ドリトル先生の野球
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第五幕その一
第五幕 進歩していって
先生はこの時大学の野球部のグラウンドに来ています、動物の皆はいつも通り一緒で今回はトミーもいます。
そのトミーがです、先生に尋ねてきました。
「先生、そのキャッチャーの人ですが」
「うん、多分今もね」
「練習されていますね」
「名キャッチャーはね」
それこそというのです。
「文字通りの野球漬けにならないと」
「なれないものですね」
「ある野球漫画の主人公は」
この人はといいますと。
「野球だらけの人生に疑問を抱いたりもしたけれどね」
「ええと、その漫画は」
「大リーグボールのね」
「あの伝説の漫画ですね」
「主役が巨人というのは好きになれないけれど」
「昔の野球漫画は主人公絶対に巨人でしたね」
「あの風潮は日本にとって非常によくなかったね」
巨人が主人公であることはというのです。
「巨人が行ってきた悪事を思うとね」
「子供の教育によくないですね」
「巨人の様なチームがずっと球界の盟主を気取って」
そうしてというのです。
「人気が一番であったことはね」
「戦後日本の不幸ですね」
「あんなモラルのないチームが人気があったら」
それこそというのです。
「日本人のモラルもね」
「そのことについてもですね」
「非常に悪影響を与えてきたから」
「だからですね」
「野球漫画で常に巨人が主役だったことは」
非常に忌まわしいこのことはというのです。
「戦後日本がマスコミの毒にどれだけ害を受けてきたか」
「その事実の一つですね」
「むしろ巨人はね」
このチームはといいますと。
「敵としてね」
「徹底的にやっつけられるべきですね」
「世の中絶対の悪はないけれど」
「吐き気を催す邪悪はですね」
「あってね」
「巨人は、ですね」
「その邪悪の一つだよ」
そうしたチームだというのです。
「そうしたチームを主人公側、正義にしてきたことは」
「非常によくないことで」
「駄目だったことだよ」
「巨人は人気があってはいけないですね」
「その悪を野球を好きな人こそ知ってね」
そのうえでというのです。
「否定すべき存在ということをね」
「知らないといけないですね」
「あれだけ権力やお金を悪用してきたチームはないよ」
「他のチームから選手をどれだけ掠め取ったか」
「別所さんにはじまってね」
「ドラフトはじまる前は本当に酷かったですね」
「ヤクザ屋さんみたいだったから」
そこまで酷かったというのです。
「フリーエージェントでもね」
「小久保さんやローズさん、クルーンさんの強奪とか」
「散々悪事を働いてきているんだ」
「その悪を知るべきですね」
「本当にね」
まさにというのです。
「だからね、あの漫画はね」
「巨人を主人公としていることは」
「非常によくないことだよ」
「そうですね」
「けれどその主人公が野球漬けの生活に疑問を持ったけれど」
巨人の正体、吐き気を催す邪悪と言うしかないチームのそれをお話したうえで先生はお話を戻しました。
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