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ドラえもん のび太の転生ロックマンX(若干修正版)

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動き出すイレギュラーハンター

地球 新ハンターベース

「おいおい・・・・・一体どうすればこんなボロボロになるんだよ(汗)。」

ハンターベースの整備室でダグラスは、目の前にあるボロボロのフォースアーマーを見て言う。

現在、チャモチャ星のラビリンスからケイン宅へと運ばれたエックスは、マーティと共に集中治療室で寝かされている。マーティに関してはエネルギーが尽きかけていたため、エネルギー供給が安定するまで安静することになり、エックスの方は内部まで精密検査を受けて修理を受けている。

「ハア・・・・・・せっかくあそこまで復元したのに・・・・・」

ちなみに彼の隣ではエイリアが膝をついて落ち込んでいた。何故ここまで落ち込んでいるのかというと彼女がエックスが運び出されるとき、ボロボロになったフォースアーマーを受け取り、あまりの破損率に一体どういう戦い方をしたのかと聞いたら、土砂に埋もれたと答えられたのが原因だ。

「私の作ったものは敵の攻撃じゃなくて土砂で壊れるなんて・・・・・・素材は同じはずなのに・・・・・・」

「しっかりしろよ、エイリア。エックスたちのことだから治療なんてすぐに終わると思うぜ。早いとこコイツを直しとかないとな・・・・・」

落ち込んでいるエイリアとは反対にダグラスは、修理の準備を始める。エンジニアである彼にはアーマーの精密な部分は修理はできないがアーマーの外郭ぐらいなら修理できる。
 
「まずはこの外装を取り替えないとな・・・・・・」

「・・・・・・はあぁ・・・・ダグラスの言うとおりね。なら、私はアーマーのプログラムを修正するわ。」

「あぁ。頼む。」

エイリアは早速アーマーのプログラムの書き換えを行う。

まずはヘッド。

これに関してはアルティメットアーマー同様にエネルギー消費を皆無にすることを目指したがこれはいくらレプリロイド工学で優秀な研究員だったエイリアと言えど無理だったため通常時の半分にエネルギー消費に抑え、チャージ攻撃での消費の軽減に成功。

続いてはアームパーツ。

チャモチャ星に行く前はエックスの希望でストックをメインに進めてきたが途中でチャージショットがエックスの通常のフルチャージショットより威力が落ちてしまうことが発覚。更にチャージも時間がかかってしまうため、威力がほとんど落ちず、一発のみしかプラズマが発生しないもののプラズマチャージショットのものへと変更。

次はボディパーツ。

こちらに関してはノヴァストライクに使用する機能が再現できないため、機能を外す代わりに防御面を向上させるべく軽量タイプの新装甲を追加。

フットパーツに関しては他のパーツよりも解析がしやすかったため、相変わらずエアダッシュとホバリング飛行は可能となっている。

「オリジナルには劣ると思うけどこれならエックスでも十分使いこなせるはずだわ・・・・・・」

二人は、着々とフォースアーマーの修理を進めていく。



























新ハンターベース メディカルルーム

「・・・・・そうか・・・・ビートブード達は・・・・・」

ベッドで寝かされたエックスは、しずかからことの詳細を知らされ、複雑な表情をする。すぐそばでは玉美が椅子に座っている。

「えぇ、ケイン博士の話だとおそらく敵に捕まったんじゃないかって。」

「あのクイックマンのことだ。やられても仕方ないのかもしれない。現にアルティメットアーマーで挑んでも奴の動きを読み切れなかった。・・・・・ところでドラえもんは?」

「サピオたちと一緒に研究室へと向かったわ。」

「そうか。・・・・・マーティは・・・・・って、よく見たらすぐそばだった。」

エックスは隣で自分の腕に抱き着いて眠っているマーティを見る。

「どのぐらいで動けそうになるんだ?」

「ケイン博士の話だと最低でも明日までは寝ていなさいって。」

「後ね、エイリアのお姉ちゃんがなんかすごく落ち込んでたよ?」

「・・・・・たぶん、アーマー壊したからだろうな(汗)。まだ、調整中だから無理して使わないでねって言われてたのに・・・・・・」


























チャモチャ星 北極

夜空にオーロラが輝いている辺り一面の銀世界。

嵐の中をどうにか潜り抜けたゼロたちは墜落した飛行機を棄て、移動を始めていた。

「ここどこなんだろうな?」

「おそらく北極だな・・・・・北を目指して移動をしていたらいつの間にかここまで飛んで来ちまうとはな・・・・海に墜ちるよりはマシかもしれんが。」

「でも、ここからどうすればいいのかしら?飛行機も壊れちゃったし・・・・私たちもこのままだと凍えちゃうし・・・・・」

「スネ夫、なんかいい考えはないのか!?」

「無茶言わないでよ!?むしろここまでこれただけでも上出来だと思ってよ!」

「くそ~!寒いぞ!腹減ったぞ!一歩も動けないぞ~!!」

「そんなこと言ったってこんなところにレストランなんて・・・・・・ありゃ?」

「ん?どうした?」

四人は氷山の麓を見てみる。

そこにはうっすらと明かりが灯っていた。

「家だ!助かった~!!」

「待て!」

思わず駆け出そうとするジャイアンをゼロが止める。

「なんでだよ?」

「考えてみろ?ここは北極、人間が住める土地じゃないんだぞ?」

「じゃあ、あの明かりはなんだ?」

「多分、ロボットの基地かもしれないわ・・・・・」

「だけど、このままじゃゼロたちは少しは持つかもしれないけど俺とスネ夫は凍えちゃうよ・・・・・・・」




『グワァアアアアアア!!』

その直後四人の背後から何かが吠えた。ゼロが振り向いてみるとそこにはホッキョクグマが立ち上がって威嚇していた。

「なんだ、クマ・・・・・」

「「熊だぁぁぁぁ~!!!」」

「えっ?ちょっと、二人とも!?」

クマに驚いてスネ夫とジャイアンは猛スピードで走り去って行ってしまった。その行動にクマも思わず呆然とする。

「・・・・・急いで二人を追うぞ。」

「そうね。」

ゼロたちもダッシュをしながら移動を始めるが先ほど弱音を吐いていたとは思えないほどのスピードで二人は、走り続ける。

「「わあぁっ!?」」

二人は低めの崖に飛び出し低い斜面を転がり始める。

「「わああああぁぁぁ!?」」

「二人とも!」

ゼロとアイリスが崖の下を覗いたころには二人は転がったせいで雪だるまみたいになっていた。ゼロたちは、崖の下に降りて雪の中から二人を掘り出した。

「プハッ!」

「動けないと言いながらよく走るもんだ。おかげで明りの近くにまで来てしまったぞ・・・・・」

「ゼロ、あれを見て。」

「ん?」

アイリスの言葉にゼロは振り向く。よく見ると少し離れたところに木製の一軒家があった。明りの正体はあの家からだったようだ。

「とてもロボットが暮らしているような家には見えないわ。」

「じゃあ、だれが住んでんだよ?」

「いいよ、この際四人で凍え死んじゃうよりはマシだよ。行ってみよう。」

「・・・・・他に手段もないしな。行くしかないか。」

四人は家の方へと歩いていく。煙突からは煙が出ており、間違いなく誰かが中にいる。

「敵でなければいいけど・・・・・」

すぐそばの納屋にはトナカイのロボットがいた。

「・・・・・・昔、シグマに着いたスタッガーのことを思い出すな。よく新入りをいじめる常習犯だったが。」

そう言いながらも家の玄関の前に行く。

「あの・・・・・ごめんください。」

ジャイアンが声をかけてみると中から返事が返ってきた。

『誰じゃな?』

「私たち、地球という星から来た者です。事情があって道に迷ってしまったんです。」

「腹ペコで凍えそうです・・・・助けてください。」

ジャイアンが頼み込むと玄関の窓にかすかに人影が見える。

『せっかくだが・・・・儂の役目はもう終わったんじゃ。静かに眠らせておくれ。』

「そんな~!」

「お願いです!中に入れてください!」

「頼む、俺はともかくこの二人は人間なんだ。中で暖を取らせてくれ。」

「お願いします!」

ゼロが頭を下げて言うと玄関のドアノブがゆっくりと動いた。

「「はあ・・・・・あっ!?あ、貴方は!?」」

「えっ?どうしたの二人とも?」

何故かジャイアンとスネ夫はドアを開けた人物を見て唖然とする。

「さあ、中へお入り。」

そこには赤と白の服を纏い、帽子を被った優しそうな老人の姿があった。



























ラビリンス 中央ホール前

エックスとマーティが治療を受けて安静にしている頃、ドラえもんたちは、サピオとハンターベースから合流したシグナスが率いている一般ハンターたちと共に探査ボールの案内の元、ラビリンスの中央ホール前へと到着した。部屋の入り口を前に探査ボールはその動きを止めた。

「止まったね。」

「間違いない。ここが中央ホールの入り口だ。」

サピオは壁の認識端末に手を触れる。

「僕の指紋が部屋のロックを解く鍵になっているんだ。」

認識を終えて扉が開くとそこには緊急電力で稼働している研究室があった。

「「「うわぁ・・・・・・」」」

「地上があれほどのダメージを受けていたのにもかかわらず、ここだけ無傷とはな。」

シグナスは、研究室の中を見回しながら感心する。

「シグナス総監、大金庫と思われるものはこれのようです。」

一般ハンターの一人が部屋の最深部にある特殊プロテクトがかけられた金庫に指を指して言う。

「パスワード方式か・・・・・サピオ君。パスワードはわかるかい?」

「はい、出発前にブリキンから教えてもらったので。」

サピオは端末に入力を始める。

「総監、レプリフォースから連絡です。こちらへ送る部隊について話したいのですぐに戻ってきてほしいと。」

「分かった。諸君は、引き続きここを頼む。」

そう言うとシグナスはタップが出した門を潜ってハンターベースへと引き上げる。




しばらくしてロックは解除された。

金庫の扉が開き、中へと入ってみると中央に透明なカバーで保護された箱が置いてある。

「これが父が言っていた研究の成果・・・・・」

ハンターたちに見守られながらサピオはカバーを開いて入っていた箱を開ける。

箱の中にはコンピューターディスクが入っており、蓋の方はモニターでガリオン侯爵の姿が映し出された。

「お父さん!?」

『サピオ・・・・このディスクがお前の手に入ったという事は私が何らかのトラブルでこの研究室に戻ってこれなかったという事だろう・・・・。私はナポギストラーが全ロボットを率いて我々に対して蜂起した時のことを予期してこれを残しておいた。これはナポギストラーの電子頭脳を初期化し、全ロボットに搭載された「イメコン」の機能を強制的に破壊するためのプログラムだ。このプログラムは伝染性を持ち、ナポギストラーに搭載されている「洗脳回路」を通じてロボットたちに取り付けてある「イメコン」へと次々感染し、短時間で効力を発揮する。ただし、このプログラムを正常に作動するためにはこのディスクをナポギストラー本人に取り込ませ、プログラムをインプットさせなければならない。私は、ナポギストラーの設計データを回収し、そのディスクを入れることができる場所が口部であることが分かった。そこにディスクを入れればプログラムが作動し・・・・・・』

「つまり、親玉本人にこのディスクを挿入すればいいという事か。」

さりげなくケインは理解した。

「これをナポギストラーに取り込ませればロボットたちのイメコンも無力化されるという事か。他のロボットたちを破壊するのではなく一時的に機能を停止させる・・・・・父が考えそうなことだ。」

「しかし、問題はどうやってナポギストラーの宮殿に乗り込むかじゃ。エックスでも、あれほどのダメージを与えた連中、おそらくそう易々とは乗り込めんじゃろう。ゼロとアイリスも戻ってきておらんし。」

「四人は潜水艦でメカポリスに調査に行ったはず。もう戻ってきてもいい筈なんですが・・・・・・」

肝心の品を手に入れたもののこれをどうやって宮殿に守られているナポギストラーに使うかを検討している中、突如警報が鳴りだした。

「な、何事だっ!?」

警報にハンターたちは動揺する。

「タップ、レーダーを見て来てくれ。」

「はい!」

タップは早速研究室のレーダーを確認する。

「サピオ様、この島に何かが接近しています!」

「まさか、敵が戻ってきおったのか!?」

「違います・・・・・・何か不思議な音がします。」

タップは耳をピクピク動かしながら言う。


























ブリキン島 外

ブリキンホテル跡地周辺を警備しているハンターたちは何やら鈴の音で上空を見上げていた。

「何の騒ぎだ!?」

「イーグリード隊長、上空から何やら鈴の音のようなものが近づいてきています!」

「鈴!?」

イーグリードも警戒して空を見てみる。すると何かが動物のようなものにそりらしきものを引かせている人影がかすかに映った。

「あれは一体・・・・・」

そこへ通り抜けフープを使ったドラえもんたちが出てきた。

「何が接近してきているんじゃ?」

「ケイン氏。いえ、私にも何が接近してきているのやら・・・・・・」

影はだんだん濃くなりやがて姿が明らかになった。

「あれって・・・・・・・」

「ま、まさか・・・・・・」

ドラえもんとケインは目を丸くするが姿が見えるようになるとイーグリード含めるハンターたちは全員目を丸くした。

「「「「ゼロ隊長!?」」」」

「ゼロ!?それとアイリスも!?」

「「サンタクロースっ!?」」

反応はそれぞれであったが接近していたものの正体はトナカイロボにそりを引かせたサンタクロース、そのすぐ近くに座っているゼロとアイリスだった。

「ほほ~この星にもサンタがおったのか。」

「地球にもいるんですか?」

「まあね。でも、クリスマスでもないのにどうして・・・・・」

ドラえもんたちが不思議そうにしている中、ゼロとアイリスを乗せたサンタのそりはハンターたちの目の前に着陸した。

「すまないな、こんな頼みをして。」

「いいんじゃよ。こんな年寄りにできることなら。さあ、みんなにプレゼントだよ。」

礼を言うゼロに対してサンタは笑いながら言う。後ろに乗せられた袋からはジャイアンとスネ夫が出てきた。

「ジャイアン!スネ夫!」

「あの二人も無事じゃったか!」

「「みんな、ただいま~!!」」

四人はサンタのそりから離れると久々の再会に喜ぶ。

「イーグリードたちまでここに来るとはな。」

「シグナス総監からの命令だ。数日留守にしていたおかげでお前の部隊の仕事まで回されたんだぞ?」

「す、すまない。」

「ドラえもん、無事だったんだな~!」

「うん!」

「ところでのび太は?」

「今、ハンターベースの方で手当てを受けているよ。なんかクイックマンって言うのにひどい傷を・・・・・」

「クイックマン!?じゃあ、この島を襲ったのは・・・・・・」

「やっぱり知っているのかい?スネ夫・・・・・」

そこへ門から通じてきたのかしずかに肩を貸してもらいながらエックスたちが通り抜けフープの入り口から出てきた。

「のび太!?」

「奴はとてつもなく強かった・・・・俺じゃ全く敵わないほど・・・・・おっと。」

「おいおい、無理するんじゃねえぞ!?」

よろけて膝をつくエックスにジャイアンたちは駆け寄る。一方、一緒に付いてきた玉美の方はサンタに目が行っていた。

「サンタさんだ~!!」

「おぉ・・・・まだ、子供が残っておったんじゃな・・・・」

無邪気に近づいてくる玉美に対してサンタは嬉しそうな顔をする。

「サンタさん、サンタさん!!」

「さあ、よいこにはおもちゃを上げよう。どれでも好きなだけ持ってお行き。」

サンタは、袋の中のプレゼントを玉美に見せながら言う。

「わあぁああ・・・・・・あっ。」

ついはしゃぎ過ぎていたことに気がつき、玉美は顔を赤くしてエックスの後ろに隠れる。

「ありがとう・・・・でも、今はクリスマスじゃないし・・・・・」

「遊んでもいられる事態じゃないから・・・・・・・」

「いや!使えるよ!」

「ん?」

「ビッグライトで大きくして改造したうえで・・・・・」

「囮に使うという事か。考えようによってはうまくいくかもしれないな。」

「サンタさん、ありがとう・・・・・・」

「また、クリスマスに来るからね。それまで元気にしているんだよ、ほっほっ~。」

「ありがとうございました!」

「「さようなら~!」」

サンタは手綱を鳴らして再び空へと消えて行った。ハンターたちはどうすればいいのか困惑したものの一応エックスたちは手を振りながら礼を言っていたため、敬礼することにした。

「・・・・・・さて、俺たちも急いでみんなを助けに・・・・・」

「エックス!!」

「うっ!?」

後ろからの怒鳴り声にエックスは冷や汗をかいて振り向く。

「ま、マーティ・・・・・」

「まだ直っていないのに勝手に病室から抜け出して!!」

「ご、ごめん。別に悪気があって君を置いて行ったんじゃ・・・・」


ガチャッ


「えっ?」

エックスは自分の右手にかけられた手錠を見る。その手錠の一方をマーティは自分自身の左手にかけた。

「今後はアタシから離れないように手錠かけておくから。」

「ちょ、ちょっと待ってくれ!?いくらなんでもそれはやりすぎ・・・・・・」

「ダーメ!!さあ、病室に戻るわよ。」

「ま、マーティ・・・うわあぁぁぁぁ!?」

マーティに引っ張られながらエックスは通り抜けフープを潜ってハンターベースへと連れ戻される。

「・・・・・・・取り敢えず、俺たちは俺たちで作戦を考えるぞ。」

「えっ?・・・・え、えぇ・・・・・」

「そ、そうだね・・・」

ドラえもんたちは止めることができず、取り敢えず作戦を考えることにした。
 
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