ロックマンZXO~破壊神のロックマン~
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第二十四話 発掘部隊の襲撃
前書き
ここのボスはlevel4は諦めました。
ZXはこちらの火力が高い分、弱点さえ気にしなければあっさりと倒せてしまう
ガーディアンベースの修理も終わりに近付いた時、プレリーから呼ばれた二人はブリッジに入った。
「来たぞプレリー」
「アタシ達を呼んだってことは、セルパン・カンパニーで何か動きがあったの?」
二人の入室に気付いたプレリーは司令官の表情で頷いた。
「エリアKでセルパン・カンパニーの部隊を発見したようなの、何か、大規模な発掘作業をしているようなんだけど、モデルFと同じ反応を持ったフォルスロイドがこの部隊を指揮しているから、あなた達に向かってほしいの。エリアKへと向かい、この部隊からライブメタルを奪還して…それから復活したイレギュラー反応もあるわ…二人共、気を付けて」
「「了解」」
ブリッジを出てトランスサーバーのある部屋に向かうと、街に行き、エリアKに繋がる扉の前に行く。
「エリアKって確か元々は温泉で賑わってた場所なんだっけ?アウターになってなかったらなぁ。景色のいい場所での温泉…」
「俺は温泉よりも美味い物が食える場所がいい」
「あんたって昔から花より団子よね」
「景色じゃ腹は膨れないからな」
ムスッとなるエールにヴァンは扉を抉じ開けてエリアKに向かった。
そしてエリアKに到着すると凄まじい熱気が二人を襲う。
「うえー…」
「火山の噴火とかのせいで温泉が煮えたぎってるな…エール、入れそうにないぞ」
「入った瞬間に茹で蛸になりそう」
『ロックマンのアーマーなら温泉くらいの熱に耐えられるわ。でも長時間浸かっているとダメージを受けるから気を付けて…発掘原発はそこからずっと地下にあるみたいね。どこか下に降りられる場所がないか探してみて?』
プレリーの指示を受けてミッションを開始し、二人は温泉や間欠泉を避けて移動する。
「大丈夫かエール?」
「大丈夫よこれくらい。暑さよりもこいつらが鬱陶しい!!」
こちらに急降下してくるメカニロイドをヴァンはアルティメットセイバーで、エールはモデルHXに変身してダブルセイバーで迎撃した。
そして洞窟の中に入り、間欠泉に気を付けながら先に進むとロープウェイがあったが、温泉が噴き出ている影響からか向こう岸にある。
「向こう岸に行けないね」
「いや、ここから地下に行けそうだ。温泉が止まったら飛び降りるぞ」
温泉の噴出が止まった瞬間にヴァンとエールは飛び降りた。
途中に足場があり、そこに着地するとメカニロイドが一体佇んでいた。
「ガレオン?」
「一体だけだ。さっさと倒して…何!?」
次の瞬間、溶岩がガレオンを飲み込んだ。
あまりにも呆気ない最後に二人は呆然となるが、次の瞬間にメカニロイドの頭部のみが残り、溶岩を纏って獣のような姿となる。
「溶岩を纏った!?」
「恐らくは溶岩を液体金属のように纏えるのだろう。エール、プラズマサイクロンで蹴散らせ。ヴァンはサンダーチップを使ってあの技を頭部に当て、エールのチャージ時間を稼げ」
驚くエールにモデルHが冷静に分析すると、即座に撃破のための指示を出す。
「分かった。はあっ!!」
セイバーを横薙ぎに振るうと電撃を纏ったソニックブームが放たれた。
ソニックブームは見事にメカニロイドの頭部に当たり、感電して動きを止める。
「喰らえ!プラズマサイクロン!!」
そして感電している間にセイバーのチャージを終えたエールはオーバードライブを発動直後にプラズマサイクロンを放った。
強化された電磁竜巻は頭部をズタズタに引き裂き、敵に何もさせないまま破壊した。
「良いぞエール」
「見事だ。オーバードライブを攻撃の一瞬のみに発動させることでエネルギーの消費を抑えるとはな」
「へへ、ありがとうヴァン、モデルH。二人のおかげだよ」
ヴァンが時間を稼いでくれたのもあるし、そもそもモデルHの指示がなければ苦戦していた可能性が高い。
「礼には及ばん。それよりも足場が崩れるぞ」
次の瞬間にモデルHの言う通りに足場が崩れ、ヴァンとエールは落下したが、エールはホバーで、ヴァンはダブルジャンプを上手く使って着地した。
次の足場に着地すると、そこにはガーディアンのメンバーの一人がいた。
「まさか上から来るなんてね…私達はこのエリアに仕掛けられたラップの調査に来たんだ。報告によるとここから先のエリアでは溶岩が流れ出して侵入者を排除してしまうらしいんだ。流れ出る溶岩に触れると、いくらロックマンの状態でもただじゃすまないから注意してくれ!」
「分かった」
「ありがとう!」
苦笑しながら教えてくれた彼に礼を言うと二人はダッシュで駆け抜けた。
「どうかあの二人に赤の英雄の加護がありますように…」
初代司令官が誰よりも信じ続けた赤の英雄が二人を守ってくれるように祈るガーディアンのメンバーであった。
溶岩を避けながらメカニロイドを蹴散らし、シャッターを抉じ開けて次のエリアに入ると、先程のガーディアンメンバーが言っていたように溶岩が流れてきた。
「二人共、急いで!!」
モデルXが二人に言うと、ヴァンとエールはモデルOとモデルHXの高い機動力を活かして溶岩に呑まれないように進んでいく。
すると奥のシャッターを潜り抜けて一息吐き、後ろのシャッターから溶岩が流れる音が聞こえなくなったので、どうやら侵入者がいなくなったと認識したのか排出されたようだ。
「はああ…もうこんな所に来たくないな…」
「同感…」
溶岩が流れるようなエリアになど出来ることなら二度と来たくない気持ちとなった。
奥から二つの巨大なエネルギーを感じるが、何か物音がする。
「戦ってる?」
「…待て、何か聞こえるぞ」
「キャハハハハハッ!!」
「こ、こらーっ!俺の仕事場を荒らすんじゃねえ!!」
「「………」」
シャッターの奥から聞こえてくるのは女の高笑いと男の困ったような声。
どういう状況だと思ってシャッターを潜り抜けると、そこには蝶型のレプリロイドと土竜型のフォルスロイドが部屋を駆け回っていた。
「「ん?」」
自分達に向けられる視線に気付いたのか振り返ると困惑したようなヴァンとエールが見つめていた。
「あーーーっ!見つけた破壊神の器っ!こんなに早く見つけられるなんて滅茶苦茶ラッキーッ!!あんたをさっさと回収して今の人間と弱ーいレプリロイドを燃やしてやるんだから!!」
それを聞いたヴァンとエールの表情が険しくなる。
「やれやれ…今日は客が多いなぁ…おめえらだな?うちらのライブメタル奪って回ってる奴らは…モデルVは見つからねえし、こんな小娘が仕事場を荒らすし、踏んだり蹴ったりだ…こうなったらこのモデルFのフォルスロイド、フランマールの面子にかけておめえらをぶっ倒して、うちらのライブメタル全部取り返したる!」
「ふざけないで、あれはプレリーのお姉さんが作った物よ!あんた達の物じゃない!!」
少なくともモデルH達はセルパンのような者が手にしていい物ではない。
あれはガーディアンの初代司令官が平和のために残したのだから。
「速攻で倒してやる!」
「モデルFのデータは…両腕にあるようだな…そこにあまり攻撃するな」
モデルHの指示を聞きながらエールはダブルセイバーを構えて突撃した。
「お前、復活したイレギュラーだな?」
セイバーを構えながらイレギュラーを見上げる。
「キャハハハッ!アタシにはソル・ティターニャンの名前があるんだけどー?アンタ、チョー気合入ってんじゃん!あ、でも生意気そうな顔はチョーむかつくー、もっとこう、汗とか涙とか、ズルズルに垂らしてさっ!ヒーヒー言って命乞いしてみせてよ!」
「誰がするか、お前を倒させてもらう!!」
ヴァンはサンダーチップを起動させた状態でティターニャンに向かっていった。
「チョーうざいんだけどー!?破壊神の器じゃなかったら燃やしてたのにーっ!!」
火炎放射を放ちながらティターニャンは前進する。
それをかわしながらチャージセイバーで攻撃すると感電して仰け反る。
「キャアッ!?ホントにむかつくーっ!その姿、あいつにそっくりだから余計にむかつくんだけどーっ!!」
「あいつって…モデルZのオリジナルか?」
復活したイレギュラーはモデルZのオリジナルに破壊された者ばかりだそうなので、恐らくティターニャンもモデルZのオリジナルに破壊されたのだろう。
「バラバラになっちゃえ!!」
爆弾を設置して動きを阻害してくるが、ダッシュジャンプで爆弾を飛び越え、オーバードライブを発動する。
「ダブルチャージバスター!!」
バスターショットを構えて電気属性のチャージバスターを二連続で発射すると、一気にダメージを受けるティターニャン。
「キャアアアアッ!!?」
「はっ!!」
感電して仰け反っているティターニャンに回転斬りで追撃するヴァン。
ティターニャンのボディがセイバーで削られていく。
「こんのぉっ!!」
高速回転するブーメランを発射してくる。
オーバードライブを解除してチャージセイバーでブーメランを破壊し、至近距離でチャージバスターを当てる。
「こいつでとどめだ!!」
チャージセイバーで叩き斬ろうとしたが、ティターニャンは大きく上昇してかわした。
「マジで頭に来たっ!!もう破壊神の器とかどうでもいい!こいつで吹っ飛ばしてやるんだから!!」
頭上に巨大な火球を作り出すティターニャン。
「ちょっと!この部屋を吹き飛ばすつもり!?」
フランマールにプラズマサイクロンを当てていたエールが驚く。
「流石のあんたもこれなら終わりよ!!このまま燃えちゃえーっ!!」
「や、止めろーっ!ここを吹き飛ばされたら地下が…いや、ここら一帯が吹き飛んじまうっ!!」
感電しているフランマールも顔色を変えるがティターニャンは知らぬ顔だ。
「キャハハハハハッ!丁度良いじゃん!ここら一帯の人間とレプリロイドなんかみんな吹っ飛んじゃえーっ!!」
「龍炎刃!!」
セイバーのエネルギーが炎のように揺らめき、高くジャンプしながらの斬り上げによって振り下ろす前にティターニャンは両断された。
「あ…れ…何で…アタシの視界…こんなおかしなことになってるの…?まさか、やられちゃったの…?マジで…あり得ないんだけど…っ!?」
両断されたティターニャンは爆発を起こし、火球は使い手が破壊されたことで消えた。
そしてエールの方を見ると、プラズマサイクロンで感電しているフランマールをオーバードライブを発動してる状態でのダブルセイバーでの連続攻撃とソニックブームの攻撃でバラバラにしていた。
「大分俺の力の使い方に慣れてきたようだな。プラズマサイクロンで奴の動きを封じつつ、オーバードライブで強化したセイバーで確実に仕留めるとはな」
「ありがとう、モデルHの教え方が良いからだよ」
「フッ…当然だな」
「なーにがフッ…よ。煽てられると調子に乗るなんて本当に子供ね~キザ坊や」
「そうだぜ、あいつをぶっ倒したことで俺の力も元通りになったからよ。へへっ!あいつなんかには俺様の力は勿体ねーぜ!わりぃがパスコードの修復にちょっと手間がかかりそうだ。もう少し待っててくれよな」
「残るは拙者とモデルLのデータと言うことになるか…気を引き締めよ」
「分かってる、心配しないでモデルP…ねえ、モデルF。力が元通りになったからきっと新しい技が使えるようになったんだよね?」
「おう!俺の技はグラウンドブレイク!地面にいる敵にかなり役に立つぜ!フルチャージ状態でナックルバスターを地面に叩き付けてみな!!」
モデルFXの言われた通りにやると地面から火柱が吹き出し、部屋全体が揺れて天井が崩れてきた。
「あれ?これもしかしてヤバい?」
「エールさん、流石にボロボロの地下室で試すのはヤバかったんじゃないのか?」
「モデルF…」
「戦闘馬鹿…」
「なっ!?おめえらも止めなかったじゃねえか!こういうのは連帯責任って奴だろ!?」
「せめて外に出てから試させようという考えは思い浮かばなかったのかモデルFよ?」
モデルHとモデルLの責めるような視線にモデルFは慌て、モデルPは溜め息を吐きながら呟いた。
「とにかく脱出だ。」
「生き埋めにならないうちにね」
モデルZとモデルXの言葉通りに部屋を飛び出し、奥のトランスサーバーで命からがらガーディアンベースに帰投する二人。
ページ上へ戻る