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『LIFE』

作者:零那
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『糸』



糸が切れた。
其れは何の糸なのか誰にも理解の出来ない糸。

今はもう此の世には居ない唯1人だけが解り得た糸。

其れは何が在っても切れてはならない糸だった。

其れが切れてしまえば理性は勿論、心なんてものも欠片すら無くなるから。

だから切れた糸を歪でもどうにか結んでみる。

失いたく無いもの唯1つ此の世にまだ在る。

此の躰、此の心、此の人生の長い時間...そんな犠牲だけで済むなら安いものなのかもしれない。

何を犠牲にしてでも守るべきものが在るうちは救いなんだろう。

そう思えるうちはまだ大丈夫なのかもしれない。

それでもカウントダウンは始まってることに変わりはない。


 
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