X Dimensions SoldierS Re: Xros Rays
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古里炎真・コズモルート
第10話B 掴んだ手掛かり……いざ、ムゲンマウンテンへ!
前書き
今回の話で古里炎真・コズモルートはラストになります。
と言っても、今回は戦闘が無いので単なる消化に過ぎませんが……兎に角、最新話よろしくお願いします(^◇^;)
深夜の森の中にて、逸れた仲間達の手掛かりとなる情報を持つオーガモンに遭遇したはやてとピコデビモン。
そのオーガモンに襲撃されるが、ピコデビモンが進化したウィザーモンと、はやての怒りのビンタによって返り討ちにし、逆にオーガモンを捕まえるのだった。
そして、時はその翌朝となり……
オーガモン「ん……んん……? ここは、何処だ……?」
はやてとウィザーモンの攻撃で気絶していたオーガモンが目を覚ますと……
はやて「お、漸く目を覚ましたようやなぁ♪」
オーガモン「っ!」
オーガモンを気絶させた張本人のはやてとウィザーモンだけで無く、なのはとブラックウォーグレイモン、奏とジオグレイモン、翼とバードラモン、ギンガとガオガモン、調とトゥルイエモン、切歌とレキスモン、炎真とグラウモンとそれぞれパートナーデジモンを進化させた状態で警戒態勢に入っており、さらにその周りにはもんざえモンとヌメモン達がいるのだった。
そして、オーガモン自身はおもちゃの町の広場の真ん中にある柱に縄で厳重に縛り付けられていた。
オーガモン「て、てめえらは……!」
はやて「おっと、下手な抵抗はせえへん方がええよ。暴れればここにいる全員を相手にすることになるからなぁ♪」
ウィザーモン「満身創痍なその体でここにいる全員を相手にする余力が無いことは、貴様自身がよく分かっている筈だ」
グラウモン「……」
ブラックウォーグレイモン「……」
ジオグレイモン「……」
バードラモン「……」
ガオガモン「……」
トゥルイエモン「……」
レキスモン「……」
もんざえモン「この町で荒らすことは私が許しません……!」
オーガモン「くっ……!」
オーガモンは拘束を無理矢理解こうと考えたが、目の前にいるグラウモン達成熟期8体(内1体はパワーダウンしてるだけだが)と、完全体のもんざえモン相手に分が悪いと即座に判断し、ひとまず大人しくすることにした……自身がこのようになった元凶になったはやて達を睨み付けながら。
オーガモン「お、俺様を捕らえて何をしようってんだ!?」
翼「貴様に色々と聞きたいことがあってな。正直に話してくれれば手荒な真似はしない」
オーガモン「けっ! てめえらに話すことなんざ何もねえよ!」
奏「へえ〜、そんな態度取って良いのか?」
調「自分の立場がまだ分かってないみたいだね」
オーガモン「何だと!?」
切歌「さっきはやてさんが下手な抵抗はしない方が良いって言ったデスし、翼さんも正直に話せば手荒な真似はしないって言ったデスよね? つまり、話すことを拒否すれば……この子達の必殺技を受けることになるデスよ♪」
オーガモン「へ?」
切歌の言葉にオーガモンが疑問符を浮かべていると……
調「ヌメモン達、必殺技のスタンバイよろしく♪」
ヌメモンA「よっしゃあああっ!!」
ヌメモンB「任せろおおおおっ!!」
ヌメモンC「お姉ちゃん達の為にもやってやるぜえええっ!!」
調に言われ、ヌメモン達が必殺技のアレを投げ付けようとスタンバイしていた……所謂脅しである(笑)
オーガモン「げげええっ!?」
それを見たオーガモンは顔を真っ青にする。
オーガモンと言えど、ヌメモン達の必殺技のアレを食らうのだけは御免被りたい。
よって、彼が取れる選択肢は1つしか無かった。
オーガモン「わ、わかった! 俺の知ってる限りで良ければ全部話すから!! それだけは、ヌメモンの必殺技だけは勘弁してくれえええええええっ!!!」
はやて「うんうん、正直で結構や♪」
調「ですね♪」
切歌「デスデース♪」
なのは「……何か私達の方が悪者のように見えるのは気の所為かな……?」
ギンガ「私もそんな気が……」
炎真「あはは……でも、ツナ君達の手掛かりを得る為にも今はなりふり構っていられないですから、なんとしてもオーガモンの口を割らせないと」
炎真の言う通り、今は逸れた仲間達の情報がどうしても欲しい時なので手段を選んでいる場合で無いのも確かである。
はやて「ほな早速質問やけど、私達以外の人間と戦ったちゅう話やったと思うけど、何処で戦ったんや?」
オーガモン「……タネモンの村だ」
はやて「タネモンの村?」
もんざえモン「ここおもちゃの町から離れた場所にある幼年期デジモン達が住む村ですね」
翼「なるほど、私がここに来る前に訪れたピョコモンの村のようなものか」
もんざえモン「ええ。後でこのファイル島の地図をお渡ししますので、そこへ向かわれては如何でしょうか?」
奏「サンキュー、助かるよ♪」
オーガモン「仲間の居場所が分かれば十分だろ? そろそろ俺様を……」
翼「まだ質問は終わっていない。貴様は昨夜はやてを選ばれし乙女と呼んで襲撃したようだが、選ばれし乙女とは何だ?」
翼はオーガモンを解放せんとばかりに、次の質問を投げた。
オーガモン「ちっ、わあったよ……俺様も詳しくは知らねえが、選ばれし乙女ってのはこのデジタルワールドが暗黒の力に覆われた時に別世界からやって来て、パートナーデジモンと共にこの世界を救う伝説の存在らしいぜ」
調「で、伝説の存在……?」
ギンガ「わ、私達が……?」
切歌「おお〜! 何かかっこいいのデース!♪」
翼「ピヨモン達パートナーデジモンがいる今の私達は、確かにその伝説の存在に合致しているな」
はやて「せやな……! もしかして、あんたが私やタネモンの村にいる皆と戦ったのは、あんた自身デジタルワールドを覆う暗黒の力と関係あるんか?」
オーガモン「ああ、その通りだ。俺様はこのデジタルワールドを支配しようとしている暗黒デジモンーーデビモンの部下で、そのデビモンにとっててめえら選ばれし乙女は邪魔者でしかないからな。そんで俺様はてめえらの抹殺を命じられ、てめえらと戦ったって話だ」
翼「デビモン……所謂悪の親玉と言う奴か」
なのは「そうみたいだね。選ばれし乙女の伝説が本当なら、私達がこの世界に飛ばされた理由は多分そのデビモンにあると思う」
ギンガ「っ! と言うことは……!」
調「そのデビモンを倒せば……!」
切歌「あたし達は元の世界に帰れるんデスね!♪」
はやて「その可能性は高そうやな。ほんなら早いとこ皆と合流してデビモンちゅう悪党を懲らしめるとしようか♪」
翼「ああ、そうだな♪」
切歌「元の世界に帰れる希望が見えて来たのデース!♪」
調「そうだね、切ちゃん♪」
逸れた仲間達の所在だけで無く、元の世界に帰れる手掛かりを得たことになのはやはやて達が歓喜の声を上げる中……
奏「……」
なのは「奏さん、どうしました? 難しい顔をして」
奏「え? あー、その……1つ気になることがあってね」
翼「気になること?」
ギンガ「それは何ですか?」
奏「……あたし達はたぶんオーガモンの言う選ばれし乙女で、このデジタルワールドを救う為に呼ばれたのは間違いないと思う……でも、それなら炎真は何の為にこの世界に呼ばれたんだ?」
なのは・はやて・翼・ギンガ・調・切歌『……え?』
奏のその言葉になのは達は思わず間抜けな声を上げてしまった。
切歌「この世界を救う為じゃないのデスか?」
奏「だってよ、選ばれし乙女の乙女って女のことを言うんだろ? 炎真は『男』だぞ?」
なのは・はやて・翼・ギンガ・調・切歌『あ……確かに(デス)……』
炎真「……さっきの話を聞いて僕もなのはさんと同じ疑問を抱いてはいたんですけど、些細なことだし、盛り上がってるところに水を指すのは悪いかなぁと思って、敢えて突っ込まないでいたんですけど……あはは……」
調「え、えっと……」
ギンガ「ごめんなさい、炎真君……」
なのは「ごめんね……」
翼「すまない……」
炎真「あ、いえ、別に気にして無いので大丈夫です」
炎真と奏以外のメンバーが炎真に申し訳無さそうにする中……
オーガモン「ん? そういや……タネモンの村で俺様を負かした『額に炎を灯したあのガキ』も選ばれし乙女って感じじゃ無かった様な……」
炎真「っ!」
オーガモンのその発言に反応した炎真は……
炎真「……額に炎を灯してるって、こんな感じかな?」
オーガモン「へ?」
ボウッ!!
超炎真「……」
オーガモン「なっ!? て、てめえ、その姿は、あいつと同じ……!」
ハイパー化した姿をオーガモンに見せ、炎真のその姿を見たオーガモンは驚いていた。
オーガモンのその様子を見た炎真はある確信を得ると、笑みを浮かべる。
超炎真「そっか、ツナ君もタネモンの村にいたんだ……無事で良かった♪」
オーガモン「ツナ……確か、タネモンの村にいた選ばれし乙女達が、俺様を負かしたあのガキのことをそう呼んでやがった……!」
なのは「っ! じゃあ、炎真君の友達は逸れた皆と一緒にいるってことなの?」
はやて「それは心強い限りやな♪」
奏「ああ、炎真の友達だからな。凄い強い筈だ♪」
ギンガ「そうですね♪」
なのは達は炎真の友達であるツナが逸れた仲間達と一緒にいると分かり、安心したような笑みを浮かべるのだった。
一方、オーガモンはと言うと……
オーガモン「……おい」
超炎真「何?」
オーガモン「てめえの名前を教えろ」
超炎真「? 炎真だけど……」
オーガモン「エンマ……てめえはツナって奴より強いのか?」
超炎真「ううん、僕はツナ君ほど強くは無いよ……でも、いつかはツナ君のように強くなりたいと思ってる」
オーガモン「そうか……」
超炎真「?(どうしたんだろう……?)」
炎真に質問した後、何かを考え込むような表情を浮かべるのだった。
そんなオーガモンの心中を察することができず、炎真はただ疑問符を浮かべるばかりであった。
少ししてオーガモンは考え込むのを止め、炎真達に視線を向ける。
オーガモン「……んで、俺様に聞きてえことはもうねえのか?」
ウィザーモン「それなら次は俺が質問させて貰おう……『選ばれし子供』と言う言葉に聞き覚えは無いか?」
ブラックウォーグレイモン「っ!」
ウィザーモンの言う『選ばれし子供』と言う言葉にブラックウォーグレイモンは目を開く。
そんなブラックウォーグレイモンを他所に、ウィザーモンの質問に対するオーガモンの答えは……
オーガモン「選ばれし子供? いや聞き覚えはねえけど、選ばれし乙女と何か関係があんのか?」
本当に知らない様子でそう言うのだった。
ウィザーモン「そうか……知らないのであれば良い。変なことを聞いて悪かった」
オーガモン「お、おう……?」
ブラックウォーグレイモン(ウィザーモン……あいつ、まさか俺と同じ……いや、無理に聞くことでも無いか……)
ブラックウォーグレイモンはウィザーモンに何かを感じたが、無理に聞く必要は無いと判断し、心の中に留めておくのだった。
はやて「ウィザーモン、選ばれし子供って何なん?」
ウィザーモン「選ばれし乙女と似たようなものだ。昨日話した俺の友達ーーヒカリのことを覚えてるか?」
はやて「うん、覚えとるよ。もしかして、そのヒカリちゃんが選ばれし子供なんか?」
ウィザーモン「ああ、その通りだ。選ばれし乙女と選ばれし子供の大きな違いは、選ばれし乙女が大人・子供関係無く『女性のみ』を選ぶのに対し、選ばれし子供は男女関係無く『子供のみ』を選ぶところだと俺は思う」
はやて「子供のみを……! なるほど、ウィザーモンは炎真君が選ばれし子供としてこのデジタルワールドに呼ばれたって考えて、さっきの質問をした訳やな?」
ウィザーモン「ああ。だが、この世界では選ばれし子供の伝承は無いようだから、この推測も合っているかはわからないがな」
はやて「そうか……」
はやてとウィザーモンがそう会話する中、切歌がオーガモンにとんでもない質問を投げる。
切歌「それじゃあ、これが最後の質問デース!♪」
オーガモン「お、おう、何だ?」
切歌「フッフッフッ……あんたのボス、デビモンは何処にいるデスか!?♪」
オーガモン「っ!」
それはオーガモンのボスである暗黒デジモンーーデビモンの居場所についてであった。
調「き、切ちゃん!?」
ギンガ「ま、まさか、ラスボスの居場所を聞き出して乗り込むつもりなの!?」
切歌「その通りデース! ラスボスの居場所を知ってそうな中ボスが目の前にいるんデスから、聞き出さない手は無いデスよ!♪」
翼「まあ、確かにその通りなのだが……」
なのは「まだ戦力が揃っていないこの状況で挑むのは無謀じゃないかな?」
はやて「なのはちゃんの言う通りや。デビモンはデジタルワールドを支配しようとしている奴……とんでもなく強いに決まっとる。それにウィザーモン達はつい最近進化したばかりや、手にしたばかりの力で挑むんは得策やない」
切歌「え〜!? ラスボスを倒して、マリアやクリス先輩に自慢したいデスよ!」
奏「本音はそれかよ!?」
調「切ちゃん……ここはゲームの世界じゃないんだよ?」
超炎真「調さんの言う通りです。本当にやられたら、ゲームみたいにやり直しなんてできませんから」
切歌「ううっ、確かに……でも、デビモンの居場所くらいは聞いても良いデスよね?」
なのは「まあ、居場所を聞くくらいなら……」
はやて「でも、オーガモンも流石に話せないんちゃう? そないなこと言ったら、デビモンに始末されるかもしれへんし……」
オーガモン「はあ〜……ムゲンマウンテンだ」
はやて「え?」
オーガモン「デビモンはムゲンマウンテンの山の主だから、そこに行けば会えるかもしれないぜ」
オーガモンは呆れた様子でデビモンの居場所を炎真達に話すのだった。
超炎真「そんな情報、僕達に話して大丈夫なの?」
オーガモン「別に構わねえよ。って言うか、これはファイル島に住んでる奴なら誰でも知ってることだ」
調「そうなの、もんざえモン?」
もんざえモン「ええ、本当です。それ故に、ムゲンマウンテンはデビモンを恐れて誰も近寄らない場所になっています」
ギンガ「デビモンって、そんなに強いの?」
もんざえモン「デビモンは世代で言えば、成熟期ですが……並の完全体では歯が立たない程までに強く、末恐ろしい暗黒デジモンだと聞いてます……」
奏「なるほど、そんな奴がいるんじゃ誰もその山に近づかないよな……」
切歌「ううっ……下手に手を出して返り討ちにされたら元も子も無いデース……」
はやて「そう言うことや。さて、必要な情報は手に入ったし、そろそろ出発しようか」
ギンガ「オーガモンはどうしますか?」
はやて「ん〜、必要な情報を話してくれたし、解放してあげてもええんやない? まあ、解放した瞬間に暴れ出したら即座に懲らしめればええし♪」
オーガモン「ぐぬぬぬっ、好き勝手言いやがって……! 今日のとこは大人しく引き下がってやるが、次会った時は必ずぶちのめしてやる!! 覚悟しとけよ、この豆狸!!」
はやて「誰が豆狸や!? そもそも先に手を出したのはそっちやろうが!? 何べんも言うけど自業自得や、アホーガモン!」
オーガモン「おいいいいっ!? 誰がアホーガモンだこの豆狸!! 勝手に俺様の名前を変えてんじゃねえっ!!」
はやて「あんたなんかアホーガモンがお似合いや! アホーガモン! アホーガモン!」
オーガモン「ふざけんな豆狸!! 豆狸!! 豆狸!!」
はやて「アホーガモン! アホーガモン! アホーガモン! アホーガモン! アホーガモン! アホーガモン! アホーガモン! アホーガモン!」
オーガモン「豆狸!! 豆狸!! 豆狸!! 豆狸!! 豆狸!! 豆狸!! 豆狸!! 豆狸!! 豆狸!! 豆狸!! 豆狸!! 豆狸!!」
なのは「……はやてちゃん、何か子供の喧嘩みたいだよ……」
ブラックウォーグレイモン「フンッ、くだらん……」
ガオガモン「頭が痛くなる程の、聞くに堪えない会話ですね……」
ギンガ「あはは……そうね」
バードラモン「翼、あれ止めなくて良いの?」
翼「勿論止めるわ……まったく」
数分後、はやてとオーガモンの喧騒を止めた炎真達はオーガモンを解放し、オーガモンは約束通りおもちゃの町から大人しく立ち去るのだった。
はやて「鬱陶しいアホーガモンは居なくなったし、私らも出発しようか!♪」
なのは「はやてちゃん、本人がいないところで悪口言っちゃダメだよ?」
翼「なのはの言う通りよ、はやて。あまり関心できることではないわよ」
はやて「まあまあ、そう固いこと言わんといてや。兎に角、今はアホーガモンのことより皆との合流が優先事項や。さあ行こう、行こう♪」
なのは・翼『はあ〜……』
なのはと翼は何処吹く風とばかりに受け流す幼馴染(はやて)に呆れたような溜息を吐くのだった(笑)
些細な茶番があったが、炎真達は旅支度を終えて、もんざえモンが用意してくれた大型のゴンドラに乗り込んで出発しようとしていた。
どうやらバードラモンが炎真達の乗るゴンドラを掴んで運ぶ様である。
炎真「色々とお世話になりました♪」
もんざえモン「いえ、こちらこそ……私を正気に戻してくれて、本当にありがとうございます。皆さんの旅の無事を祈っております♪」
調「ありがとう、もんざえモン♪」
切歌「デビモンを倒したら、今度は逸れた皆と一緒に遊びに来るデース!♪」
もんざえモン「ええ、その時を楽しみに待ってます♪」
ヌメモン達『お姉ちゃん達ーーー!! 行かないでくれよおおおおっ!! って言うか、デートしてえええええっ!!!』
調・切歌『嫌(デス)』
ヌメモン達『辛辣ううううっ!! でも、そんなとこも好きだああああっ!!!』
もんざえモン「はあ〜……まったく、この子達は……」
相変わらずのヌメモン達にもんざえモンが呆れる中……
調「くすっ……でも、黒い歯車で暴走してたもんざえモンから私達のことを助けてくれたことには感謝してる。ありがとう♪」
切歌「ヌメモン達も元気でいるデスよ♪」
調と切歌は黒い歯車で暴走していたもんざえモンの手から自分達を助けてくれたヌメモン達には感謝しているので、笑顔でヌメモン達にそう言うのだった。
2人のその言葉に……
ヌメモン達『…………』
調「あれ?」
切歌「急に黙ってどうしたデスか?」
ヌメモン達『…………て……』
調・切歌『て?』
ヌメモン達『て……天使だああああああっ!! ますます好きだああああっ!!!』
調・切歌『……はあ〜……』
ヌメモン達はますます調と切歌にメロメロになり、調と切歌はそんなヌメモン達に呆れたような溜息を吐くのだった(笑)
翼「ふふふ、どうやら月読と暁にファンができたようだな♪」
奏「あはは、確かにね♪」
はやて「マリアさんとクリスちゃんが見たら、悪い意味で泣きそうな光景やけどね」
ギンガ「そうですね……」
なのは「にゃはは……」
炎真「あはは……さて、そろそろ出発しましょう」
もんざえモンとヌメモン達と別れの挨拶を済ませた炎真達は……
翼「バードラモン、頼む!」
バードラモン「了解! 行くわよ!」
バードラモンが運ぶゴンドラによって空へ移動し……
炎真達『さようなら〜!♪』
もんざえモン「皆さん、お元気で!♪」
ヌメモン達『お姉ちゃん達、またな〜!!♪』
おもちゃの町を出発するのだった……
おもちゃの町を出発してから数時間後、もんざえモンから貰った地図を頼りにタネモンの村へと到着した炎真達は、タネモン達からある情報を得た。
それは逸れた仲間ーーツナ・フェルト・アインス・マリア・フェイト・アニュー・アンジュ・クリスの8人がこの村に滞在していたこと、タスクモン・エアドラモン・モノクロモン・オーガモンに襲撃された際にツナ達が助けてくれたこと、そんなツナ達にはブイモン・プロットモン・ワームモン・アグモン・ドルモン・ララモン・パタモン・テリアモンのパートナーデジモンがいることがわかり、炎真達は仲間達の無事に安堵していた。
だが、ツナ達は数時間前にタネモンの村を出発してしまい、すれ違いになってしまったこともわかったので、炎真達はすぐさまタネモンの村を出発し、ツナ達の後を追おうとするが……
切歌「あの〜、1つ提案があるんデスけど、良いデスか?」
はやて「どうしたん、切歌ちゃん?」
切歌「このままマリア達を追う形で進んでも、またすれ違いになる可能性があるデスから、何処かで先回りできないデスかね?」
切歌が先回りする提案をしてくるのだった。
翼「なるほど、確かにその方が良いかもしれないが、先回りするとしても何処に向えば良いんだ?」
切歌「うーん……やっぱりムゲンマウンテンデスかね?」
調「切ちゃん……」
奏「おいおい、まだデビモンを倒すことを諦めて無かったのか?」
切歌「いやいや、違うデスからね!? もし、皆がデビモンのことを知らずにムゲンマウンテンに行ってしまったら大変だと思って、そこに先回りした方が良いと思って……!」
ギンガ「確かに、フェイトさん達がもしデビモンのことを知らずにムゲンマウンテンに向かってしまって、万が一やられでもしらたら……」
炎真「まあツナ君がいるんでそう簡単にはやられないと思いますけど、もしもってこともあるんで先回りすることには賛成です」
なのは「私も切歌ちゃんの意見に賛成かな? 下手に後を追ってすれ違いになるよりはマシだと思う」
はやて「それもそうやな……よし、ここは切歌ちゃんの提案を採用して、ムゲンマウンテンに向かおう!」
切歌「ありがとうございますデース!♪」
炎真達は切歌の提案により先回りとしてムゲンマウンテンへと向かうことになり、移動を再開した。
そんな中……
翼「そう言えば、立花の所在だけはわからなかったな」
切歌「あ、そう言えばそうデスね」
調「響さん、無事だと良いんだけど……」
翼「大丈夫だ。立花がそう簡単にやられる程ヤワではないのは月読も知っているだろ?♪」
なのは「そうだね。響ちゃんなら絶対大丈夫だよ♪」
調「そうですね♪」
唯一所在がわかってない響の話題になり、調は響の身を案じて心配になるが、翼となのはの言葉により響は大丈夫だと信じるのだった。
炎真「響さんってどんな人なんですかね?」
奏「さあな、あたしもシンフォギア装者とだけしか教えて貰って無いんだよなぁ」
翼「ふふふ、奏には悪いけど立花に会うまではどうしても秘密にしたいの♪」
奏「へ? 何で?」
翼「それも秘密♪」
奏「えええっ、何でだよ〜!? 教えてくれたって良いじゃんかよ〜!?」
なのは(翼ちゃん、響ちゃんのこと詳しく話してないんだね)
はやて(そうみたいやね。たぶん翼ちゃんなりのサプライズなんやろうなぁ〜♪)
なのは(サプライズ?)
はやて(忘れたんか、なのはちゃん? 響ちゃんは3年前のライブでノイズが襲撃して来た時に、奏さんが響ちゃんを命懸けで助けたことを)
なのは(ああ、なるほどね。それでサプライズなんだ♪)
はやて(そう言うことや。翼ちゃんも粋なことをするわぁ♪)
翼の奏へのサプライズ計画に気付いた幼馴染2人は微笑ましく見守るのだった。
それから炎真達はバードラモンに運ばれながらムゲンマウンテンに向かって進みつつあったが……
炎真達『さ、寒い……!』
ムゲンマウンテン付近の雪原地帯に差し掛かった辺りで、あまりの寒さに体を震わせていた。
幸いもんざえモンから貰った防寒具があるが、それでも完全に寒さを凌げていなかった。
炎真「このまま一気にムゲンマウンテンまで行きたいですけど……」
翼「流石にバードラモンの体力的にも限界がある上、夜になりつつある……今日のところは何処かで野宿しよう」
バードラモンの体力が限界に近付きつつあることや、時刻が夜になりつつあることから炎真達は道の途中で見つけた洞窟にて一夜を過ごすのだった。
そして翌朝……
炎真「今日こそはツナ君達と合流しましょう!」
なのは達『お〜!♪』
バードラモン「皆、任せて! 必ず翼達の仲間に追いついて見せるわ!」
翼「頼りにしてるぞ、バードラモン♪」
炎真達は今日こそツナ達との合流を果たす為に移動を再開し、炎真達が乗ったゴンドラを運ぶバードラモンはムゲンマウンテンへと猛スピードで向かうのだった。
デジタルワールドに次元漂流した17人の選ばれし乙女達、そして選ばれし乙女達を守護する3人の勇者達が集結する時が刻一刻と迫りつつあるのだった……
To Be Continue……
後書き
次話は唯一所在がわかっていなかった響視点の話になりますが、今までのようにツナ→Aルート、炎真→Bルートのように分けるのでは無く、共通ルート及び11話として投稿予定です。
次回も応援よろしくお願いします^_^
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