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夢幻水滸伝

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第百三十四話 琉球沖の戦いその五

「槍に戟に斧と」
「強い武器が多いぜよ」
「これでは」
 まさにというのだ。
「強い筈です」
「将兵の質はそこそこじゃが」
 日本から見ればだ。
「それでもぜよ」
「武装の質がいいと」
「強いぜよ」
 そうなるというのだ。
「その分」
「そういうことですね、では」
「この戦でものう」
 正岡は自身の軍勢に鉄砲を放たたせた、そしてその後でまた一撃放ってから言った。
「性根入れて戦うぜよ」
「そうしてですね」
「今は攻めるぜよ」
「わかりました、ではこのまま」
「止まったら負けぜよ」
「はい、ただ」
 ここで織田は敵の動きを見て正岡に話した。
「南洋の戦でもでしたが」
「ああ、敵の動きがじゃな」
「鈍いですね」
「それなりに動いてるにしても」
「やはりこの世界では」
「わし等の方がのう」
 星の者達の采配の方がというのだ。
「最初の能力が高いからのう」
「それが生きてですね」
「それで、ぜよ」
 そのせいでというのだ。
「星のモンがおるとおらんで」
「かなり違いますね」
「一人でもな」
「術も違っていて」
 それでとだ、今度は美奈代が言ってきた。
「その威力と攻撃範囲も」
「それもあるからのう」
「星の人がいると」
 それこそというのだ。
「違いますね」
「全くぜよ、しかし」
「しかし?」
「星のモンでなくても」
 この世界に元からいる者達でもというのだ。
「努力すれば」
「私達と同じ位にですね」
「強くなるぜよ」
「そうなりますね」
「そうぜよ、人は努力すればするだけ強くなるぜよ」
「采配も術も」
「他の力もぜよ」
 それもというのだ。
「強くなるぜよ」
「そうですね」
「だからぜよ」
 それでというのだ。
「誰でも努力するべきぜよ」
「この世界でも」
「実際中国軍は動きは遅いが」
 彼等星の者から見ればだ。
「しかし無能ではないのう」
「的確な動きをしていますね」
「そして速さもぜよ」
「実のところは」
「決して遅くはないぜよ」
「星の人がいる日本軍の動きが速いだけですね」
「そうぜよ、降して組み入れれば」
 美奈代に覇権を握って軍を統一した後のことも話した。
「将帥には困らないみたいぜよ」
「有り難いことに」
「まあその話は後にして」
 覇権を握った後のことはというのだ。
「今は戦うぜよ」
「やはりそうですね」
「わし等の舞台はこのままぜよ」 
 笑ってだ、正岡は織田と美奈代に話した。 
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