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ドリトル先生と牛女

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第一幕その九

「最初は思わなかったよ」
「日本のことも物凄く知ってるし」
 最後に老馬が言いました。
「もう完全に日本人だよ、先生は」
「というかもう頭の中で考える時の言葉もですか」
 トミーは先生に尋ねました。
「日本語ですか」
「かなり前からね」
「そうなっておられるんですね」
「そうなんだ、トミーもかな」
「そうですね、僕も今では」
「そうなっているね」
「英語で考える時もありますが」 
 それでもというのだ。
「最近はよくです」
「日本語でだね」
「考えています」
「そうなっているね」
「どうも」
「僕もだよ、国の言葉も英語も喋れてそれで考えられるけれど」
 王子もでした。
「今はね」
「考える時の言葉はだね」
「日本語にね」
 この言葉にというのです。
「なっているよ」
「そうなんだね」
「もうね」
 それこそというのです。
「随分変わったよ」
「僕達と同じだね」
「というか」
 王子はさらに言いました。
「日本に長くいて」
「それでだね」
「自然となるね」
「そうだね、僕も読む本はね」
「日本語のものが増えたね」
「そうなってきたよ」
 実際にというのです。
「やっぱり学術書は世界中のものでね」
「言語もだね」
「英語も中国語もスペイン語もあってね」
「フランス語やドイツ語もだね」
「ロシア語やアラビア語の本も読むけれど」
 それでもというのです。
「漫画やライトノベルはね」
「日本のものだね」
「そうなっているよ」
「成程ね」
「これが面白くて」
 日本の漫画やライトノベルはというのです。
「凄くね」
「読んでいて」
「そしてね」
「読む量が増えていっているんだ」
「僕は読むのが速いね」
「そうだね」
 先生の特徴の一つです、王子も知っていることです。
「実際にね」
「日本のライトノベルでもね」
「あっという間に読むね」
「それで色々な作品を読んでね」
「その量がだね」
「増えていっているんだ」
「そうなんだね」
「一日一冊は普通にね」
 それこそというのです。
「読んでいるよ」
「そうなんだね」
「漫画もね」
「そちらもなんだ」
「うん、だからね」
 それでというのです。 
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