| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

新オズのつぎはぎ娘

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第一幕その三

「どうしてもね、けれどね」
「けれど?」
「あんた達が美味しいものを飲んで食べてお腹一杯になってね」
 そうしてというのです。
「笑顔になるのを見ることはね」
「好きなんだ」
「ええ、あたし達は栄養は笑顔から摂るでしょ」
 オズの国の飲んで食べる必要のない人達はです。
「だからね」
「飲んで食べる僕達の笑顔を見て」
「そうしてね」
 そのうえでというのです。
「笑顔になるのよ」
「そうなんだね」
「だからね」
 それでというのです。
「あたし今も楽しみにしてるわ」
「それじゃあ」
「今から楽しむわ」
 つぎはぎ娘もというのです。
「そうさせてもらうわね」
「それじゃあね」
「僕達もだよ」
 樵も言ってきました、かかしとジャックも一緒です。
「同席させてもらうよ」
「それで僕達の笑顔を見て」
「栄耀にさせてもらうよ」
「それじゃあね」
 こうしてでした、皆で。
 ティ―タイムを楽しみます、ここでドロシーはドーナツを一口食べて満面の笑顔で皆に言いました。
「ドーナツを食べてね」
「そしてだよね」
「こうしてレモンティーを飲むとね」
 トトに今度は飲みつつ応えます。
「もうね」
「それでだよね」
「凄く幸せな気持ちになれるわ」
「そうだよね」
「本当に自然にね」
「素敵な組み合わせだよね」
「私紅茶はね」
 この飲みものはといいますと。
「ミルクティーやストレートティーもいいけれど」
「一番はレモンティーだね」
「そうなの」
「それでだね」
「今もね」
 レモンティーを飲んでいるからだというのです。
「素敵な気持ちよ」
「そうなってるね」
「ええ、特にアメリカのお菓子を食べていると」
「余計にだね」
「レモンティーが合うわ」
「ドーナツもだね」
「よく食べるわ、ただね」
 ここで、でした。ドロシーは。
 チョコレートケーキを見ます、それはチョコレートですが。
 ウィンキーで出したせいか見事な黄色です、ドーナツも黄色ですがその黄色いケーキを見て言うのです。
「こうした色のケーキってオズの国では普通で」
「アメリカでも普通ですけれど」 
 ジョージが応えます。
「それでもですね」
「他の国では違うみたいね」
「カラフルなケーキは」
 アメリカで売っている様なそれはというのです。
「どうかって思われます」
「そうなのね」
「特に日本では」
 ジョージ達が今いる恵梨香のお国はというのです。
「日本人は絶対にそうしたケーキ食べないんですよ」
「そうなの」
「アメリカに来ても」
「そうなのね」
「ですが美味しいですよね」
「ええ、少なくとも私はね」
 どうかとです、ドロシーはジョージに答えます。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧