ドリトル先生の野球
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第七幕その六
お味噌汁も飲んでからまた言いました。
「そこは先生の性格かな」
「心配性かな」
「あと慎重だから確実でないとだね」
「そう、どうしてもね」
「やっぱりそうだね、先生はね」
「そうなんだよね」
先生は椎茸としめじを入れたお味噌汁を飲みながら言いました。
「確実じゃないとね、手術もね」
「そうだね、手術だね」
「そうだよ、手術は確実じゃないと」
本当にというのです。
「駄目だからね」
「そういうことだね」
「だから今もね」
どうしてもというのです。
「心配なんだ」
「そこだね、わかったよ」
「僕の考えがだね」
「先生らしいね、じゃあね」
「それならだね」
「そうした時は教会に行って」
そしてというのです。
「お祈りをすればいいよ」
「そうなるね」
「うん、日本人もそうしているね」
「日本で有名な言葉があるね」
「困った時の神頼みだね」
「そう、この言葉があるし」
それにというのです。
「僕もそうするよ」
「そうしてだね」
「彼が阪神に行くことを待つよ」
「そうするね」
「うん、ただね」
「ただ?」
「巨人に行くことはあって欲しくないね」
このチームに行くことだけはというのです。
「本当に思うよ」
「ああ、万年最下位のあのチームだね」
「球界のお荷物とか癌とか言われるね」
「あのチームについては」
「そう、本当にね」
「あそこはもうスカウトも酷いことになってるからね」
王子は先生にこのことからお話しました。
「スカウトの人の数が他のチームの半分以下でその人達もすっかりやる気をなくしてるみたいだよ」「そうなんだね」
「不祥事が続いて」
そうしてというのです。
「予算もなくて色々フロントが五月蠅くて」
「悪い要素ばかり重なって」
「もうそれでね」
そのせいでというのです。
「すっかりね」
「スカウトの人達もやる気がなくて」
他のチームより数が少ないうえにです。
「それでだね」
「あの人にもね」
「スカウトの人がだね」
「行っていないかもね」
「そうなんだね」
「あのチームはもうどうしようもないから」
スカウトだけでなく他の人達もというのです。
「あの調子だとこれからもね」
「さらにだね」
「最下位が続くから」
そうなるというのです。
「どうしようもない悪循環の中にあるから」
「有力な選手も見付けられなくなっているまでに」
「本当にそこまでになってるから」
「僕も安心していいんだね」
「先生野球雑誌を読まれるといいですよ」
ここでトミーが先生に言ってきました。
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