| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

新オズのつぎはぎ娘

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第一幕その六

「これが」
「よく言われるわね」
「実際にね」
 ドロシーの言う通りだというのです。
「どういう訳か」
「ずっと冒険をしていて」
 それでとです、トトが言ってきました。
「その中で色々な経験をしてね」
「それでっていうのね」
「うん、事前に何が起こるかね」
「勘が働く様になったの」
「そうじゃないかな」 
 こうドロシーに言うのでした。
「僕が思うにね」
「そうなのね」
「うん、それでね」
「今もなのね」
「勘が働いてね」
 それでというのです。
「言ったんだよ」
「そうなのね」
「その誰かがわからなくてもね」
「流石にそこまではね」  
 ドロシーはトトに答えました。
「わからないわ」
「そうだよね」
「ええ、ただね」
「ただ?」
「今回も楽しい旅になることはね」
 このことはというのです。
「感じるわ」
「勘でだね」
「ええ、色々なことが起こるね」
「そのことはだね」
「感じるから」
「そうだね、その勘が当たることはね」
 トトはドロシーに笑顔でお話しました。
「僕も願ってるよ」
「そうしてくれるのね」
「是非ね、じゃあね」
 レモンティーを飲む手を少し止めてでした、ドロシーは携帯を出して。
 そうしてオズマに旅に出たいと言うとでした。
「いいわよ」
「そう言ってくれるのね」
「貴女が機会があれば冒険に出ないと」
 オズマはドロシーに携帯の向こうから笑顔でお話しました。
「貴女じゃないから」
「私がいつも冒険の旅に出てるから」
「そう、オズの国一の冒険家だから」
 それでというのです。
「その貴女が冒険の旅に出ないとね」
「今みたいな状況で」
「貴女じゃないから」
 それでというのです。
「是非ね」
「出ていいのね」
「行ってらっしゃい」 
 こうドロシーに言うのでした。
「楽しんできてね、ただね」
「ただ?」
「ゴールはわかっているわね」
「エメラルドの都ね」
「いつも通りね」
 ドロシーの冒険の旅の常の様にというのです。
「そうしてね」
「わかったわ、それじゃあね」
「お土産の冒険譚を待ってるわ」
 最後にこう言ってでした、オズマは携帯を切りました。ドロシーは彼女とのやりとりが終わってから皆に言いました。
「オズマはいいって言ってくれたわ」
「それじゃあね」
「明日にね」
 その時にというのです。
「出発しましょう」
「わかったわ」
 つぎはぎ娘はドロシーに明るい声で応えました。
「明日の朝にね」
「皆で出発しましょう」
「そういうことでね」
「さて、今日はね」 
 木挽きの馬が言ってきました。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧