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オズの木挽きの馬

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第三幕その十一

「それはね」
「違うんだ」
「ええ、お父さんもお母さんもね」
「忍者じゃないんだ」
「ご先祖様が忍者ってお話もね」
 そうしたこともというのです。
「聞いていないわ」
「そうなんだ」
「こうしたことは本で読んでいたから」
「わかったんだ」
「忍者の本を読んでね」 
 そうしてというのです。
「わかったのよ」
「そうだったんだ」
「日本は忍者の国で」
「忍者の本も多いんだ」
「そうなの」
 実際にというのです。
「それで私もね」
「忍者の本を読んできたんだ」
「忍者の漫画も多いし」
「漫画も多いんだ」
「そう、だからね」 
「恵梨香は忍者に詳しいんだ」
「いえ、まだ詳しいっていう位にはね」
 そこまではというのです。
「いかないわ」
「そうなんだ」
「ええ、私よりずっと詳しい人がいるから」
 忍者についてというのです。
「まだね」
「あそこまでわかっていてもなんだ」
「もっと詳しい人がいるよ」
「もっと詳しいっていうと」
「色々な忍者の人の名前もどんな忍術も知っていて」
 そしてというのです。
「道具や歴史についてもね」
「詳しいんだ」
「そうした人がいるから」
「恵梨香はなんだ」
「まだまだよ」
「詳しくないんだ」
「そうなの」
 これがというのです。
「本当にね」
「忍者って奥が深いんだ」
「ええ、かなり深いわ」
 恵梨香も肯定しました。
「何かとね」
「ううん、また凄いものがあるね」
「けれどああした仕掛けとか工夫とか身体を使うもので」
「忍者の技とかはだね」
「本当に外の世界じゃ魔法じゃないから」
 恵梨香はこのことは断りました。
「本当にね」
「そこは違うんだね」
「オズの国はわからないけれど」 
 それでもというのです。
「外の国ではね」
「不思議でもないし」
「そう、魔法みたいでもないから」
「そこはわかっておくことだね」
「ええ、知識もね」
 忍者のそれについてもというのです。
「まだまだよ」
「そんなにないんだ」
「そうなのよ」
「今回かなり助かったけれど」
「それでもだからね」
「ですが知識が全くないよりはね」
 ここでモジャボロがまた言ってきました。
「ある程度でもあると」
「全く違うんですね」
「そうだよ」 
 そうだというのです。
「ですからこの度はで」
「私達は出られたんですね」
「そう、それと」
「それと?」
「若し迷って一時間程したら」
 その時はといいますと。
「あの仁賢が案内してです」
「出てもらっていたの」
「それも管理人の仕事だから」
 迷路のそれだというのです。
「そのことはね」
「するんですね」
「そうなっているよ」
「そうなんですね」
「そう、そして」
「迷って出られない人がいない様にしているんですね」
「そうだよ」
 まさにというのです。
「彼はね」
「それが迷路の管理人の仕事ですね」
「オズの国の迷路の管理人はね」
「皆そうしているんですね」
「そうだよ、だからどの迷路にも管理人がいるんだ」
 そうなっているというのです。
「オズマ姫が定めているんだ」
「皆が困らない様に」
「そうだよ、じゃあさらに先に進もうね」
「わかりました」 
 恵梨香はモジャボロの言葉に頷きました、そうしてさらに先に進むのでした。 
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