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新オズのオジョ

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第十二幕その九

「ちゃんとね」
「そうなんですね」
「五人全員が出てですね」
「そうしてですね」
「オズマ姫と一緒にですね」
「謎ときともの探しをするんですね」
「そうだよ、ここにいる人だとボタン君やビリーナさん、チクタクさんも出るよ」
 市長さんは皆を見て言います。
「ここにいる人達は皆ね、オジョ君もね」
「僕もですか」
「うん、出るよ」
「というかオズの国の名士で出ない人は」
「この場にいる人ではいないよ」
 そうだというのです。
「これがね」
「そうなんですか」
「それじゃあ」
 そう聞いてです、オズマはです。
 それはというお顔になってそれで言いました。
「じゃあね」
「じゃあといいますと」
「私達全員が出るなら」
 こう市長さんに言いました。
「私達がそれぞれのキャラクターになってね」
「出てくれますか」
「そうさせてもらうわ」
 こう言うのでした。
「これからね」
「それでは」
「ええ、舞台の用意ね」
「お願いします」
 こうお話してそうしてでした。
 皆でそれぞれ本人さんを演じることにしました、ですが。
 衣装を着てメイクをする時になってです、オジョはメイクをする中で言いました。
「しかしね」
「しかしっていいますと」
「いや、自分自身を演じるけれど」
 それでもとです、そのメイクを見て神宝に言います。
「何でメイクをするのかな」
「ああ、それはです」
 まさにとです、神宝はオジョに答えました。
「京劇ですから」
「だからなんだ」
「はい、メイクとです」
 京劇のそれと、というのです。
「お面はです」
「絶対なんだ」
「そうなんです」
「私もね」
 見ればビリーナもでした。
「色々ゴテゴテ付けてるわね」
「京劇だからね」
「ありのまま出ないのね」
「それじゃあ舞台映えしないからね」
「何かね」
 ビリーナは鏡に映る自分の姿を見て言いました。
「今の私孔雀みたいよ」
「僕もだよ」
 中華街に来てからは静かだったトトも言います、見ればトトも派手に飾られていて普段の倍の大きさがあります。
「この通りだよ」
「君も凄い恰好だね」
「動きにくいよ」
「まさかね」
 また言うオジョでした。
「こうした格好するなんてね」
「マンチキンの服からですね」
「うん、中国の服を着るなんてね」
「想像していませんでしたね」
「全くね」
 そうだったというのです。
「僕もね」
「ですが似合ってますよ」
「そうだったんだ」
「はい、美形の役ですし」
「いいんだね」
「そう思います」
「旗抱よりもっと凄い恰好になるなんて」
 ドロシーも言います。 
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