ドラえもん のび太の転生ロックマンX(若干修正版)
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サイバー・クジャッカー
ハンターベース
ハンターベースに帰還したエックスたちを迎えたのは慌ただしい様子のダブルだった。
「先輩大変デシ!ハンターベースのコンピューターがハッキング攻撃を受けているデシ!!」
「何だって!?」
ダブルの慌てっぷりにエックスたちは、驚く。
「被害はどのくらいなんだ!?」
「先輩たちが出かけてからすぐデシ。今は本部が総力を挙げて抑えているけど40パーセントがハッキングされたデシ。」
「マザーコンピューターに何かあったのか・・・・・・・ダブル、電脳ダイブの準備をしてくれ。直接サイバースペースに乗り込む。」
「分かったデシ。」
「おい、ダブル。他のレプリフォースの動きはまだ確認できるか?」
「えっと・・・・・・都市の地下動力炉を破壊して撤退中のレプリシーフォース、後レプリエアフォースが空挺部隊を率いてシティに接近中デシ!」
「フクロウル参謀とスティングレンの部隊だわ・・・・・・・」
ダブルの情報でアイリスは、ある程度率いている可能性のある士官の名を挙げる。
「うん・・・・・エアフォースの方はイーグリードが引きつけてくれると思うが・・・・・・」
「海ならアタシが行くわ。」
これからどうするかを考えようとした矢先にマーティが自分の行き先を選択した。
「マーティ、一体何を考えて・・・・・・」
「あっちの士官とは昔ちょっとした知り合いなの。運が良ければ話を聞いてくれるかもしれないわ・・・・・・」
「でも、君にもしものことがあったら・・・・・」
エックスは、心配して言うがマーティの性格はよく知っている。故に、言っても無駄だという事も。
「それにラッシュも連れて行くから心配ないわ。この間じいさんに頼んでおいたアディオンのフレームをラッシュに取り付けられるようにしてもらったから心配ないわ。」
「あっ、最近見なかったと思ったらそんなことしてたのねん。」
最近ラッシュの姿を見なかったことに疑問を感じていたスネ夫は、何となく納得する。
「のび太君、僕も一緒に行くよ。マーティさんよりは頼りにならないかもしれないけど僕なりに頑張るから。」
「ドラえもん・・・・・・・」
「じゃあ、話は決まりだな。エックスとドラえもんはサイバースペース。俺は、エアフォース。マーティはシーフォースの追跡だ。剛田たちはアイリスのサポートをしてくれ。」
「おう!任せておけ!」
「先輩、電脳ダイブの準備ができたデシ。」
「わかった。じゃあ、みんな。後で合流しよう。」
「のび太もしっかりやれよ!」
「あぁ!」
エックスは、マーティの方を見る。
「マーティ、無茶はするんじゃないぞ。」
「分かってるわよ、アタシがエックスを一人にするようなことするわけないじゃない。むしろエックスが無理しないようにね。」
「うん。」
そう言うとエックスたちは三手に別れて行動した。
サイバースペース
「ここがサイバースパースか・・・・・」
ドラえもんはエックスの後をついて行きながら言う。
「あぁ・・・・・尤もこういう体験をするのは二度目なんだけどね。」
「一度目はどんなものだったの?」
「一度目はシグマに洗脳されたテクノって言う少年型レプリロイドがハンターベースのマザーコンピューターを暴走させたときでマーティと一緒にダイブしたんだよ。その時は過去のイレギュラーのデータを基にその時の光景や地形を再現していたんだ。」
「ふ~ん~。」
「それと最近はその時知り合ったミディがシミュレーション用にサイバースペースでの訓練用プログラムの開発も行っているんだ。もうすぐ出来るとか聞いていたけど。」
エックスはそう言いながらエアダッシュなどを使い分けてダンジョンを進んで行く。途中途中にかつてコンピュータ施設で見た球体のようなものがいくつも二人に向かって来る。
『先輩、そいつはコンピューターの防衛プログラムデシ!当たるとダメージを受ける上にバスターを弾くから気をつけてくださいデシ。』
「分かった。・・・・・・そう言えば、マシュラームのDNA端末から新しい技が使えるようになっていたな。」
エックスは早速使ってみる。
「ソウルボディ!」
エックスの目の前に七色に発光する分身が現れ、球体に命中する。すると球体は分身とともに消滅した。
「どうやら防衛プログラムは分身を僕たちと勘違いしているようだね。」
「あぁ、この調子で進もう!」
エックスとドラえもんは、ソウルボディを使ってプログラムを無力化していく。
しばらく進んでいると次のエリアに行くためのゲートが見えてきた。
「あれが出口かな?」
「いや、あれはこのダンジョンの攻略にかかった時間を計算して次のエリアに行けるかどうかを判断するための・・・いわゆる検問所だよ。」
2人はゲートの前に立つ。すると二人のランクが表示された。
「Sか。ギリギリだったね。」
「ドラえもんにしてはよくやったよ。」
「僕にとってはのび太君の方が頑張ったよ。昔はマラソンすら途中で歩いていたもんね。」
「ひどいな・・・・・ドラえもん。」
2人は次のエリアへと向かった。
2人は、ソウルボディとホバー飛行をうまく利用してダンジョンを潜り抜けて行った。
そして、次のゲートも無事Sランクで通り抜けると二人の目の前にカプセルがあった。
「あっ!こんなところにカプセルが!?」
ドラえもんは驚いた顔で言う。二人がカプセルの前に行くとライトが姿を現す。
『久しぶりじゃのう、エックス。そして、ドラえもん。また会ったね。』
「「ライト博士!」」
『お前たちに強化パーツを渡そうと待っておったよ。ここではヘッドパーツを授けよう。これは今までのとは違い、エックスの特殊能力の質を改善し特殊武器のエネルギー消費をほぼゼロに抑えることができる。』
「つ、つまり、弾切れを起こさずに使う事ができるという事ですか?」
『うむ。じゃが、消費を抑えることができるのは通常での運用じゃ。チャージ攻撃のエネルギーを抑えることはできん。そこは注意しておくれ。』
「分かりました。」
エックスとドラえもんは、それぞれ交代でカプセルに入りヘッドパーツを装着する。
『エックス、わしは人間とレプリロイド・・・・・それぞれ関係なく誰もが心に弱さを持っていると思っておる。それだけに争いが絶えない。だが、だからこそ互いに手を取り合い、助け合うことで共存していけるのだとわしは強く信じておる。お前たち二人が親友同士であるように。』
「博士・・・・・」
『気をつけるんじゃぞ。』
「「はい!」」
2人はライトに礼を言うと急いで最深部へと目指す。
サイバースペース 最深部
「ここがサイバースペースの最終エリアだ。」
エックスとドラえもんは、奥へと入る。最初は何もいないかと思いかけたがすぐに二人の目の前でハッキングを行った犯人が姿を現した。
「潜在能力・・・・・・測定不能!?・・・・・信じられないわね。いったい何者なの、貴方達。」
クジャクのような姿をしたレプリ・・・否、コンピュータプログラム サイバー・クジャッカーはエックスたちを見ながら少々驚いていた。
「君は何者なんだ?何故こんなことをするんだ?」
ドラえもんは、クジャッカーを見て言う。
「ある人に頼まれたのよ。貴方達を調べて欲しいってね。」
「何だとっ!?」
「それじゃあ行くわよ!タヌキが私の相手をするなんて、10年早いわ!」
「僕は、タヌキじゃない!!」
ドラえもんが叫ぶと同時にクジャッカーは、目の前から姿を消す。
「ドラえもん!後ろ!」
「えっ?」
「何処を見ているの?」
次の瞬間、ドラえもんの背後にクジャッカーが現れ、羽根から閃光を放ちながら伸ばす。
「うわっ!?」
「ドラえもん!」
エックスは、クジャッカーに向かってバスターで攻撃をする。しかし、命中する寸前にまたもやクジャッカーの姿が消えた。
「・・・・・・」
「ホッ、ホホホホ!」
クジャッカーは、エックスのすぐ後ろに姿を現す。
「のび太君、危ない!」
「これでどう?」
クジャッカーの攻撃がエックスに当たろうとする。
「くっ!ノヴァストライク!!」
攻撃が当たる寸前にエックスはノヴァストライクを仕掛ける。この攻撃によって一時的にクジャッカーの攻撃を無効化すると同時にクジャッカーにダメージを与えることに成功する。
「痛った~い!?やっぱり貴方、只者じゃないわねっ!?」
クジャッカーは、2人の真上に移動して次なる攻撃を仕掛けようとするがエックスは先読みをしてバスターで攻撃する。
「痛いじゃないのよ!?顔に当たったわよ!今の!」
「お前の移動方法は、以前のヒャクレッガーに似ているからな。パターンさえ大体読めばある程度は予測できる!ソウルボディ!!」
エックスは分身を放ち、クジャッカーに命中させる。同時にクジャッカーは、苦しそうな顔をして姿を消す。
「ひどいわぁ!私の絶対領域でここまで暴れるなんて!もう、許さないわよん!!」
クジャッカーは、照準器のような物をエックスとドラえもんに放った。
「この攻撃は決してあなた達を逃がさないわよ。エイミングレーザー!!」
クジャッカーの尾羽から放たれる光線が二人に向かって飛んでいく。
「避けるぞ!」
エックスはダッシュをしながら回避を試みる。
「無駄よ!軌道修正!」
クジャッカーは軌道を修正すると光線はエックスを追いかけていく。エックスはエアダッシュでドラえもんの真上を通り抜けると光線はエックスを諦めドラえもんの頭に直撃する。
「ふぎゃあぁ!?」
「あっ、ごめんドラえもん。」
「あらやだぁ・・・・・・間違えてタヌキに当たっちゃったわ。」
「タヌキ、タヌキって・・・・・・・」
頭を押さえながらドラえもんはクジャッカーを睨みつける。
「何よぉ・・・・・・別に怒らなくたっていいじゃない!タヌキに当てて何が悪いのよ!」
(まずい・・・・・・・ドラえもんの怒りがエスカレートし始めた。)
睨みつけるドラえもんに対してエックスは思わず身を震わせた。
怒った時のドラえもんは何があっても許しはしない。
食い物の恨みと言い、かつて何も知らないまま絶対に当たる懸賞ハガキを友達に渡してしまったことと言い、とにかく相手が謝るか、ドラえもんの気が済まない限りその報復が終わることはない。
ドラえもんは、ポケットに手を突っ込んである小瓶を取り出す。
「トロリン!」
ドラえもんは蓋を開けてトロリンを飲む。するとドラえもんの体は見る見るの内に溶け始め、その場から消えてしまった。
「あら!?何今、今の!?手品!?」
消えてしまったドラえもんを見てクジャッカーは唖然とする。エックスも驚いていたが液体化したドラえもんは、こっそりエックスの手に何かを握らせた。
「これは・・・・・・」
“分身ハンマー”
これで叩けば分身を作り出すことができる。エックスは早速自分の頭を分身ハンマーで叩く。
「ま、まあいいわ!一匹いなくなったところで大したことがないんだから。さて、次は貴方のば・・・えぇっ!?」
クジャッカーがエックスの方を見るとエックスが二人になっていた。
「な、何っ!?また、手品!?い、いいえ!そんなはずないわ!きっとどっちかが偽物よ!!」
早速センサーで確認してみるがどちらも同じ反応を示していた。
「嘘ッ!?どっちもいたって普通の反応!?貴方まさか双子のレプリロイドだったの!?」
混乱しているクジャッカーの背後でドラえもんは上半身だけを基に戻してソウルボディを使う。
「痛っ!?何よぉ!?」
クジャッカーは後ろを向くがドラえもんは再び液状化して姿を消す。
「・・・・・いない・・・・・・・おかしいわ・・・・・・ここは私の支配する絶対領域、分からないはずがっ!?」
エックスの方を向き直した時、クジャッカーは顔を真っ青にする。
「「「「「「「どうかしたのか?」」」」」」」
なんとエックスが7人に増えていたのだ。
「う、嘘ッ・・・・・・いったいどうなっているのよ?」
反応はやはり全員同じ。そして、自分が後ろを向いた一瞬で数が増える。
あまりにもホラー的過ぎてクジャッカーは思わず目を閉じて眉間を押さえる。その隙にドラえもんとエックスはバスターで攻撃する。
「ちょっ!?いきなり攻撃するなんて反則じゃない!」
クジャッカーは目を開いて反撃しようとするが・・・・・・・・・・・・
「「「「「「「「「「「「「「「大人しく手を引け!」」」」」」」」」」」」」」」
「「「「「「「「「「よくも僕のことをタヌキって呼んでくれたな!」」」」」」」」」」
「いやあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああ~!!!」
既に周囲に15人のエックスと10人のドラえもんがバスターを構えて包囲していた。訳の分からぬ恐怖に駆られてクジャッカーは発狂する。
「いやいやいやいやいやいや~!!!!無理無理無理無理!!!こんなの無理よぉ!!助けて~!!!!」
クジャッカーは、泡を吹いてその場に倒れると同時に自分の一部のデータを残して自壊して行ってしまった。
ドラえもんとエックスはそれを確認すると分身たちをハンマーで叩いて元に戻す。
「これでハッキングが収まればいいけど・・・・・・・」
同時にダブルからの通信が入った。
『先輩!ハッキングは止まったデシ!』
「本当か!?」
『はい!システムの回復が進んでいるデシ。』
「そうか・・・・・今から帰投する。」
エックスはクジャッカーが残したデータを回収するとサイバースペースから脱出して行った。
「ドラえもん・・・・・前から思っていたんだけどさ・・・・・・・耳、着けに行った方がいいんじゃない?」
「・・・・・・」
「いやさ、病院がトラウマなのはわかるけど・・・・・」
「のび太君、僕はどうしても医者というものが信用できないんだよ。」
「・・・・・・今度ライト博士に付け耳作ってくれるように頼む?」
「・・・・・・いや、いいよ。のび太くんたちが僕のことをネコ型だというのを理解してくれているのなら。・・・・でも、気遣ってくれているのは感謝するよ。」
タヌキと呼ばれ続けて怒っていたドラえもんだったがエックスの言葉を聞いて少し落ち着いたのかそれ以上は何も言わなかった。
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