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ドリトル先生の野球

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第七幕その十一

「一体」
「巨人の星とか侍ジャイアンツとか黒い秘密兵器とかかな」
 王子は具体的なタイトルを挙げました。
「リトル巨人くんなんてものもあったね」
「本当に漫画は巨人ばかりだったんだね」
「炎の巨人とかね」
「今思うと凄いね」
「偏向し過ぎだね」
「その漫画の中で」
「どの漫画だったのかな」
 二人でお話します。
「一体」
「そこが気になるね」
「スポーツマン金太郎という漫画でね」
 それでというのです。
「漫画自体は凄く健全で面白いんだけれど」
「それでもなんだ」
「そうした場面があったんだ」
「そうだったんだ、それがね」
 先生としてはです、そのことを動物の皆にお話します。
「気になったんだ」
「そうだったんだね」
「漫画としてのレベルは高くても」
「そんな場面もあったんだ」
「巨人の悪事が肯定される場面があったんだ」
「そうだったんだ」
「うん、そしてね」
 それにというのです。
「今から見るとそうなんだ」
「ううん、何ていうか」
「今になってわかるにしても」
「凄いね」
「凄いことだね」
「長い間そうでもね、今は違って」
 それでというのです。
「巨人はあの有様でね」
「人気も物凄く落ちて」
「そして力もなくなって」
「もうだね」
「最下位から抜けられないんだね」
「そうだよ、そしてマスコミもかなり力がなくなって」
 問題のあった彼等もというのです。
「問題のある学者の人達もネットですぐに言われる様になったよ」
「それだけ日本はよくなったんだね」
「マスコミも力がなくなって」
「学者の人達もチェックされる」
「そうなって」
「そう、だからね」 
 それでというのです。
「今の日本は少しずつでもね」
「健全化だね」
「それを目指すべきだね」
「ずっと長い間深刻な問題を抱えていたけれど」
「そうしていくといいね」
「そう思うよ、どう考えてもおかしな話や人達は」 
 そういったことはというのです。
「正されていくべきだよ」
「そうだよね」
「巨人にしてもマスコミにしても」
「学者の人達も」
「問題は正していかないと」
「本当に駄目だね」
「少なくとも日本のマスコミは社会の木鐸じゃないよ」
 そうなっていないというのです。 
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