ヘタリア大帝国
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TURN46 王女アルビルダその一
TURN46 王女アルビルダ
インドカレー、そしてインド全域を解放した太平洋軍はアラビアにも攻め込む用意を進めていた。だがその時にだ。
各国で噂になっていることがあった。それは。
レーティアはグレシアからその報告を聞いていた。そのうえで難しい顔になってこうグレシアに対して言葉を返した。
「こうした時に出て来るとはな」
「厄介だっていうのね」
「バルバロッサ作戦の準備は順調だがな」
「けれどよね」
「そうだ。煩わしいことは今は特にな」
「来て欲しくないわね」
「宇宙災害もそうだがな」
つまりそれは宇宙怪獣と同じ様なものだというのだ。
「出来ればな」
「起こって欲しくないのね」
「心からそう思う」
こうも言うレーティアだった。
「実にな」
「そうね。どうやらエイリスでは問題になっている様だけれど」
「エイリスではか」
「そうよ。今はね」
「エイリスが困るのはいいことだがな」
それはいいというのだ。エイリスがそうなることはだ。
だがそれでもだとだ。レーティアはこうも言った。
「我が国に来るとなると」
「作戦準備に支障が出るから」
「心から来て欲しくない」
そう思うというのだ。
「本当にな」
「ええ。それでその宇宙海賊だけれど」
「身元はわかるか」
「いいえ。ただね」
「ただ?」
「どうも北欧連合王国の残党みたいね」
グレシアはこの国家の名前をここで出した。
「私達が併合した、ね」
「あの国の残党か?」
「残党は残党でもね」
どうかというのだ。
「海賊よ」
「それであることは間違いないか」
「多分私達が出兵した時に逃れた」
「アルビルダ王女か」
「あの娘が暴れているみたいね」
「いい加減落ち着いてはどうか思うが」
占領した国の王女だがこうも言うレーティアだった。
「それでもな。そうしてくるのならな」
「若しドクツに出て来たならばね」
「征伐する」
海賊としてだというのだ。
「そうする。容赦なくな」
「宇宙海賊を許していては大変だからよね」
「その通りだ。国家の治安は守らなければならない」
これは絶対だというのだ。
「それを乱す海賊達には容赦しない」
「そういうことね。それじゃあね」
「今はだ」
どうするかというのだった。
「一応宇宙海賊が何時何処に出てもいいようにしよう」
「その際には、ね」
「首都ベルリンに予備兵力を置く」
「そしてその指揮官は誰かしら」
「私だ」
彼女自身だというのだ。
「私自身が行こう」
「また凄いことを言うわね」
「いや、今殆どの戦力をソビエトとの国境に集結させている」
これは本当のことだった。
「そしてだ」
「さらにだというのね」
「そうだ。今ベルリンにいる艦隊を率いることができる者はだ」
「貴女しかいない」
「親衛隊もソビエトとの国境に送った」
彼等も既にそうしていた。
「それならばだ」
「私が行ってもいいけれど」
グレシアはレーティアも想像していなかったことを言ってきた。
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