カーク・ターナーの憂鬱
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第一章 登場人物
前書き
ご要望もあったので人物一覧もどきを作成しました。原作からの変化も簡単にまとめていますので、確認含めてご一読くださいませ。
第一章登場人物
カーク・ターナー
今作の主人公。おぼろげながらある島国の宰相として上り詰めた記憶を持つ(前世は田中角栄さん)惑星エコニアの入植者を両親に持つが、予定されていた大規模緑化事業が中止された為、家計を助けるために8歳から井上商会に働きに出ていた。オレンジの髪とエメラルドの瞳を持つ。外見は石黒版のポプラン似。
■家族と友人
両親
惑星エコニアの開発計画の話を聞いて、全財産をはたいてそれに応じた。緑化事業の中止を受けて父親は心が折れ、母親は荒れ地で細々と農作をしていた。母のお腹に新しい命が宿ったことをきっかけに、カークは航海士見習いへの道を選んだ。父親も感じる部分があったのか、カークがエコニアを発つ時には再び働くようになっている。第一章終了時では妹といつの間にか弟が生まれている。ちなみに4人とも名前は明らかになっていない。
グスタフ・フォン・ウーラント
仕えていた貴族の政争に巻き込まれ、娘と息子を連れて同盟への亡命を決断した帝国騎士。子供たちの将来の為に同盟的な価値観であるバーラト系に移住を決めた。同盟語が不得手、企業の経験が皆無であることを踏まえ、ターナーを見込んで娘であるクリスティンの婚約者とし、ウーラント商会の立ち上げを任せた。本人も亡命後に財務部門の業務を学び、商会の経営に一役買っている。
クリスティン・フォン・ウーラント
今作のヒロイン。亡命中のフェザーンでカークに助けられた事から好意を持っていた。ウーラント家の亡命に当たり、ウーラント商会の起業と弟であるユルゲンの徴兵順位を下げる為にカークが士官学校に行くことになり、一家の将来を背負わせたと罪悪感のようなものを感じている。商会の経営を助ける為にテルヌーゼン市立経済大に進学した。
ユルゲン・フォン・ウーラント
ウーラント家の嫡男。カークの義弟。優しい性格で才覚もあるそうだが、軍人には向かないと父親は判断していた。カークを始め、周囲のできる兄貴分たちを尊敬し、また可愛がられた。ハイネセン記念大学を目指してメープルヒル校で勉学に励む。
トーマス・ミラー
カークの4歳年上で、兄貴分。井上商会が捕虜収容所内に出店していた売店を任されていた。年の近いカークに井上商会の業務を教えたのも彼。母の妊娠を機に家計を助ける為に志願した。新兵訓練を終え、任地であるカプチェランカの途上であるエルファシルで、ヤン・シーハンと出会い、恋に落ちる。任地であるカプチェランカの基地が帝国軍の大規模攻勢を受け、戦死した。
ヤン・シーハン
エルファシル在住の看護師。幼馴染で恋人だったトーマス(ミラーとは別)が戦死して以来、思い出の場所である公園で、勤務明けに一服する習慣があった。思い出の公園で、同名のトーマスと出会い、恋に落ちた。共にいたのは一夜だが、お腹に命が宿る事となる。命名はタイロン。
ヤン・タイロン
カークの兄貴分であるトーマスとシーハンの子供。銀英伝原作読者なら知らないはずはないある人物の父親でもある。原作比で7年早めの登場
カトリナ・アルザス
アルフレッド・ローザスの幼馴染。もともとアルフレッドに思いを寄せていたが告白できずにいた。カークとの約束で帝国亭で食事をとるようになったアルフレッドに誘われて帝国亭に一緒に行くようになり、恋人となる。進路は士官学校に隣接する音楽学校。カーク達の会食にも参加しており、クリスティンとも友人である。
アデレード
ブルース・アッシュビーの恋人のひとり。よそ見をしがちなブルースの気を引くために、一時的に首席となったターナーにわざとダンスパーティーで密着するなど、ブルースの嫉妬を煽る手段に出た。音大では中心人物的な存在だったが、手段を選ばない所があるため、自分の彼氏を紹介したくない存在と認定された。背景はどうであれ婚約者持ちにアプローチをかけた様に見えるため、彼女の行動でその評価をさらに高める結果となる。
ファネッサ
カークがダンスパーティーに参加する代わりにファンのダンスパートナーになった音大生。コミュニケーションが苦手なファンに合わせて楽しい時間を過ごせる。ある意味逸材。
■ビジネス界
井上オーナー
誠実な商売を心掛けるウォーリック商会から独立した商人。惑星エコニアで食品を軸に商会を経営している。エコニアに新設された捕虜収容所内に売店を出店していた。主人公のカークとその兄貴分であるトーマスを将来の幹部候補と考えていた。もっともトーマスは軍に志願し、カークは航海士見習いになった為、彼の目論見はついえた。
キャプテン佐三(出光佐三)
井上オーナーと同じく、ウォーリック商会から独立した商人。商船の艦長も勤める。亡命事業に参入する為、帝国語が堪能な若者を探していた。井上オーナーからの紹介でターナーを航海士見習いとして雇った。
グレック会長 イネッサ夫人(ウォーリック商会)
ウォーリック商会の先代。現在は息子達に経営を任せている。バーラト系融和派の雄であり、亡命帝であるマンフレート2世とも面識があり、帝国の美術品にも造詣が深い。
■軍関係
【帝国軍】
マルティン・オットー・フォン・ジークマイスター
帝国からの亡命軍人。統合作戦本部分室所属で中将待遇軍属。帝国軍時代は艦隊司令で大将。帝国騎士。46歳の時に突如、同盟へと亡命する。家庭では暴君だった父親への反発で、押収品として自宅にあった発禁書に触れ、共和主義思想に目覚める。同志を募り、対帝国の諜報網を作り上げ、理想の国を自分の目で見たいという思いから亡命した。だが、同盟は理想国家ではなく、希望を失っていた。ターナーが書いた卒論に触れ、自分が生きている内は結果が出ない打倒帝国の夢を新しい希望とし、ターナーを支援する事にした。
クリストフ・フォン・ミヒャールゼン
男爵(伯爵家次男)。親族との財産争いなどから貴族社会に不信を持ち、また自身の手腕を発揮できる場として進んでスパイ網の構築・維持に取り組んでいた。ジークマイスターが同盟に亡命した後は、帝国に於けるスパイ網のトップのような立場となっている。
【730年マフィア】
ブルース・アッシュビー
士官学校開校以来の秀才と謳われる。身長186センチという均整のとれた長身に鋭気をみなぎらせた端整な美丈夫という容姿で欠点がなく、少尉の身である無名時代から大佐より偉そうに見えたという逸話が残る。正にこの時代の同盟版ラインハルト。今作でも優秀ではあるが、多角的な視点を持つターナーには一目置いており、30歳で退役してビジネス界に戻るというターナーを、自分が宇宙艦隊司令長官に40歳までになり、ウーラント商会を優遇する代わりに軍に残る様に遺留した。
アルフレッド・ローザス
沈着で公正な良識人。優秀な同期達に称賛を感じつつも、劣等感を感じていたが、それを昇華し優秀な同期達の潤滑油足らんと志を立てた。幼馴染のカトリナと恋仲でもある。
フレデリック・ジャスパー
とかく派手な用兵を好む。亡命系原理派の雄、オルテンブルク侯爵家の庶子。彼自身は亡命してすら疑似的な貴族制を取る亡命系原理派に息苦しさを感じていた。帝国式のマナーを学びに来たターナーと知己となり、育ちは全く違うが、不思議と馬が合った。同盟内の融和を進める為にバーラト系とのパイプを作るため、士官学校に進む。ターナーとは同期であり、ビジネスパートナーの一人でもある。
ヴィットリオ・ディ・ベルティーニ
ヘビー級ボクサーのような体躯に、無数の小さな戦傷にいろどられた赤銅色の顔と剛い頬髯という見た目。用兵も攻勢を好むが、女性や子供には優しく、『森の熊さん』などと呼ばれる。シロンで大規模な農場を運営するベルティー二家の三男。ジャスパーと同じくバーラト系との融和の為のパイプ作りの為に士官学校に進んだ。ベルティー二家もターナーのビジネスパートナー。体躯は全く正反対の小柄な音大生と恋仲になる。
ウォリス・ウォーリック
常に容姿・言動がキザで芝居がかっており「男爵」と揶揄されたが、むしろ本人が気に入って自ら名乗るほどだった。バーラト系融和派の雄であるウォーリック商会の直系の3男。末孫だったため、祖父であるグレックにかなり甘やかされた。帝国の物も含めて美術品や粋な事に通じている。
ファン・チューリン
この時代では少ない地方星系出身の候補生。個人としては気難しく、堅苦しい性格で、冗談を解さない性格だった。人間関係の構築が不得手だったが、ターナーと関わった事で改善傾向に。ダンスパートナーとなったファネッサとも恋仲となり、原作からかなり改変された人物の一人。
ジョン・ドリンカー・コープ
ドリンカーというミドルネームだが酒は一滴も飲めず、勝利の祝杯もアップルジュースで済ました。バーラト系原理派出身でブルースとは幼馴染。ファンがターナーと関わって優遇された分、出番が減った人物。ブルースのお目付け役的な存在だったが、そちらは生きる潤滑油、アルフレッドに役目を奪われつつある。
後書き
一章は無事毎日連載達成!褒めてくれてもええんやで?そう!評価ってやつでさ。いや、もう少し様子をみたい?ならお気に入りとしおりを何とかお願いします。えっ?ちゃんと続きは書いているのか?もももちろんですよ!
第二章以降はハーメルンさんで毎日投稿継続中です。
⇒https://syosetu.org/novel/227768/
※日間トップ頂いたので一章まで追加投稿しました。(20/7/31)
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