レーヴァティン
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第百七十七話 七尾城攻めその三
「敵が幾ら来てもだ」
「迎え撃つてるわね」
「そうだ」
それが出来るというのだ。
「ならだ」
「このままね」
「退けていく」
敵の必死の攻撃もだ。
「いいな」
「それじゃあね」
「敵も必死だが数が少ない」
「こちらは十五万相手は一万」
「最初そうだったが」
「城攻めの中で減ってきているし」
「そのこともあってだ」
それでというのだ。
「敵の兵は圧倒的に少ない」
「そこで攻めてきてもね」
「数が少ない、だからな」
「迎え撃ってね」
「退けられる、それでだ」
「このままね」
「敵を退けていく、そして本丸まで攻めて」
そうしてというのだ。
「その本丸もだ」
「こうして攻めるわね」
「敵が最後の最後まで戦ってもな」
死兵となってというのだ。
「俺達はそうして攻めて迎え撃ってだ」
「戦うわね」
「手を緩めずな、俺は戦では絶対に相手を侮らない」
それはないというのだ。
「その時に敗れるからな」
「だからよね」
「そうだ」
だからだというのだ。
「俺は敵を侮らない」
「それはいいことよ、相手を侮るなんてね」
「その時点でたかが知れているな」
「ええ」
実際にというのだ。
「そんな奴はな」
「最後は負けるわね」
「そうなる、だがだ」
「あんたは違う」
「相手が誰でもだ」
それこそというのだ。
「全力で向かってだ」
「倒すのね」
「獅子は鼠にも全力で向かう」
英雄はこの言葉も出した。
「真の強者は相手を侮らない」
「例えどんな相手でもね」
「起きた世界で剣道の稽古で相手を思い切り馬鹿にしていた奴がいたが」
「性格悪いわね」
「実際に人間の屑と言っていい奴でだ」
そうした輩でというのだ。
「周りから嫌われていた」
「そうだったのね」
「今はチンピラの様になっている」
「というか実際にチンピラでしょ」
「そうかもな、強い者には媚びるが」
「弱いとなのね」
「いじめることが好きで自分の嫌いな相手のことを色々周りに吹き込む」
英雄は眉を顰めさせて話した。
「そうしたこともしていた」
「絶対に信用してはあかん奴やな」
耕平も言ってきた。
「それは」
「そう思うな」
「自分でやるだけやないんか」
「そいつを嫌っている腕力がありいささか粗暴な奴に吹き込んでいた」
「暴力振るわせる様にか」
「仕向けていた」
「そらそんな奴な」
それこそとだ、耕平は顔を顰めさせて述べた。
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