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ドリトル先生と牛女

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第三幕その六

「予言に心を支配されて」
「それでだね」
「人類は滅亡するとか言って」
「それで絶望したりしたらよくない」
「そういうことね」
「核戦争が起こってね」
 先生は人類が滅亡するそのパターンの一つのお話をしました。
「それでその後にとんでもない世界になるとかね」
「ああ、モヒカンの人達がバイクに乗って暴れ回ってて」
「国家も法律もない世界ね」
「それで拳法の伝承者が歩き回る」
「そうした世界ね」
「そうした世界になるっていう予言もね」
 これもというのです。
「核戦争が第三次世界大戦でね」
「第三次世界大戦も予言であったね」
「予言の定番の一つだったわ」
「もうどれだけの本で出て来たか」
「わからない位ね」
「そうした予言もね」
 これもというのです。
「あったらどう避けるかが問題で」
「起こるからどうしようもない」
「そう思わないことだね」
「予言については」
「悪いものならそうならない様に努力することだね」
「僕はそう思うよ」
 こう皆にお話しました。
「予言については」
「じゃああれですね」
 トミーが言ってきました。
「さっきお話に出た漫画ですが」
「箸が転がっても人類滅亡って言う漫画だね」
「眼鏡かけた編集者の人がよく叫ぶ漫画ですね」
「見開きで言うことが多かったね」
「ああした漫画を読んでもですね」
「どうして避けるかを考えるべきでね」
 それでというのです。
「絶望しないことだよ」
「それが予言に対する行動ですね」
「というかあの漫画お話の都度人類滅亡の経緯が違うね」
「戦争とか災害とか」
「それにストーリーもキャラクターも荒唐無稽だね」
「あんな何もかもが荒唐無稽な漫画ってないね」
 王子も言います。
「実際に」
「そうだよね」
「あの主人公も周りの人達も実在していたら」
「どうなるかな」
「確実に精神病院に入院させられているよ」
 先生は精神科医でもあります、その立場から言いました。
「僕は読んでいてこの人達はね」
「精神病患者とだね」
「確信したしね」
「まあそうだよね」
「ああした発言を常にドラッグをしていないで行っていたら」
「それこそだね」
「確実におかしいからね」
 そうとしか思えないからだというのです。
「僕としてはね」
「あの人達が実在したら」
「精神病院に入ってもらって」
 そうしてというのです。
「治療を受けてもらうよ」
「そうするんだね」
「作中であれだけ異常な発言を異常なテンションで言い続けているから」
 だからだというのです。
「僕はね」
「そうするんだね」
「診断を受けさせてもらうにしても」
 それでもというのです。
「ぱっと見ただけでね」
「あの人達がおかしいことはわかるんだね」
「本当にね」
 実際にというのです。
「あの人達は」
「というかもう何があっても人類滅亡とか言うと」
 トミーも言います。 
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