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ヘタリア大帝国

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TURN42 雨蛙その六

「インドカレー星域に」
「そうか。デリーの前のか」
「あの星域はインドの中でも最重要星域です」
「人口は多く産業も発展している」
「しかもインドのあらゆる星域に行けます」
 交通の要所でもあるのだ。
「そこにおいてです」
「我々と決戦を挑むか」
「そのつもりの様です」
「成程な。だからセイロンもか」
「ベンガル等もです」
「一旦捨てるか」
「そしてそのうえで」
 インドカレーで太平洋軍に勝ちそのうえで取り戻すというのだ。これがエイリス軍の考えだというのである。
「エイリス軍の戦略はそうかと」
「今回も決戦思想か」
「その様ですね」
「エイリス軍の考えはわかった。インドはデリーを手に入れないとな」
「インドを解放したことにはなりません」
「では攻めるか」
「まずはセイロン等を」
 何につけてもそれからだった。そして。
 その現地の艦隊はだ。東郷達が来るとだ。
 自分達から降伏してきた。そのうえでこう東郷達に言うのだった。
「我々も独立したいですから」
「宜しくお願いしますね」
「協力させてもらいますよ」
「むしろ参加させてもらいます」
 こうまで言う彼等だった。
「太平洋じゃないですけれど太平洋軍に」
「そうさせてもらいますね」
「ああ、頼むな」
 東郷もだ。彼等と握手をしながら応える。
「我々にしてもインドには独立してもらいたい」
「もう植民地なんて嫌ですから」
「すぐに独立したいんですよ、こっちは」
「だから頑張って下さいね」
「俺達も一緒に戦いますから」
 即ちだ。彼等もインドカレーに攻め込むというのだ。
 だが、だった。ここで彼等はこうも話すのだった。
「ただ。俺達みたいに独立派ばかりじゃないですから」
「東インド会社に縁あってつかざるを得ない面々もいますから」
「孤児で育てられて」
「そうした子達もいます」
 このこともだ。彼等は東郷達に話すのだった。
「ですから。協力者ばかりじゃないってことは」
「覚えておいて下さい」
「そうなのか。しかし今報告はどんどん届いているが」
 それはどういったものかもだ。東郷は話した。
「インド人達は諸手を挙げて参加してきているな」
「それだけ独立したいのです」
「そうした人間も多いのです」
「東インド会社の面々はインドカレーに集まってますから」
「残っているのは独立派だけです」
「そうなっています」
「そうか。状況は複雑だな」
 東郷から見てもだった。それは。
 だが、だった。彼等を迎えてくれる独立派の数はかなりのものでだ。秋山は東郷と日本にこう言うのだった。
「これだけの数ならです」
「そうだな。インドカレーのエイリス軍にも対抗できるな」
「ベトナムの様にはいきませんね」
「彼等の数のうえでは主力の植民地駐留艦隊と東インド会社艦隊の殆どに対抗できます」
 それが可能だというのだ。
「我々はエイリス正規軍と心配なく戦えます」
「それは有り難いな。それではな」
「はい、それではですね」
「幸いインド東方の諸星域は全て無傷で解放できた」
「後はですね」
「インドカレーだ。あそこでの戦いに勝てばだ」
 東郷はここで言う。
「デリーに入ることができる」
「デリーも解放してですね」
「インド解放と独立だ」
「エイリスは最大の経済基盤を永遠に失いますね」
「それを目指そう」
 等烏合はこう秋山と話した。そしてだった。
 日本はその二人にだ。ここでこう話した。
 
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