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オズの木挽きの馬

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第一幕その十

「けれどね」
「忍者も人間だね」
「あくまで」
「魔法や妖術は使わない」
「仙術も超能力も」
「そうした不思議なものは一切ないの」
 このことは絶対にと言い切った恵梨香でした。
「忍者には」
「忍者の道具に秘密がある」
 モジャボロが笑顔で言ってきました。
「訓練とだね」
「毎日跳んで走って泳いで隠れてです」
「そうした訓練をしてだね」
「色々工夫した忍者道具を作って」
「そうして忍術を使っているね」
「そうなんです」
 忍者の忍術はというのです。
「それが忍術なんです」
「そういうことだね」
「そうです、壁を登っていくのも」
 このこともというのです。
「鉤爪を使ったり石垣の隙間に指を入れて」
「そうして登っていくね」
「そうしています」
「まさに道具と体術だね」
「そうしたものを使っています」
「そうだね」
「言うなら忍者は努力して工夫して」
 そうしたことをしてというのです。
「術を使う人達です」
「そうだね、けれどここはオズの国だから」
 それ故にというのです。
「普通にね」
「不思議な忍術もですね」
「使えるよ、ただ魔法とはね」
「全く違いますね」
「魔法だったら」
 それならというのです。
「本当にね」
「オズマ姫が認めた人でないと使えないですね」
「法律で定めたね、言うなら免許制だから」
 オズの国で魔法を使える様になることはというのです。
「そしてこれは今では妖術とか仙術とかね」
「そうした力もですね」
「超能力もね、そして忍術もね」
「使うにはですか」
「免許が必要なんだ」
「そうですか」
「誰でもみだりに使ったらね」
 そうしたらというのです。
「よくないからね」
「ノーム王みたいな人が出ますね」
「かつてのあの人は本当に色々やったからね」
「大変なことになりかねなかったですね」
「だからね」
「魔法や他の力はですね」
「免許制になっているよ」
 そうなっているというのです。 
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