ドリトル先生の競馬
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第六幕その八
「飲むとね」
「余計にいいね」
「日本の夏には日本の夏の楽しみ方があるね」
「あと朝顔も楽しんで」
「向日葵だってね」
「ああ、その二つを忘れたらいけないよ」
絶対にとです、先生は応えました。
「お花もね」
「夏のお花見かな」
「朝顔と向日葵は」
「日本の」
「日本のお花となると桜だけれど」
春のこのお花だというのです。
「他のお花も一杯あるね」
「そうだよね」
「お花はね」
「桜の時は梅や桃もあるし」
「蒲公英だってあるし」
「五月は皐月」
「六月は紫陽花で」
皆もこうお話します。
「秋だって沢山のお花があるし」
「勿論薔薇もあるよ」
「百合も菖蒲も菫も」
「そして夏は」
「朝顔と向日葵だね、じゃあ折角だから」
先生はさらに笑顔で言いました。
「今度は植物園に行って」
「そしてだね」
「朝顔と向日葵見るんだね」
「そうするんだね」
「そうしようね、しかしこの麦茶はいいね」
先生は麦茶を飲みつつ笑ってお話しました。
「夏によく冷えた麦茶を飲んだらそれだけでね」
「幸せになれるね」
「物凄く美味しくて」
オシツオサレツが二つの頭で先生に応えました。
「もうそれだけで」
「そうなるね」
「こうした場所で飲んでも」
ジップも飲んでいます。
「いいしね」
「冷やし方は徹底的だね」
冷やし方について言ったのはチーチーでした。
「冷蔵庫にずっと入れるとか氷を中に入れるとか」
「どっちもいいけれど」
ポリネシアはチーチーに続きました。
「とにかく冷やすことだね」
「夏だとそうよ」
ガブガブもはっきりと言いました。
「麦茶はね」
「冬は普通でいいけれど」
沸騰して冷ましたものをとです、ホワイティは言いました。
「夏はやっぱり冷やしてだね」
「それもこうした暑い時に飲む」
「これがいいのよね」
チープサイドも飲みながらお話しています。
「味も喉越しも最高で」
「身体も心も冷えていってね」
「先生の言う通り最高の飲みものだよ」
勿論ダブダブも飲んでいます、それもごくごくと。
「日本の夏の冷やした麦茶は」
「それもお砂糖を入れないんだね」
こう言ったのは老馬でした。
「普通は」
「そこは入れる人もいるみたいだけれど」
トートーが言いました。
「僕達は入れないね」
「まあ日本のお茶は普通は入れないね」
お砂糖はとです、先生も応えました。
「お抹茶にしても緑茶にしても」
「麦茶だってね」
「全部入れないね」
「そうだよね」
「それは」
「そこは紅茶と違うね」
イギリスのそれはというのです。
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