ドラえもん のび太の転生ロックマンX(若干修正版)
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フロスト・キバトドス
ハンターベース
「ゼロ!ゼロ!お願い!応答して!ゼロ!」
突如ゼロからの通信がなくなり、不安になったアイリスは必死に呼びかけていた。しかし、返ってくるのはノイズ音だけで返事はなかった。
「ゼロ・・・・・もしかして・・・・・・」
「あ、アイリスさ~ん!!」
そこへダブルが慌てて駆けつけてきた。
「ダブルさん?」
「た、大変デシ!?ぜ、ゼロ隊長がボロボロで帰ってきたデシッ!!」
ダブルの言葉を聞いてアイリスは席から立ち上がる。
「ぜ、ゼロがっ!?」
「今、ホーネック副隊長にも知らせたところデシ!」
「ゼロ・・・・・」
アイリスはその場を後にして急いでゼロの元へと駆けて行く。
「・・・・・・・へっ、ちょろいもんだな。」
アイリスが部屋から出ていくのを確認するとダブルは通信機器に何か細工を始める。一部の配線を切断し、そこに別のCPチップを取り付け再接続し直す。
「これで情報はこっちに筒抜けだ。まっ、どっちが倒れようが知ったことじゃねえけどな。」
ダブルは、細工を終えると何事もなかったかのように部屋から去って行った。
ハンターベースの入り口まで行くとそこにはボロボロになったゼロがホーネックに担がれてメディカルルームへと運ばれるところだった。
「ゼロ!!」
アイリスはホーネックに担がれているゼロを見て叫ぶ。当のゼロ本人は気を失っているのか返事をしない。
「ゼロ・・・・・」
「ついさっき入り口で倒れたんです。体のあちこちの配線がショートしていて・・・・・・余程過酷な環境で戦っていたんだと思います。」
「・・・・・・私のせいで・・・・・」
アイリスは、ここまでダメージを受けてしまったのを自分のせいだと感じた。もっと的確にオペレートをしていればと後悔する一方でホーネックは、彼女を傷つけないようにあえて余計なことは言わないことにした。
「取り敢えず、隊長をメディカルルームへ運びましょう。話は後にでも・・・・・・・」
「え、えぇ・・・・・・・」
2人は、気を失っているゼロを見ながらメディカルルームへと向かった。
「・・・・っという事で現在はエックス隊長、及びゼロ隊長は治療中の身です。」
メディカルルームにゼロを運び終えた後、彼をアイリスに任せてホーネックは、ドラえもんたちを集めて話し合いをしていた。
「う~ん・・・・・まさか二人ともこんな事態になるとはねぇ(汗)。」
「のび太さんたちに続いてゼロさんまで倒れちゃうなんて。」
「どうする?まだ、敵戦力はあちこちにあるんだよ?」
ドラえもんたちは、困った顔でこれからどうするかを話し始める。その中でジャイアンは腕を組んで考えていたが考えがまとまったのか全員の前で言う。
「こうなったら、のび太たちが元気になるまでの間、俺たちがサポートするしかねえ。」
「えっ!?でも、相手は戦いのプロだよ!?」
「でも、俺たちは二度の大事件にかかわっていたじゃねえか。その経験を今活かすんだ。それにドラえもんは、ライト博士から強化アーマーをもらっているんだし、のび太達ほどではないにしろ俺たちがみんなで力を合わせて行けば何とかなるはずだ。昔ガキの頃の冒険だってそうやって乗り越えてきただろ?」
「う・・・・・うん。」
ジャイアンの言葉に突き動かされて全員が頷く。
「そうだね・・・・・今までもうダメだと思ったことも乗り越えてきたんだし、今回だってやればできるよ。」
「少しでものび太さんたちの力になりましょう。」
「僕たちもこの戦争を終わらせるために頑張ろう!!」
「「「おう~!!」」」
「お~う~!!」
「玉美ちゃんは連れて行けないよ。」
「え~!?」
一緒にやる気満々だった玉美はドラえもんの一言で膨れっ面になる。
「玉美だって、お兄ちゃんのために頑張るもんっ!私だけ仲間外れなんてずるい!!」
「そうじゃないんだよ、玉美ちゃんはここでのび太とマーティさんが元気になるまでここを守っててほしいんだ。」
「えっ?」
「みんなで行っちまったら誰が守るんだ?」
「玉美ちゃんが傍にいればきっとのび太さんも安心して休めるし、貴方が傍にいるだけでも心強く感じるわ。」
「・・・・・・・・」
「玉美ちゃん、のび太君を頼んだよ。」
ドラえもんに言われて玉美はキョトンとしたもののすぐに我に返って意気揚々に答える。
「うん!私はお兄ちゃんたちを守るね!!」
「フフフ・・・・・・じゃあ、取り敢えずどこへ行こうか?」
ドラえもんたちは早速ホーネックに指示を仰ぐ。
「そうですね・・・・・・一番阻止しなくてはいけないエリアは・・・・・・・・」
スノーベース
「・・・・・・・ホーネックさん。」
「はい?」
猛吹雪が吹き荒れる中、ドラえもんは鼻水を垂らしながらホーネックに聞く。
「な、な、なんで・・・・・・よりによってこんな雪山に・・・・・は、はっ、はっくしょんっ!!!」
ドラえもんは思わずくしゃみをする。彼はロボットでありながら大の寒がりであり、この雪エリアはまさに彼にとっては最悪の場所だった。
「このエリアはレプリフォースの新兵器が開発中だという情報が届いているんですよ。だから、優先的に破壊する必要がありまして・・・・・・・それにしても、先遣隊は一体どこへ行ったんでしょうか?この近くで待機しているはずなのですが。」
「まさかやられたんじゃないよね?」
スネ夫はオロオロしながら歩く。景色一面が真っ白であるため危うく何かにぶつかるところだった。
「うわっ!?こ、こんなところに氷の塊が・・・・・・・・う、うわぁぁ~!!」
スネ夫は、突然悲鳴を上げる。
「どうした!?スネ夫!」
「何か見つけたの?」
ドラえもんたちはスネ夫のもとに駆け付ける。
「あ、あ、あ、あ、あ・・・・・・・・・・」
「どうした?何がいたのか?」
「こ、氷・・・・・・・」
「氷?」
ジャイアンは、スネ夫の指さす方を見る。そこには巨大な氷の塊があった。
「なんだよ、脅かしやがって!たかが氷の塊じゃねえか!」
「ち、違う・・・・・よく見てよ・・・・・・」
「ん?・・・・・・・あぁ!?」
ジャイアンは驚く。
スネ夫が指さした氷の塊。
その中には複数のレプリロイドたちが氷漬けにされていた。
「こ、これは!?」
ホーネックは、すぐに氷の塊を調べ始める。すると氷漬けになっていたのはこちらに到着していた先遣隊だった。
さらにその先には彼らを守ろうとしたのか大破して氷漬けになったフローズン・バッファリオの姿があった。
「あれは、前の戦いでのび太が保護したフローズン・バッファリオじゃないか!?」
「ひどい・・・・・ここまで傷つけるなんて・・・・・・・」
ドラえもんは、簡易的な測定器で先遣隊やバッファリオを調べ始める。
「まだ息がある!急げば助かるかもしれない!」
早速ポケットの中から複数の小さなバッチを周囲にばら撒く。
「オールシーズンバッジ!!このバッジを好きな季節にセットして周りに置けば、半径3メートルの間はその季節になる。」
すると周囲の雪が急に解け始め、氷漬けにされていた先遣隊が氷の中から解放された。
「ハッ!?我々は!?確かレプリフォースの士官に氷漬けにされたんじゃ・・・・・・・」
解放された先遣隊は動揺しながらも意識を取り戻した。大破していたバッファリオの方も氷が解け、その場に倒れる。
「お医者さん鞄~ロボット用~!!」
ドラえもんは応急処置を行い始める。すると意識だけはどうにか戻った。
「オ・・・・・・・・・オレ・・・・・ハ?」
「よかった~!息を吹き返した~!!」
「しかし、あくまでも応急処置に過ぎませんから急いでハンターベースに送らなきゃ。」
ドラえもんは大きめの風呂敷にバッファリオと先遣隊を包ませて一枚の荷札を付ける。
「空飛ぶ荷札~!!これを付ければ付けたものを直接届けてくれるんだ。えっと宛先はハンターベースっと・・・・・・」
ドラえもんが送り先を書くと荷札は回転しながら風呂敷を持ち上げて飛び始める。
「ま、待て!お前たちだけで戦うの危険。奴、手強い!」
バッファリオは、心配して言うが体が動かないためどうにもできない。
「心配すんなよ、ドラえもんはなんだってできるんだからよ!」
「ジャイアン、こう言うのはちゃんと聞いといたほうがいいんだよ。」
「そうか?」
「そうだよ、こういう経験何度もあったんだからさ。」
バッファリオたちが運ばれていくのを見届けるとドラえもんたちはスノーベースの中へと入って行った。
???
「う、うぅう・・・・・・・」
一方、メディカルルームで治療を受けていたゼロは夢を見ていた。
それはどこかのカプセルに閉じ込められている夢だった。
(何なんだ・・・・ここは?・・・・・カプセル?なんで俺がカプセルの中に眠っているんだ?早く、出なければ・・・・・)
ゼロは、カプセルから出ようとする。しかし、どういうことかカプセルが開かない。
(故障でもしているのか?くっ!早く戦いを止めなければならないというのに!)
ゼロは、止むを得ずカプセルを破壊する。すると彼は勢いよく床に落ちた。
(カプセルが天井にあった?一体どうなっているんだ・・・・・・・・!?)
起き上がったゼロは、目の前に誰かがいることに気がつく。
『こ、これがワ・・・リーが隠していた新しいロボット?』
いたのは少年型のレプリロイド?でその姿は自分の親友によく似ていた。
(エックス!?いや、違う。子供だ。でもどうして子供が・・・・・・!?)
ゼロは自分の体が勝手に動いていることに気がついた。対する少年が自分に向かってバスターを構える。
『ロックバスター!!』
(ま、待て!?撃つな!)
ゼロは、叫ぼうとするが少年は自分に向かってバスターを撃ってくる。
(体が動かな・・・・!?)
しかし、自分の右手が勝手に動き出し、バスターの光弾を埃を払うかのように跳ね返してしまった。
『バスターが効かない!?』
少年は、動揺しながらもバスターのエネルギーをチャージし、フルチャージショットを繰り出す。そのチャージショットすら呆気なく跳ねのけてしまう。
(どういう事なんだ?これは俺の過去なのか?)
『ジェットミサイル!!』
少年は体色を変化させてゼロに向かって攻撃を続ける。ゼロは意思に関係なく次々と攻撃をはねのけ少年に攻撃を始める。
『うわぁあ!?』
少年は壁に打ち付けながらも何とか起き上がり特殊武器を変えて攻撃を再開する。
『ヨーヨーカッター!』
『ネイルシールド!!』
『コメットダッシュ!!!』
それでもゼロに対して全くダメージを与えられなかった。
(どういうことだ・・・・・・・・あの子供は、どうしてエックスみたいに武器を変更できるんだ?それにこの俺は一体何なんだ?何をしようとしているんだ!?)
ゼロが混乱している最中、体は勝手に動き続け、とうとう少年の右腕を吹き飛ばした。
『うわああああああああ!!』
少年は右腕を吹き飛ばされると同時に再び壁に打ち付けられ、その場に倒れた。それでも自分の体は少年を攻撃し続けようとする。
(もうやめろ!!これ以上攻撃してなんになる!?この子が何をしたというんだ!?)
ゼロは少年を掴み上げるといたぶり始める。
(やめろ・・・・・・)
少年の弱って行く声を聴きながらゼロは叫び続ける。
(やめてくれ・・・・・・)
そして、放り投げると動かなくなった少年に向かってバスターを展開する。
(やめろおおぉおおおおおおおおおお!!!!!)
その直後、何か不具合でも起こったのか自分の体はショートを起こし始めてその場に倒れた。
(た、助けなければ・・・・・・・・・)
ヘルメットを破壊され、黒髪を晒した少年の元には赤いロボット犬と同じヘルメットを被った鳥が心配そうに寄り添っていた。
ウィンウィンウィンウイン・・・・・・・
そこへ自分の元に向かって一機の円盤が降りて来た。円盤は下からマジックハンドを出し、倒れているゼロを捕まえた。
『やれやれ・・・・・・やはり未完成では倒すにまで至らなかったようじゃのう・・・・・』
(!?)
円盤を操縦していると思われる人物の声にゼロは思わず驚く。
その声は夢で自分に語り掛けてくる声と同じものだった。
『運が良かったのうロッ・・・・マン。しかし、この城はもうすぐ爆発する。その体で爆発するまでに逃げ切れるかのう・・・・・・・』
円盤は自分を回収するとその場から離れて行った。
(おい、どこへ行くんだ!?あの子の方が重傷なんだぞ!?)
ゼロは叫ぼうとするがやはり自分の体は動かなかった。爆発が激しくなっていく中、主人と一緒に脱出しようとロボット犬は少年を背負って脱出しようとする。
(あの状態じゃ間に合わない・・・・・・)
ゼロは無理してでも動こうとする。
(頼む・・・・動いてくれ・・・・・)
動かない自分の体を何度も動かそうとゼロはもがき続ける。
(動け!動いてくれ!あの子を助けなくちゃならないんだ!頼む!動いてくれ!!)
爆発が激しさを増し、少年たちの姿は見えなくなる。それでもゼロは動こうとする。
(動け!動け!!)
同時に自分の意識が薄れ始めた。
(動けぇえええええええええ!!!!)
ハンターベース メディカルルーム
「ハッ!?」
「ゼロ!?」
目を覚ましたゼロの視界に最初に入ったのは、アイリスの心配した顔だった。
「ハア・・・・ハア・・・・・・アイリス?」
「大丈夫!?治療が終わってからずっとうなされていたけど。」
ゼロは彼女に支えてもらいながら上半身を起こす。ゼロは、辺りを見回しながら自分の体を動かす。
「ハア・・・・・ハア・・・・・・・・何でもない、大丈夫だ。」
「でも・・・・・」
「それより、俺はどのくらい気を失っていたんだ?」
話を逸らそうとゼロは話題を変える。
「えっ・・・・・・・えっと、4時間ぐらいかしら?治療されてからずっとうなされて心配だったから・・・・・・・」
「4時間も俺の看病をしてくれたのか?」
ゼロが驚いた顔で言うとアイリスは顔を赤くして頷く。
「・・・・・ごめんなさい。貴方のことが心配で・・・・・」
「・・・・・いや、俺の方も心配かけてすまなかった。」
ゼロはそう言うとしばらく黙っていたが彼女の顔を見て改めて口を開く。
「アイリス・・・・・・・あのスカイラグーン事件の犯人なんだが・・・・・・・実は俺たちの仲間だった奴なんだ。」
「えっ?」
「14部隊のドラグーンを知っているだろ?アイツが動力炉を破壊させてこの戦いの元凶を作ったんだ・・・・・・・」
「・・・・・・・」
「すまない。俺たちが先に気づいていればこんな事態にならなかったのにな・・・・・・」
ゼロは申し訳なさそうに言う。対するアイリスもゼロの顔を見て彼の心情を悟った。元々同じ組織で働いていた仲間がこの戦いを引き起こす原因を作ったと知ったのなら尚更だった。
「・・・・・ううん、ゼロのせいじゃないわ。貴方は、みんなのために戦っていたのだから。それに・・・・・誤解を広げてしまったのも頑固な兄さんが招いたことだし、みんな悪かったのよ。」
「ドラグーンが死ぬ間際に君に一言言っていたよ。『すまなかった』ってな。」
「・・・・・・そう。」
アイリスは複雑な表情で聞く。
「・・・・・・・・ねえ、ゼロ。人間とレプリロイドってお互いに共存し合って生きていくことって無理なのかしら?」
彼女は、ゼロの顔を見て言う。
「私・・・・・・・貴方やドラえもんさんたちと一緒に過ごして人間とレプリロイドがお互い手を取り合って生きていけたらいいなって思っていたの。でも、戦いが始まるたびに一番傷つくのはレプリロイド。だから、ジェネラル将軍はレプリロイドだけの世界を築こうと・・・・・・・」
「・・・・・・・それは違うと思うぞ。」
「えっ?」
ゼロの返事にアイリスはキョトンとする。
「・・・・・フウ、以前エックスが自分の世界の未来・・・・・ドラえもんが住んでいた世界のことについて話してくれたことがある。ドラえもんの世界は、ロボット・・・・つまり、俺たちレプリロイドと人間がお互い共存し合って生きている素晴らしい世界だったそうだ。だが、そこにたどり着くまでに多くの苦労があったそうだ。その世界のロボットは、電子頭脳が単純で最初の頃、俺たちとは違って只の機械と見なされ続けていた。世間では冷たく扱われ、壊れれば捨てられる、そんな世界だったそうだ。・・・・・・だが、その世界の一部の研究者たちが全く異なることを考え始めた。これからの世界、人間と機械が共存し合っていくことが大事なんじゃないのか?では一体どうするべきか?ロボットにどう心を持たせればいいのか?そう悩み続け彼らは新しいロボットの研究を始めた。そして、いくつもの失敗を繰り返してやっと心を持ったロボットを作り上げ、研究を続けた。そして、ついに人間とロボットが共存し合っていく世界を築くことに成功した。俺たちレプリロイドのように自分で考え、行動する者たちと人間との絆を深めて。」
「・・・・・・人間と機械の共存し合っていく世界・・・・・・」
「確かに今の俺たちは争いをやめることができない。だが、諦めずに努力をし続ければいつかはアイツの言っていた世界になるかもしれない。俺はそう信じている。」
「ゼロ・・・・・・・」
「そのことはお前も一番よく知っているだろ?」
ゼロは、アイリスに笑いながら言う。確かに彼らを見ればそれは不可能ではない。そう思えてくるのだ。
「・・・・・・・そうよね。レプリロイドも人間も完璧な存在じゃないもの、お互い手を取り合って行かなくちゃいけないわよね。」
「あぁ。」
「・・・・・私、そろそろ仕事に戻るわ。ドラえもんさんたち、ゼロやエックスのために動いてくれているし、私も頑張らなくちゃ!」
アイリスはそう言うとゼロに笑い返して部屋から去って行った。
「・・・・・・共存し合っていく世界か・・・・・」
ゼロは彼女が去ったのを確認すると夢のことを思い出す。
「・・・・・その世界に俺の居場所はないのかもしれないな。」
スノーベース
「ライジングファイア!!」
ドラえもんは、アームパーツでフルチャージを行い、昇龍拳の如くレプリフォース士官 フロスト・キバトドスに炎の塊をぶつける。
「あぢいいいいいいい!!!」
燃え上がる炎をぶつけられキバトドスは悲鳴を上げる。
最初に来た時、タヌキと言ってからかったキバトドスだったが予想以上のドラえもんの猛威にもはや涙目だった。
「うぉおお~~!!こんなチビに俺様が~!!」
ボロボロになった体を動かして彼ら一同に向かって突進して来る。
「これは、バッファリオの分です!喰らいなさい!パラスティックボム!!」
突っ込んでくるキバトドスに対してホーネックは、小型のハチ爆弾を飛ばす。爆弾は次々とキバトドスに命中し、キバトドスは痛みのあまりに飛び上がる。
「いででででででででで!?」
キバトドスは転がり回り、最早戦闘どころではなかった。そんな中、逃げたスタッフが放置した新兵器へと突っ込んでしまう。
「「「「「あっ!?」」」」」
五人は思わず口を開く。新兵器はオーバーロードを起こし、自爆装置が作動する。
「みんな、逃げろ~!!」
「「「わあぁあああ~!?」」」
一同は慌てて基地の中から逃げ出す。
「ま、まっでくれ~!!抜けないんだよ~!!助けてくれ~!!お~い~!!」
キバトドスは必死に助けを求めるが既に五人の姿はなく、基地諸共吹き飛ばされた。
一同が外でスノーベースの爆発を見届けると吹き飛ばされたキバトドスが雪の中に堕ちる。
全身黒焦げで、生きている様子はない。
「あらら・・・・・こりゃあ、ひどいこと。」
「今まで暴れていた罰だ!いい気味だぜ!」
「人のこと言えないと思うよ、ジャイアン。」
ドラえもんたちは、キバトドスの残骸からDNA端末を抜き取るとハンターベースへと引き上げて行った。
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