魔転語(魔王転職物語)
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10話~宴会の始まり~
第10話~宴会の始まり~
冒険者ギルド、蒼天の義勇にて宴が始まっていた。
百人近い冒険者達が酒をのみ、歌を歌ったりとギルドは夜だというのに騒がしい。
「いやぁ~、やっぱり宴はいいな!料理も美味しいし酒も上手い!」
俺は、出された料理や酒を飲み食いし楽しんでいた。
こんな、宴は久しぶりだ。
魔王の時はよく、部下たちと一日中騒いだものだ。
「マオ様、たらふく食べましょう!また、いつ食べれなくなるか分かりませんからね」
スライムことシャルルも人間の姿に変身して料理や酒を楽しむ。
確かに、裏切られ魔王城から逃げ出した時は宴など余裕がなかったたからな。
久しぶりにシャルルが楽しんでいる姿を見る。
「シャルル!いっぱい食べて楽しめよ」
「はい!マオ様。そういえばマオ様」
「なんだ、シャルル?」
「リザードトカゲ討伐の報酬頂きましたよ!」
忘れていた。シャルルは、クエスト達成の報告をして報酬を貰っていたらしい。
「これは、しばらくの私達の生活費に回しますので私が管理でよろしいですか?」
シャルルは俺に聞いてくる。
まぁ、金銭管理はあまり得意ではないので助かる。
「おう、任せた!」
「はい!」
シャルルと、話しているとリンファと、話していたレイナが近づいてくる。
「楽しんでる?」
俺の様子を伺いに来たらしい。
「おう、楽しませてもらってるよ。レイナは酒飲まないのか?」
俺はレイナがグラスに入ってるものがジュースだと気づいた。
「飲んじゃダメってリンファが」
「ふーん、そうなのか」
マオは近いうちにレイナがお酒をリンファに止められてる理由を知る時がくるのだった。
「それはそうと、レイナお前レベルいくつなんだ?」
俺はふと、今の勇者のレベルが気になり聞いてみる。
ちなみに俺はリザードトカゲ討伐のおかげでレベル2になった。
ステータスは変わらないが
「レベル?知りたい?」
「あぁ。知りたい」
「いいよ。パーティーメンバーだからステータスも教えてあげる」
レイナのレベルまたステータスを教えてもらえることになった。自己紹介も含めて
レイナ・ペングラム
金髪ポニーテール美少女の巨乳で天然少女である。
父は前勇者王であった。アレクセイ・ペングラムである。
従姉に蒼天の義勇、ギルドマスター、リンファ・ペングラムがおりだいぶ激愛されている。
愛剣は【聖剣エクスディア】勇者が代々受け継いでいる最強の魔剣である。
職業はレア職業
【勇者】
異名は【閃光の勇者】
レベル28
ステータス
MP
物理攻撃〈Bランク・290〉
物理防御〈Bランク・240〉
魔法攻撃〈Cランク・180〉
魔法防御〈Cランク・160〉
器用〈Dランク・85〉
運〈Eランク・10〉
スキル
閃光・魔剣エクスディア
「こんな感じだよ。まだ勇者になったばかりだからまだまだ弱いよ」
レイナのステータスやレベルを知ることができた。
俺よりは強いが正直、アレクセイ、リンファにはまだまだ到底及ばない。
しかし、勇者になってすぐにこのステータスだ伸び代や、潜在能力は高い。
というか、運が10ってやばいな。運がないのかこの娘。
レベルをあげればいずれは魔王を倒すことができるだろう。
当分は一緒にレベル上げだな。
って、言ってるけどまずは、おれ自身のレベルをどうにかしないと
「マオ。マオのも教えて不公平」
と、言われてしまったので、俺は冒険者カードをレイナに見せるのだった。
「器用と運が以上に高いね。あとは…うん。一緒に頑張ろう」
少し、気を使われてしまった。
二人で会話しているとギルドメンバーと、話していた。
リンファが俺達のもとにやってくる。
「どう?楽しんでるかしら?」
笑みを浮かべながら耳元に近づいてきて
「マオいいかしら?ずいぶんレイナと楽しげに話しているけど、レイナに手を出したら……分かるわよね?」
冷たい声で言われる。
この女、やはり苦手だ。
しかし、俺がレイナに手を出すことはない既婚者だからだ。
「大丈夫だよ。ただ、いろいろと話してただけだ。」
「なら、いいわ。さて、そろそろ宴も終わりにするわ」
リンファの合図で宴の終わりが近くなる。
騒いでた連中も、リンファの言葉を聞き片付けを始める。
俺も片付けの手伝いをしているとレイナに声をかけられる。
「ねぇ、二人で話したいの…ちょっと抜け出そう」
と俺は、レイナに手をとられギルドの外に出るのだった。
「どこ行くんだ?みんな、片付けをしてるし怒られるんじゃないか?」
と、レイナに言うが
「大丈夫。来て」
しばらく、歩くと城下町の中にとおる川の近くの橋にたどり着いた。
「聞きたいことがあるの」
レイナは立ち止まった。
「元魔王として、魔王軍カイル・ペングラムのことを…」
次回第11話【勇者になった理由】
後書き
次回第11話~勇者になった理由~
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