ドリトル先生の競馬
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第五幕その八
ホフマン君は先生と別れて少し離れた場所に行ってそこで立ったまま花火を観はじめました。その彼を見てです。
先生は目を細めさせてこんなことを言いました。
「やっぱりね」
「やっぱり?」
「やっぱりっていうと」
「いや、彼はさっきジャガイモのお話をしたけれど」
ホフマン君のことをお話するのでした。
「潰したものが一番好きなんだね」
「そうそう、ドイツはジャガイモを潰すわね」
ここで言ったのはガブガブでした。
「切るよりも」
「茹でて丸ごと食べるとか」
ホワイティも言います。
「それはあまりしないね」
「茹でたジャガイモの皮を剥いてそこにバターを乗せて食べても」
チーチーはこの食べ方のお話をします。
「かなり美味しいけれどね」
「烏賊の塩辛と海胆を乗せてもいいね」
老馬はこちらの食べ方に言及しました。
「北海道のね」
「けれどドイツだと」
ポリネシアもこのことを知っています。
「潰して食べるのよね」
「そうして食べたら実際美味しいし」
「しかも食べやすい」
チープサイドの家族もこの食べ方は好きな様です。
「いい食べ方なのは事実だね」
「味付けもしやすいし」
「それで彼も言ったんだね」
ジップの口調はしみじみとしたものでした。
「ドイツの食べ方が一番だってね」
「それでもフライドポテトを食べたら」
それならとです、トートーは思いました。
「美味しかったみたいだね」
「満足した感じだったね」
「そうだね」
オシツオサレツも二つの頭で言います。
「フライドポテトもジャガイモだしね」
「ドイツでも食べるしね」
「そしてフランクフルトも食べてたし」
最後にダブダブが言いました。
「ここでドイツを満喫出来ていたみたいだね」
「うん、お酒も飲んでいたし」
先生も応えます。
「それならだね」
「そうだよね」
「いい気力回復になってるかな」
「今日のことは」
「そうなっているかな」
「そうみたいだね、しかしさっきの話題だけれど」
先生は皆にまた言いました。
「ビーチに行くこともいいかな」
「泳がないにしても」
「それでもだね」
「ビーチに行って海を見るのもいいし」
「海の家で食べることもいいし」
「それもいいね、今度の日曜日なんていいかな」
先生は笑顔で言いました。
「日本の海はお盆までだけれどね」
「お盆過ぎるとね」
「海月が物凄く多くなってね」
「誰も海に行かなくなるわね」
「プールになるね」
「プールでも僕はやることは変わらないけれどね」
泳がなくて水着にもならないというのです。
「景色を楽しんでね」
「そして食べる」
「それだよね」
「そうなるよね」
「本当に」
「そうだよ、海を楽しもうね」
こう言うのでした。
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