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アクロバティッククラブ

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第二章

「やってみるでござる」
「ものは試しでか」
「そうでござる、如何でござるか」
「そうだな」
 朋子の言葉を受けてだった、子安は少し考える顔になった。そうして暫く考えてからそのうえで彼女に答えた。
「本当にな」
「ものは試しでござるな」
「それでな」
 そのうえでというのだ。
「やってみるか」
「ではでござるな」
「陸上部は続けるけれどな」
 それでもというのだ。
「それにな」
「トライアスロン部にもでござるな」
「入部するな」
「では早速でござるよ」
「入部届書いてか」
「出すでござるよ」
「それじゃあな」
 こうしてだった。
 子安はトライアスロン部にも入部した、そしてだった。
 やってみるとこれがだった。
 泳ぎ自転車に走る、練習でもだ。
 全部やるとかなりのものだった、それで朋子にこう言った。
「やってみたらな」
「想像以上にでござるな」
「ハードだな」
「話を聞いてもハードでござるが」
「実際にやるとな」
「尚更でござる」
 朋子は子安に話した。
「それがトライアスロンでござる」
「そうなんだな」
「それで、ござる」 
 朋子はさらに言った。
「カロリーの消費が尋常でないでござる」
「尋常じゃないっていうかな」
 それこそとだ、子安は朋子に言った。
「俺寮にいるよな」
「そうでござるな」
「学校のな、その寮の飯食う量がな」
「増えたでござるか」
「入部前の倍以上な」
「拙者も食べているでござるよ」 
 朋子はこう返した。
「それこそ力士さん位に」
「食ってるんだな」
「食べないとでござる」
「とてもやっていけないか」
「それこそ消費カロリーが尋常でないでござる」
 練習でもというのだ。
「泳いで自転車こいで走ってでござる」
「どれか一つでもハードなのにな」
「三つ共でござるから」
 それだけにというのだ。
「本当にでござる」
「凄いな」
「カロリーを消費するでござる」
「プロレス以上にカロリー消費するな」
「アントニオ猪木さんは一日一万五千キロカロリー摂取していたでござる」
 朋子はこの偉大なプロレスラーの話もした。
「そして七千か八千キロカロリー分トレーニングをしていたでござるが」
「桁が違う話だな」
「トライアスロンなら」
「一万五千キロカロリーでもか」
「若ししたらでござる」
 常人の五倍位のカロリー摂取でもというのだ。
「大丈夫かも知れないでござる」
「そこまでハードだよな、実際に」
「ちなみに猪木さんは糖尿病になったでござる」
 言うまでもなくカロリー摂取オーバーである。
「そうなったでござる」
「滅茶苦茶摂ってるせいだな」
「そうだったでござる」
「成程な、しかしな」
「それでもでござるか」
「トライアスロンだったらな」 
 実際にとだ、子安はまた言った。 
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