ドリトル先生の競馬
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第五幕その四
「むしろ本題はね」
「それだよね」
「この夏祭りは神道のそれだよ」
「日本の宗教の」
「それだからね」
「その宗教行事にも参加してね」
それでというのです。
「楽しんでいるんだよ」
「今の僕達は」
「そう、だからね」
それでというのです。
「この花火もね」
「楽しむんだね」
「そうだよ、宗教行事としてね」
「成程ね」
「そういえば先生は」
今度はトミーが言ってきました。
「夏のもう一つのイベントには参加されないですね」
「もう一つの?」
「海水浴です」
「ああ、そちらだね」
「海の家には行かれますが」
「海の家の雰囲気は好きだよ」
そちらはいいというのです。
「飲んで食べてね」
「そうしてですね」
「楽しむよ、ビーチも眺めてね」
「そうですね」
「夏の海や空や砂浜は好きなんだ」
そうした場所はというのです。
「本当にね、ただね」
「それでもですね」
「うん、それは」
何といってもというのです。
「好きだけれど」
「泳ぐことはですね」
「僕は泳げないからね」
「そうですよね」
「そう、だから海で泳ぐことは」
「しないですね」
「絶対にね」
泳げない先生はというのです、そのこともトミーにお話します。
「その中に入って雰囲気や食べものを楽しんでもね」
「先生らしいね」
「ビーチはこの八条町にもあるけれど」
「そちらは楽しまない」
「泳がないから」
「そうなんだ、泳げないから」
動物の皆にもこうお話します。
「海には入らないよ」
「先生スポーツはからっきしで」
「水泳も出来ないから」
「だからだね」
「水泳もしないで」
「海の家にいてね」
ビーチではというのです。
「そこで食べてね」
「かき氷とかラーメンとか」
「あとカレーもだね」
「海の家はそういうものが美味しいから」
「八条町の海の家でもね」
「そうだしね」
「だから僕はそちらは好きだよ」
海の家のそうした食べものはとです、先生はケチャップとマスタードをかけたフランクフルトを食べつつお話しました。
「海の家の雰囲気もね、けれど」
「本当に先生は泳げない」
「そういうことだよね」
「どうしても」
「だから海には入らない」
「ビーチではそれが肝心だけれど」
「スーツでね」
つまり先生の普段の服装でというのです。
「海の家にいるね」
「先生サンダルとかも履かないしね」
「アロハシャツに膝までのズボンとかも」
「そうした姿にもならないし」
「今みたいに浴衣や作務衣にはなっても」
「パジャマも着てね」
「けれどね」
そうした服装にはなってもというのです。
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