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THE LOOK THAT KILLS

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第二章

 ある日ミュージカルを観劇しに行った時にだ、ふと。
 アフリカ系の女性ダンサー、観た舞台では主役級の役を歌って踊っていた彼女の視線を観た、すると。
 その目の光が随分と強かった、歌とダンスも主役級にいるだけあって凄かったが演技もよく特にその目の使い方がだ。
 実に素晴らしかった、舞台で相手を見る目も演技で色々な眼差しをする時の目もだった。そして舞台を観る時でも。
 凄い目力だった、それで僕はこのダンサーが随分と気に入った。それで僕は部隊の後でそのダンサーについて詳しく調べた。
 名前に年齢等他のプロフィールもチェックした、気付いたら彼女のプロフィールを全て頭に入れて記憶していた。
 それでだ、僕は彼女の舞台はだった。
 常に観る様になった、正直忙しい身だったがそれでも何とか時間を作ってブロードウェイに行く様にした。そうなってだった。
 僕はすっかり彼女に夢中になっていた、歌やダンスだけでなく演技特にその目力に魅了された。言うならば彼女の目に心を奪われた。
 それでいつも彼女の舞台に行く様にしていたが親友はその僕に言ってきた。
「今日もブロードウェイに行くのかな」
「うん、行くよ」
 昼休みに彼に答えた、一緒にハンバーガーショップで昼食を摂りながら。この店のハンバーガーはボリュームがあってしかも値段も手頃で尚且つ美味い。間違っても日本のハンバーガーみたいな驚くまでの小ささじゃない。日本人は少食なのは知っていても彼等はよくあんな量で満足出来るものだと思った。
「そしてね」
「彼女の舞台を観るんだね」
「そうするよ、彼女は歌もダンスもいいけれど」
「演技もだね、そして」
「特に目がね」
 視線、それの話もした。
「凄くてね」
「それでだね」
「もうあの目力に魅了されて」
 それでだ。
「もういつもね」
「観ていたいんだね」
「心からこう思ってるよ」
 チーズバーガーを食べている彼にダブルバーガーを食べつつ話した。
「ずっとね」
「そうなんだね、しかしね」
「しかし?」
「君の話を聞いていると君は殺されたね」
 彼は僕に笑ってこう言ってきた。
「どうも」
「僕は生きているよ」
「違う違う、心を奪われたという意味でね」
 彼は僕に笑って話した。
「そうした意味でだよ」
「殺されたっていうんだね」
「そうだよ、彼女の目にね」
 それにというのだ。 
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