ドリトル先生と琵琶湖の鯰
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第六幕その十一
「そうした場所だよ」
「人間だって暮らしていけないし」
「そうおいそれとは」
「それこそ特撮ヒーローでもないとね」
「あそこでは生きていけないわ」
「そう、アフリカよりも凄いだろうね」
アマゾンの自然はというのです。
「あそこのジャングルよりもね」
「そうだろうね」
「いる生きものも違うし」
「まだ発見されていない生きものも多いっていうし」
「それならね」
「そんな中に入ったら」
「毒を持った生きものも多いね」
先生は毒蛇の名前が出たところで言いました。
「そうだね」
「そうそう、毒蛇に毒蜘蛛に蠍」
「あと毒を持った蛙もいるわね」
「ヤドクガエルね」
「あの蛙もいるから」
「大変だよ」
「蛙は美味しいよ」
先生は食べたこともあるから知っています。
「それでもね」
「毒があるとね」
「食べられないよね」
「実際ヤドクガエルって猛毒あるから」
「絶対に食べたら駄目だね」
「そうだよ、そしてそうした生きものが大勢いる場所なら」
アマゾンならというのです。
「ちょっとやそっと外来種が入ってもね」
「大丈夫だね」
「あっという間にいなくなるね」
「猛獣だらけで」
「しかも毒持った生きものばかりだから」
「うん、生物学的には面白いけれど」
そうした場所でもというのです。
「危険過ぎるからね」
「あまりにもね」
「そんな場所だとね」
「迂闊に入られないし」
「外来種の問題もないわね」
「逆にあそこで定着出来たら」
その外来種はというのです。
「凄いものがあるよ」
「全くだね」
「あそこはちょっと例外だね」
「そうね」
「まあ例外ということで」
「置いておいた方がいいわね」
「うん、じゃあいよいよね」
先生は皆にあらためてお話しました。
「ビワコオオナマズについて」
「本格的にだね」
「採集に入るのね」
「そうするんだね」
「そうしようね、あのお魚なくして」
もうこのことは絶対にというのです。
「琵琶湖の生物の採集は絶対じゃないから」
「だからだね」
「ここはだね」
「そうするんだね」
「うん、そちらにかかるよ」
こう言ってでした、先生は今は皆と一緒に琵琶湖での調査と採集、そして史跡研修といったものを楽しみ続けました。その生きものを探しつつ。
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