レーヴァティン
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第百七十三話 北陸攻めの前にその十一
「攻めていく」
「よくわかった、ではな」
「加賀と飛騨、そして能登から攻め」
そうしてというのだ。
「越後もな」
「信濃からだな」
「攻めてだ」
その様にしてというのだ。
「まずは春日山城を攻略し」
「そして越後を両断するか」
「その春日山城で越後の東から来る敵を防ぎ」
その様にしてというのだ。
「そしてだ」
「さらにだな」
「越後の西を攻めていきな」
「越中を攻めていく軍勢と手を結ぶか」
「そうするか、若しくはな」
「越後の東もだな」
「そこもだ」
まさにというのだ。
「信濃から攻める兵を多くしてな」
「春日山城を手に入れてからだな」
「軍勢を二手に分け」
その様にしてというのだ。
「そうしてだ」
「越後を東西に攻めていくか」
「そうするか」
「それはいい考えだ」
幸正も賛成した、そして他の面々も頷いた。幸正は英雄と共に仲間達の頷きを見てそのうえで英雄にさらに話した。
「なら信濃の方にはな」
「主力を置いてだな」
「そしてだ」
そのうえでというのだ。
「広い越後をな」
「春日山城を攻略するとだな」
「その城を拠点としてな」
「兵を二手に分けてか」
「越後を東西にだ」
その様にしてというのだ。
「攻めていくといい」
「それがいいな」
「そうだ、我々にはそれだけの兵もある」
「二十万以上のな」
「その軍勢があるからな」
だからだというのだ。
「やるぞ」
「ではな」
「今から冬にかけて用意だ」
戦のそれをというのだ。
「そうしていくか」
「ではな」
こうした話をしてだった、英雄は春まで北陸攻めの用意をすることにした、それは次の戦への息抜きではなく準備であった。
第百七十三話 完
2020・8・8
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