新オズのつぎはぎ娘
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第五幕その四
「これからね」
「そうなんだね」
「それでどうかしら」
プレーリードッグにあらためて尋ねます。
「いいかしら」
「光栄だよ」
これがプレーリードッグの返事でした。
「こう答えない人はオズの国にいないよ」
「それじゃあ」
「うん、是非ね」
これからというのです。
「中に入ってね」
「そうさせてもらうわね」
「ただね」
ここでプレーリードッグはドロシーに言いました。
「皆大きいから」
「貴方達の巣にはよね」
「入られないんじゃないかな」
「そこは安心して」
ドロシーはにこりと笑って答えました、そうして。
青い缶のスプレーを出してでした、そのうえで。
皆にスプレーをかけました、するとです。
皆みるみるうちに小さくなってプレーリードッグと同じ大きさになりました、ジョージ達五人の子供達はこのことに驚きました。
「本当に小さくなったね」
「そうだね」
「この大きさなら巣の中に入られるね」
「そうよね」
「これから」
「ええ、このスプレーは使う人が思う位に小さくなれるの」
ドロシーは五人に答えました。
「それでなのよ」
「こうしてですか」
「僕達も小さくなったんですね」
「ドロシーさんが思われる大きさに」
「そうなったんですね」
「今こうして」
「そうよ、それじゃあね」
ドロシーはあらためて言いました。
「これからね」
「プレーリードッグさん達の巣にですね」
「今から入りますね」
「街と言われるその中に」
「そうしてですね」
「これから楽しむんですね」
「そうしましょう」
こう言ってでした、一行は。
見張りをしていたプレーリードッグに案内されて巣の中に入りました、そこは穴になっていてです。
道が複雑に入り組んでいて沢山のお部屋があります、そしてです。
沢山のプレーリードッグ達がいて出入り口も何個かあります、それでつぎはぎ娘は中を進みながら言いました。
「思っていたよりずっと広いわ」
「まさに街だね」
「本当にね」
こう案内役のプレーリードッグ、ボブという名前の彼に言いました。
「沢山のプレーリードッグもいるし」
「そうだよね」
「何百匹、いえ千匹はいるかしら」
「この巣はそれだけいるよ」
「本当に多いわね」
「それで皆で仲良く暮らしているんだ」
そうもしているというのです。
「それで食べるものはね」
「草だね」
ジョージが言ってきました。
「そうだね」
「うん、周りの草を食べているよ」
ボブはジョージに答えました。
「実際にね」
「そうだよね」
「草原の芝刈りも兼ねてね」
そのうえでというのです。
「草原の草を食べているんだ」
「芝刈りでもあるんだ」
「バイソンさん達と一緒にね」
「草原で一緒に暮らしている」
「仲良くね、兎さん達もいるしね」
「そうだね、僕アメリカ人だけれど」
ジョージはここで言いました。
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