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レーヴァティン

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第百七十五話 冬が終わりその十二

「霧穴相手は徹底的に嫌ってだ」
「どんなこともする人でござるな」
「嫌いな相手の嫌がることを徹底的に行う」
 その様にというのだ。
「そうしたタイプだ」
「性格が悪いでござるな」
「俺も思う、幾ら嫌いでもな」
 それでもとだ、英雄も言う。
「そうした行為はな」
「しないことでござるな」
「そうだ」
 まさにというのだ。
「俺もそうしたことはだ」
「されないでござるな」
「嫌いならだ」
 そうした相手はというのだ。
「これといってだ」
「されないですね」
「そこまではな、無視してだ」
「終わりでござるな」
「そこまでするとな」
 実際にというのだ。
「する方にどうかとだ」
「思うでござるな」
「どうもな」
「よくそんなことするっちゃな」 
 愛実は英雄の今の話に明らかに引いていた。
「幾ら嫌いでも」
「そうだな」
「そこまですることはないっちゃ」
 まさにというのだ。
「本当に」
「だから嫌いな相手はな」
「徹底的に嫌うじゃ」
「もっと言うと嫌いはなくてな」 
 その感情はというのだ。
「上に大か超が付く」
「そうした嫌い方っちゃ」
「そうだ」
「だからそこまでするっちゃな」
「嫌いになると際限がなくな」
 その感情が止まらないというのだ、世の中毛の缶がそうして暴走する人物もいるということである。
「そして底意地もだ」
「悪くなってっちゃ」
「それでだ」
 そのうえでというのだ。
「そこまでする」
「もう病気っちゃな」
「そうだな、だが俺はそこまではだ」
「嫌わなくってっちゃか」
「そこまでしないでだ」
 それれでというのだ。
「無視してだ」
「終わりっちゃな」
「俺も嫌いな相手はいるが」
 それでもというのだ。
「そこまではしない」
「そうっちゃな」
「そしてそこまで嫌うこともな」
 それもというのだ。
「ない」
「それはいいことっちゃな」
「そうか、では今はな」
「すき焼きを食べて」
「飲んでその後でだ」
 英雄はさらに言った。 
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