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ドリトル先生と牛女

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第十幕その四

「お魚を食べるといいよ」
「そうよね」
「お魚はコレステロールを減らしてくれるし」
「悪玉の方を」
「だからいいのね」
「そうなんだ、僕も日本に来て」
 そうしてというのです、先生ご自身も。
「お魚をよく食べる様になってね」
「コレステロール減ったね」
「そうなったね」
「先生にしても」
「そうよね」
「そうだよ、ただ僕もビールが好きだから」
 それでというのです。
「注意しないとね」
「そうだよね」
「確かに先生ビールも好きだし」
「飲む時も多いから」
「先生も注意しないとね」
「痛風はドイツでは国民病だけれど」
 この国ではそうなっているというのです。
「ビールにソーセージ、ベーコンにジャガイモにバターそれにケーキだから」
「確かケーキの生クリームもよくないね」
「そうよね」
「ドイツ料理は兎に角痛風によくなくて」
「なる人が多いのよね」
「特にビールだね」
 これがよくないというのです。
「やっぱりね」
「そうだよね」
「ビールがよくないよね、痛風には」
「何といっても」
「歴史的に痛風の人が多い理由も」
 その訳もというのです。
「ビールを好きな人が多いからだよ」
「何と言ってもビールなんだ」
「痛風によくないんだね」
「ビールは」
「そうだよ、最近はプリン体がないビールもあるから」
 だからだというのです。
「危ない人はこうしたビールを飲んだりして」
「注意することだね」
「本当に」
「さもないと痛風になるから」
「痛い思いをするから」
「まずはならないことだよ」
 このことが第一だというのです。
「どんな病気もそうだけれどね」
「痛風も然り」
「まずはならないこと」
「病気はそうなのね」
「脚気もそうでね」
 そしてというのです。
「虫歯もだよ」
「もうとにかくだね」
「病気はならない」
「それが第一ね」
「うん、健康が何よりも大事だよ」
 これが先生の結論でした。
「本当にね」
「そうよね」
「先生はそこは気をつけているし」
「それじゃあね」
「これからもよね」
「健康に気をつける」
「そうしていこうね」
「そうするよ」
 こう言うとでした、家のチャイムが鳴りました。皆その音を聞いてすぐに言いました。
「宅配の人?」
「いや、別に何も注文していないよ」
「そうよね」
「それじゃあお客さん?」
「王子かな」
「サラさんはまだ来るの先だしね」
「誰かな」
 皆首を傾げさせて言います、そしてです。 
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