサイル!!」
響「あああああああああっ!!」
アンドロモンは追撃とばかりに必殺技のミサイルを連射し、響はそのミサイルの嵐をもろに受けてしまうのだった。
響「ううっ……」
アンドロモンの攻撃を受けた響はギアのおかげで致命傷には至らなかったがそれでもダメージが大きく、そのまま地面に倒れてギアが解除されてしまうのだった。
アンドロモン「選バレシ乙女、抹殺スルッ! スパイラル……!!」
アンドロモンが響にとどめを刺そうと、アーム部分からエネルギー状の刃を発射しようとするが……
レオモン「響はやらせん!!」
アンドロモン「ムッ!?」
レオモンが獅子王丸でアンドロモンの攻撃を妨害し……
アグニモン「てめえ……よくも響をやりやがったな! くらえ! サラマンダーブレイク!!」
アンドロモン「グアッ!?」
アグニモンが炎の回転蹴りをアンドロモンの顔面に食らわせ、アンドロモンをふらつかせるが……
アンドロモン「オオオオオオオオオッ!!」
レオモン「があっ!?」
アグニモン「おわぁっ!?」
アンドロモンはアグニモンのサラマンダーブレイクを物ともせずに、アグニモンとレオモンを殴り飛ばした。
アンドロモン「選バレシ乙女、抹殺スル! ガトリングミサイル!!」
アンドロモンは今度こそ響にとどめを刺そうと、ミサイルを響に向けて放つ。
アグニモン「響ーー!!」
響「くっ!」
アンドロモンのミサイルがダメージで動けない響に刻一刻と近く中……
ガブモン「プチファイヤー!!」
ハックモン「ベビーフレイム!!」
突如響の元に現れたガブモンとハックモンが必殺技の火炎弾でアンドロモンのミサイルを相殺するのだった。
アンドロモン「ッ!?」
アグニモン「ガブモン、ハックモン!?」
アグニモンやアンドロモンがガブモンとハックモンの登場に驚く中……
セレナ「立花さーん!」
響「っ! せ、セレナちゃん……!?」
セレナまでやって来るのだった。
響「せ、セレナちゃん、隠れてなきゃ、ダメだよ……ここは、危ないよ……ガブモンや、ハックモンまで……!」
セレナ「ごめんなさい……でも、立花さんがやられそうになっているのを黙って見ている訳にはいかないです!」
ガブモン「俺もセレナと同じ気持ちだ!」
ハックモン「ああ、仲間のピンチに何もしない訳にはいかない!」
響「皆……」
アグニモン「ははっ、大した度胸じゃないか♪」
アグニモンはセレナ達の覚悟を聞き、小さく笑みを浮かべるのだった。
ガブモン「セレナは響を連れて離れて!」
ハックモン「俺達はアグニモン達と一緒にアンドロモンを足止めする! その間に建物内に隠れるんだ!」
セレナ「はい! 立花さん、立てますか?」
響「う、うん、何とか……ごめんね、セレナちゃん」
セレナ「気にしないでください。さあ、行きましょう」
セレナはアンドロモンの攻撃によるダメージでまともに動けない響を支えながら、研究施設に向かって移動する。
アンドロモン「選バレシ乙女2名ヲ確認……抹殺スル! ガトリング……!!」
アンドロモンは響とセレナに向けてミサイルを放とうとするが……
ハックモン「させるか! フィフスラッシュ!!」
ガブモン「プチファイヤー!!」
アンドロモン「ヌッ!?」
ハックモンとガブモンがそれを阻止する。
さらにそこへ……
アグニモン「バーニングサラマンダー!!」
レオモン「獣王拳!!」
アンドロモン「グハァッ!?」
アグニモンとレオモンが追撃し、アンドロモンを後退させた。
レオモン「君達のおかげで助かった。ありがとう」
ハックモン「気にするな。俺達は仲間を守っただけだからな♪」
ガブモン「うん、そうだね♪」
アグニモン「よし、今度はこの4人でアンドロモンを止めるぞ!」
ガブモン・ハックモン・レオモン『おう!』
アグニモン・ガブモン・ハックモン・レオモンの4人は四方に散らばり、アンドロモンを取り囲む。
アンドロモン「ムッ……!」
レオモン「まずはアンドロモンに攻撃を集中させて隙を作る!」
アグニモン「隙ができたタイミングを見計って、右足の黒い歯車を破壊するんだ!」
ガブモン「OK!」
ハックモン「了解だ!」
アグニモン「行くぞ! ファイヤーダーツ!!」
ガブモン「プチファイヤー!!」
ハックモン「ベビーフレイム!!」
レオモン「百獣拳!!」
アグニモン達は飛び道具である技を連続で放ち、アンドロモンに攻撃を集中させていく。
アンドロモンがアグニモン達の集中砲火に対して、防御または回避に専念していく中……
ガブモン「そこだ! プチファイヤー!!」
ハックモン「ベビーフレイム!!」
ガブモンとハックモンがアンドロモンの右足の黒い歯車に目掛けて攻撃を放つ。
アンドロモン「ヌンッ!」
アンドロモンは上に跳躍することでその攻撃を躱す。
ガブモン「くっ!」
ハックモン「上に跳んで躱されたか!」
アグニモン「だけど、空中じゃ躱しようがないだろ! バーニングサラマンダー!!」
レオモン「獣王拳!!」
今度はアグニモンとレオモンがアンドロモンの右足の黒い歯車に目掛けて攻撃を放つ。
アグニモンは流石にアンドロモンも空中では躱しようが無く、攻撃が黒い歯車に命中するかと思ったが……
アンドロモン「スパイラルソード!!」
アンドロモンはスパイラルソードでアグニモンとレオモンの攻撃を斬り裂き、掻き消した。
レオモン「くっ、これでもダメか!」
アグニモン「まだだ! 右足の黒い歯車を破壊できるまで攻撃を集中させるんだ!」
ガブモン「おう!」
ハックモン「ああ! 飛び道具がダメなら近接戦で!」
アグニモン達は一斉にアンドロモンに接近して行く。
アグニモン「はあああああっ!!」
レオモン「おおおおおおっ!!」
アグニモンは拳や蹴りで、レオモンは獅子王丸での猛攻を仕掛けるが、アンドロモンは2人の攻撃を捌いて行く。
そこへ……
ハックモン「ティーンラム!!」
アンドロモンがアグニモンとレオモンの猛攻への対処に集中している隙を狙って、ハックモンがドリルのように回転させた尻尾による刺突をアンドロモンの右足の黒い歯車に目掛けて繰り出すが……
アンドロモン「スパイラルソード!!」
ハックモン「ぐああっ!?」
アンドロモンはスパイラルソードでハックモンを弾き飛ばす。
だが、それと入れ替わりで……
ガブモン「うおおおおっ!! リトルホーン!!」
今度はガブモンが長い角による突進でアンドロモンの右足の黒い歯車の破壊を試みるが……
アンドロモン「フンッ!!」
ガブモン「うああっ!?」
アンドロモンはガブモンを蹴り飛ばすことで、その攻撃を阻止する。
だが、ガブモンもただではやられていなかった。
ガブモン「プチファイヤー!!」
アンドロモン「グッ!?」
蹴り飛ばされた状態から火炎弾を放ち、アンドロモンの右足に直撃させた。
アグニモン「やった! ガブモンの攻撃がアンドロモンの右足に当たったぞ!」
レオモン「だが、黒い歯車は破壊できていないようだ!」
レオモンの言う通り、黒い歯車は未だに破壊されていないままであった。
ガブモン「くっ!(やっぱりプチファイヤーじゃ火力が足りないか! 俺も成熟期に進化できれば……!)」
ガブモンはプチファイヤーの火力不足と、自身が成熟期に進化できていないことに悔しさを感じていた。
アンドロモン「排除スル! スパイラルソード!!」
アグニモン「ちっ!」
レオモン「くっ!」
アンドロモンは体を回転させながらのスパイラルソードで近くにいたアグニモンとレオモンを退けると……
アンドロモン「ガトリングミサイル!!」
胸部からガトリングミサイルを……アグニモン達とは全く関係ない方向へと射出した。
アグニモン「何処に撃って……はっ!」
ガブモン「ま、まさか!」
嫌な予感を感じたアグニモンとガブモンはアンドロモンのミサイルが飛んだ方へ視線を向けると……そこには研究施設に向かって移動中の響とセレナがいた。
アグニモン「響ーー!! 避けろーー!!」
ガブモン「セレナーー!!」
響・セレナ『え……っ!?』
アグニモンとガブモンの声でアンドロモンのミサイルが迫って来ていることに気付く響とセレナだが、あまりに突然のことでミサイルを回避する時間が無い。
アグニモン「響ーー!!」
ガブモン「セレナーー!!」
アグニモンとガブモンはパートナーを守るべく必死に駆け出すが、ミサイルが2人に直撃する方が先であるのは誰の目から見ても明白である。
しかし、それでも……
ガブモン「(セレナを……ずっと待ち続けて、やっと会えた大切なパートナーを……!)死なせてたまるかーーー!!」
ガブモンが諦めない意志が込めた叫びをあげた……その時。
ドクンッ!
セレナ「っ!」
セレナは何かが鼓動するような感覚を感じた。
その直後に……セレナのデジヴァイスから眩い光が放たれていた。
セレナ「えっ!? な、何っ!?」
響「この光……もしかして、セレナちゃんのデジヴァイスが輝いてるんじゃ……!?」
セレナのデジヴァイスがさらに輝くのと同時に……
ガブモン「俺に……俺にセレナを守る力をーーーー!!」
ガブモンの強い願いと共に輝き出し、やがて全身が光に包まれて行く。
そして、ガブモンは……
《挿入歌:brave heart / Be The Winners》
※お好きな方を脳内BGMとして再生してください。
ガブモン→ガルルモン「ガブモン、進化ーー!! ガルルモン!!」
体毛が伝説のレアメタルと言われている『ミスリル』のように硬い青白銀色の毛皮に体を覆われ、肉食獣のような敏捷性と標的を確実に仕留める正確さを持った狼のような姿の成熟期の獣型デジモンーー『ガルルモン』へと進化を遂げた。
セレナ「! ガブモンの姿が、変わった……!?」
響「セレナちゃん、あれがデジモンの進化だよ! ガブモンが進化したんだ!♪」
セレナ「あれが進化……凄いです!♪」
響とセレナはアンドロモンのミサイルが迫っていることを忘れて、ガブモンが進化したガルルモンをキラキラした目で見ていた。
そして、ガルルモンはと言うと……
ガルルモン「おおおおおおっ!!」
アグニモン「速い!」
凄まじいスピードで移動し、響とセレナに迫りつつあるミサイルに追いつくと……
ガルルモン「アイスキャノン!!」
口から発射した冷気弾でミサイルを凍結させ、凍結したミサイルはそのまま地面に落ちて破砕するのだった。
ガルルモン「大丈夫か、2人とも!?」
響「うん、大丈夫だよ♪」
セレナ「ありがとうございます♪ ええと……」
ガルルモン「今の俺はガルルモンだ、セレナ♪」
セレナ「助けてくれてありがとう、ガルルモン♪」
ガルルモン「フッ……ここは俺達に任せて、2人は今の内に退避を!」
セレナ「はい!」
響「ありがとう、ガルルモン!」
ガルルモンに促され、響とセレナは退避する。
アンドロモン「選バレシ乙女、抹殺……!」
アグニモン「させるかよ! サラマンダーブレイク!!」
アンドロモン「グハァッ!?」
執拗に響とセレナを攻撃しようとするアンドロモンをアグニモンが炎の回転蹴りで蹴り飛ばして阻止する。
さらに、そこへ……
ペックモン達『クエ〜ッ!!』
アンドロモン「ヌウゥッ!?」
待機していた2体のペックモンが加勢しに現れ、アンドロモンに向けて羽の裏側に仕込んでいる鋼鉄の羽を放つ『苦無羽(くないばね)』で牽制する。
アグニモン「ペックモン!」
レオモン「加勢しに来てくれたのか!」
アンドロモン「排除スル! スパイラル……!!」
アンドロモンはペックモン達を排除しようと、スパイラルソードを繰り出そうとするが……
レオモン「やらせん!」
ハックモン「フィフスラッシュ!!」
アンドロモン「ムッ!?」
レオモンとハックモンがそれぞれ獅子王丸と強靭な爪による斬撃でアンドロモンを妨害し……
ガルルモン「フォックスファイアー!!」
アンドロモン「グッ、オオオオ……ッ!!」
追撃とばかりにガルルモンが口からの青い高熱の炎で攻撃し、流石のアンドロモンも連続で攻撃を受けたダメージの影響か堪らず後ろへ後退するも……
アグニモン「アンドロモンに休む暇を与えるな! 黒い歯車を破壊する為の隙ができるまで攻め続けるんだ! バーニングサラマンダー!!」
ガルルモン「おう! フォックスファイアー!!」
レオモン「百獣拳!!」
ハックモン「ベビーフレイム!!」
ペックモン達『クエ〜ッ!!』
アンドロモン「ヌグッ!?」
アグニモン達6体はアンドロモンに休む暇など与えんとばかりに猛攻を仕掛け、アンドロモンが防戦一方になる中……
ガルルモン「そこだ! アイスキャノン!!」
アンドロモン「ッ!?」
ガルルモンが口からの冷気弾でアンドロモンの左足を凍結させ、動きを封じる。
アグニモン「ナイスだ、ガルルモン!」
レオモン「よし! 全員、一気に畳み掛けるんだ!」
ガルルモン「ああ!」
ハックモン「おう!」
ペックモン達『クエ〜ッ!!』
アグニモン達は畳み掛けるべくアンドロモンに向かって突撃する。
アンドロモン「ガトリングミサイル!!」
アンドロモンは向かって来るアグニモン達に向けてミサイルを連射するが……
ペックモン達『クエ〜ッ!!』
ペックモン達が苦無羽を放ち、ミサイルの嵐を相殺して行く。
アグニモン・ガルルモン・ハックモン・レオモンはミサイルの嵐をペックモン達に任せて突き進んで行くと……
ハックモン「うおおおおっ!!」
ハックモンが先陣を切り、アンドロモンに攻撃を仕掛けようとする。
アンドロモン「スパイラルソード!!」
アンドロモンはハックモンに向けてスパイラルソードを放つが……
ハックモン「舐めるな! フィフスラッシュ!!」
ハックモンはアンドロモンのスパイラルソードを強靭な爪で斬り裂き、搔き消すのだった。
アンドロモン「ッ!?」
レオモン「アンドロモンのスパイラルソードを斬り裂いただと……!?」
ガルルモン「完全体の技を、成長期のハックモンが破るなんて……!」
アグニモン「あいつ、唯の成長期じゃないぞ!」
アグニモン達は完全体のアンドロモンの技を破ったハックモンの成長期とは思えない強さに驚きの声を上げる。
ハックモンの強さには本人の努力によって裏付けられた『事実』があるのだが、それは後に語ることになる。
ハックモン「さっきのリベンジだ! ティーンラム!!」
ハックモンは先程アンドロモンに破れたドリルのように回転させた尻尾による攻撃をリベンジとばかりに再び繰り出す。
アンドロモン「グウウ……ッ!」
対するアンドロモンは腕を交差させてガードするが、予想以上の威力に少しずつ押されつつあった。
アンドロモン「ガトリング……!!」
アンドロモンはハックモンに至近距離でガトリングミサイルを食らわせようとするが……
アグニモン「サラマンダーブレイク!!」
レオモン「獣王拳!!」
アンドロモン「グアァッ!?」
それよりも早くアグニモンとレオモンが動き、アンドロモンに回転蹴りと拳撃を浴びせる。
さらに……
ハックモン「おらあああっ!!」
アンドロモン「ガアッ!?」
ハックモンの尻尾による打撃がアンドロモンの顔面に強く打ち付けられ……
アグニモン「バーニングサラマンダー!!」
レオモン「真・獣王拳!!」
アンドロモン「グハアァッ!?」
アグニモンの炎の拳撃と、レオモンの二撃目の獣王拳がアンドロモンの顎に向かって叩きつけられた。
アグニモン、ハックモン、レオモンの至近距離での連続攻撃を受けたことにより、アンドロモンの動きを封じていた左足の氷が割れるが、アンドロモンの体はアグニモン達の攻撃を受けた反動で上へと打ち上げられるのと同時に……黒い歯車が刺さっている右足を無防備に晒してしまう程、体勢を大きく崩すのだった。
漸く得た黒い歯車を破壊できるチャンスを逃さないとばかりに……
ガルルモン「これで決める! フォックスファイアー!!」
アンドロモン「グアアアアアアッ!?」
ガルルモンが口から青い炎を放ち、アンドロモンの右足に命中させる。
アンドロモンの右足を飲み込んだガルルモンの青い炎は……
パキーンッ!
高熱でアンドロモンの右足に刺さっていた黒い歯車を焼き尽くし、そのまま破壊するのだった。
ガルルモン「よし! 黒い歯車を破壊できた!」
アグニモン「でかしたぜ、ガルルモン!」
ハックモン「これでアンドロモンは正気に戻る筈だが……」
レオモン「アンドロモン!」
レオモンが地面に倒れているアンドロモンの傍に駆け寄る。
レオモン「アンドロモン! 私だ、レオモンだ! わかるか!?」
アンドロモン「ン…………レオモン? 私ハ今マデ何ヲ……?」
レオモン「! ふう……どうやら正気に戻った様だな♪」
アグニモン「よっしゃあ!♪」
ガルルモン「やったな♪」
ハックモン「ああ、何とかなって良かったぜ♪」
アンドロモンが正気に戻ったことを確認できたアグニモン達は喜びの声を上げるのだった。
アグニモン達はアンドロモンに事情説明する為、響達のいる研究施設へと一緒に向かうのだった……
アンドロモン「ナルホド……黒イ歯車ニ操ラレテイタトハイエ、君達ニ迷惑ヲカケテシマッタ様ダナ。本当ニスマナイ……」
レオモンから事情を聞いたアンドロモンは申し訳無さそうに響達に謝罪するのだった。
響「そんな、気にしないでよ! アンドロモンは黒い歯車に操られていただけなんだから!」
セレナ「そうですよ! 悪いのはそんなものでアンドロモンのような何の罪も無いデジモンを操ろうとするデビモンなんですから!」
フレイモン「2人の言う通りだ。あんたが気に病む必要なんか何処にもねえよ」
ガブモン「まあ俺達もアンドロモンを元に戻す為とは言え、容赦無く攻撃しちゃったから偉そうなことは言えないけど……」
ハックモン「その、体の方は大丈夫か? 何処か壊れたりしてないか?」
アンドロモン「私ノ方ハ問題ナイ。伊達ニ完全体デジモンデハナイカラナ。私ヨリモ響ノ怪我ガ心配ナノダガ、大丈夫カ……?」
アンドロモンは罪悪感から自身が怪我を負わせてしまった響の心配をする。
響「大丈夫大丈夫、これぐらいへいきへっちゃらだよ!♪」
セレナ「へいきへっちゃらじゃありません! 一応この施設にあった救急セットで応急処置はしましたけど、怪我が完治してる訳じゃないんですよ!?」
アンドロモン「私ノコトヲ気遣ッテクレルノハ嬉シイガ、無理ハシナイデホシイ」
響「は、はい……」
フレイモン「ったく、変なやせ我慢すんなよなぁ……」
レオモン「始まりの町に戻ったら、すぐに医療班に治療して貰うよう手配しよう」
フレイモン「悪いなレオモン、よろしく頼むよ」
響「ううっ、すいません……」
セレナ「あ、あとこの子のことも診てあげて貰えませんか? この子、あれだけの騒ぎがあったのに目を覚まさないんです」
ハックモン「俺からも頼む。俺の大切なパートナーなんだ」
セレナとハックモンは壁に寄りかかる形で寝ている銀髪の少年のことも医療班に診てもらうようにレオモンに申し出る。
レオモン「わかった。彼のことも医療班に診てもらうよう言っておこう」
セレナ「ありがとうございます!♪」
ハックモン「すまない、恩に切るよ」
快く承諾してくれたレオモンに、セレナとハックモンは感謝するのだった。
フレイモン「そんじゃあ、始まりの町に戻ろうぜ!♪」
響「うん!♪」
こうして響・フレイモン・レオモンは当初の目的であったアンドロモンの奪還を果たし、セレナ、ガブモン、ハックモン、そして名も無き銀髪の少年という新たに得た仲間達と共に始まりの町へと帰還し、響とセレナがデジタルワールドに来てからの長い1日目が終わるのだった……
翌日、響達のいる始まりの町とは別の場所である森の中に……
未来「ん……んん……あ、あれ? ここは……何処……?」
響の親友で、彼女にとっての『ひだまり』である少女ーー小日向未来がいた。
響達と同様デジタルワールドへやって来たのだった未来の来訪により、運命の歯車はさらに加速して行く……
To Be Continue……
後書き
未来さんもデジタルワールドへやって来ました^_^
次回は未来さんとパートナーデジモンである光の闘士の出会い、そして響との再会までやりたいと思います^_^
次回も応援よろしくお願いします^_^
追伸
感想やアドバイスを頂けると大変励みになりますので、よろしくお願いします(^◇^;)
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