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ドリトル先生と琵琶湖の鯰

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第十一幕その二

「是非」
「はい、それでは」 
 先生は田中さんの申し出に笑顔で応えました。
「そうさせて頂きます」
「それでは」
「僕でよければ」
「これからもお願いします、お忙しいでしょうが」
「教授のお仕事のことですか」
「しかも水族館だけでなく」  
 さらにというのです。
「動物園も植物園もですから」
「そちらのアドバイスも行っているからですか」
「大変ですが」
「いえ、全く」
 先生は田中さんに笑顔で答えました。
「そうしたことは僕は大好きですから」
「苦にはならないですか」
「むしろ僕の方からです」
 先生からというのです。
「お話して欲しい位です」
「そうお考えですか」
「そうです、学問のことですから」
「だからですか」
「僕としては」
 まさにというのです。
「お話して頂けるなら」
「それならですか」
「喜んで」
「では」
「何かあればお話して下さい」
 是非にという口調での返事でした。
「その時は」
「先生は生きものともお話出来るので」
「彼等の言葉もですね」
「お話して頂ければと考えていますので」
「そうですか、では」
「宜しくお願いします」
「わかりました」
 先生は笑顔で応えました、そしてです。
 田中さんと一緒にビールを飲んでご馳走を食べます、お膳の上にはお刺身や焼き肉、酢のものにお吸いもの等があってです。
 ビールもあります、先生もそのビールを飲んで言いました。
「八条学園にいますとあらゆる学問が出来ますね」
「医学だけでなくですね」
「はい、水族館に動物園に植物園に」
 それにというのです。
「美術館、博物館もあるので」
「学問にはですね」
「困りません、しかも博物館は鉄道博物館もあるので」
「学園を運営している八条グループは鉄道会社も経営しているので」 
 だからだというのです。
「ですから」
「それでありますよね」
「何しろ全国に路線を持っていて」
「かつての国鉄の様に」
「グループの中でも中心企業の一つで」
「鉄道博物館もですね」
「あります」
 学園の中にというのです。
「そうなのです」
「左様ですね、立派な図書館もあるので」
「学問にはですね」
「最適の場所なので」
 その為にというのです。
「僕としてもです」
「八条学園におられてですか」
「幸せです、そして何かあれば」 
 その時はというのです。
「宜しくお願いします」
「では」
「何時でも及ばずながらです」
「その時は」
「はい、その様に」
「それとですが」
 田中さんは先生のコップにビールを入れつつさらに言います。
「先生は史跡研修も随分されていましたね」
「今回ですね」
「歴史学者でもあられるからですね」
「そうです、そちらもかなり学ぶことが出来たので」
 それでというのです。 
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