魔法少女リリカルなのは 小さい頃から時空管理局に勤めていた少年
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管制人格になんて勝てるわけない。
「僕はあなたと戦えばいいんでしよね?」
僕は一人だけ戦っていなかったシャマルに声をかけた。
「私としては戦わずに待っていてもらいたいんですけど。」
「わかりました。では少しだけ昔話をしましょう。あるところに一人ぼっちの子供がいました。その子は争いを拒み続けました。そんな子供の手には夜天の書がありました。その子は争いを止めるために魔法を使いました。その力を見た王は、どうしても夜天の書が欲しくなり、その少女を捕まえて、夜天の書を取り上げました。その後、王はもっと強くなるように夜天の書を改良しましたが失敗して、闇の書と呼ばれる呪われた魔導書になってしまったのです。闇の書は主の命を蝕み、闇の書を完成させなければと思うように仕組み、完成すると主の命は消えてしまう地塗られた物の変化してしまったのです。何か疑問を思い付きませんか?」
僕は昔話を終えるとシャマルに聞いた。
「そんなことってないわ。闇の書が完成すれば、主は絶対的な力を手に入れられる筈よ。」
「改良前はそうだったらしいですね。でも改良後の主は完成と共に死んでいるんです。」
「嘘よ。」
いつまでも否定するシャマルに証拠のレポートを見せた。
「これが管理局に保存されていた闇の書に関係しているレポートです。コピーですのでどうぞお読みください。」
レポートを手にとって見るシャマル。
「こんなの嘘よ。」
シャマルはレポートを見ても否定し続けた。
「嘘だと思うなら僕の魔力を採取して確かめればいいと思いますよ。」
僕はシャマルに僕の魔力を採取するように提案したが、シャマルは動けなかった。
「早くしてくれませんかね。僕には仕事が残っているんで。」
「出来ないわ。」
僕は僅かな魔力に反応して防護結界を張った。
「これがギルアム提督のやりかたですか。」
仮面の二人に僕は言った。
「これで闇の書の被害が無くなるならやむを得ない犠牲だと考えているんです。夏村執務官は反対なのですね。では静かにして貰いましょうか。」
バインドをかけられるとわかった僕は遠くに転移をした。
「まさか管理局員が事件に関係しているなんて。それも提督。昇進のチャンスだけど、どうしようかな。」
すると病院の方からとてつもない大きさの魔力反応があったので、戻ろうと思ったが、
「こんなに大きな魔力を感じたのは初めてかな。バイス、準備はいい?」
『yes.master.』
「それじゃー。set up。」
僕は急いでなのはさんたちの方に戻った。
その途中にクロノから仮面の男の正体を聞いたときは、やっぱり。と思った。
その後も嫌な報告がどんどん知らされてきた。
特にフェイトさんが、闇の書の空間につれていかれたのを知って、自分を責めようとした。
「バイス、今からいっても間に合うかな?」
『of course.』
「そっか。それなら頑張ろうか。」
一度は逃げたけれど、民間協力者を危険な目にはあわせられない。
僕はそう思い、とにかく急いだ。
転移を使わないのは、なるべく魔力を温存しておくため。
「遅れてすみません。今から僕の一番強い魔法を使いますので離れていてください。」
「わかったの。」
なのはさんが離れたのを確認して、
「星の命よ、僕に力を、ギャラクシーブレイカー。」
僕は溜めてあった魔力の四割を使って放った。
「これで少しは弱った筈です。」
僕は通信でアースラにいるエイミーに報告をした。
『管理局の方聞こえてますか?』
『そこにいる子の保護者の八神はやてです。』
「はやてちゃん。」
『なのはちゃん。ホンマに?』
「なのはだよ。色々あって闇の書さんと戦っているの。」
『ごめんなのはちゃん、なんとかその子止めてくれる?』
「えっ。」
『魔導書本体からコントロールは切り離せたんやけど、・・・』
僕は僕の出番ではないと考えて、アースラに戻ることにした。
アースラに戻ってきてから、僕は戦闘の映像を見ながら、レポートを書いていた。
「昇進も嬉しいけど、この部隊から外されるのは嫌だな。」
今回の事件を持って、僕は舞台を移動する事になった。
僕が行く部隊の名前はゼスト隊。
二ヶ月で移動になるのは僕がはじめてになると聞いている。
二階級特進。
僕がレジアス中将からはそう聞いている。
二階級も上がってしまうと、三等空佐になって、部隊長クラスになってしまう。
そんなことを思いつつ映像を見てみると、三人の少女が強力な魔法を打つ瞬間が映っていた。
『アルカンシェルを発射します。全乗組員は対ショック防御。』
初めて見るアルカンシェル。
僕がこれを見るのはこれで最後だと願いたかった。
翌日のリインフォースが他界する際は黙って見守った。
「短い間でしたけど、ありがとうございました。次の部隊でここでの経験を生かして、頑張っていきたいと思います。」
ついには移動の日がやって来た。
リンディー提督の申し出を受け入れたため、僕の名前は未来・夏村・ハラウオンと長くなってしまったが、アースラの仲間は今まで通り、未来君と呼んでくれた。
「本当に短かったわね。次はミッド地上のゼスト隊でしたっけ。気を付けてね。」
「はい。」
僕はこうしてこの部隊を後にした。
一年後には、再び昇進して、二等空佐になった。
ゼスト隊長は優しく、地上本部には欠かせない人物だと思った。
そしてクイントさんも優しくしてくれた。
二人は僕を家族のように慕ってくれた。
しかしその幸せは長くは続かなかった。
数ヶ月後、
ゼスト隊は、ある研究施設の調査に向かった。
しかしそこで襲撃にあってしまい、僕とメガーヌさん以外は生き残りがいなかった。
僕とメガーヌさん、それに殺されたゼスト隊長は、戦闘機人によってジェイル・スカリエッティーの所に連れていかれた。
そこで僕はこんなことを言われた。
「ゼストを助けて欲しいなら、私に協力をしろ。」
僕はゼスト隊長が助かるのなら、なんでも協力をすると誓った。
たとえ管理局と戦うことになったとしても。
ニュースで僕たちゼスト隊は、全員が殉職で二階級特進として処理されていた。
「未来さん、ドクターが呼んでます。」
僕はスカリエッティーの所に行くと、そこにはゼスト隊長がいた。
「隊長。よくご無事で。」
「いや、一回死んでいるのだから無事ではないが。」
「それでもです。最初は協力することに不安はありましたが、約束を守ってくれて、不安が消えました。」
そして物語はStrikerSへ。
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