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ドリトル先生の競馬

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第二幕その二

「乗馬はやっぱり欧州だね」
「日本より乗馬に向いているから」
「盛んでもあるね」
「そういうことだね」
「特に東欧、ポーランドやハンガリーだね」
 こうした地域がというのです。
「物凄く強い騎兵隊も持っていたね」
「ポーランド騎兵は有名だね」
「その強さからね、それでドイツもね」
 今お話に出ているこの国もというのです。
「平地だからね」
「馬に乗る文化が定着しているね」
「かなりね、それでその彼もだね」
「チューリンゲンから来たね」
「乗馬についてはね」
「普通の日本人より親しんでいるね」
「そうなるね」
 こう王子にお話するのでした。
「そして僕よりもね」
「先生馬に乗れるじゃない」
 王子は先生に笑って返しました、二人で一緒の席に座ってそうしてミルクティーを飲みながらのことです。
「それでもそう言うんだ」
「いや、僕は乗れるのは老馬だけでね」
 その老馬を見ての言葉です、老馬は他の動物の皆と一緒に研究室の中でくつろいでいます。
「それでね」
「他の馬には乗れないんだね」
「それで駆けることもね」
 馬をそうさせることもというのです。
「出来ないからね」
「本当に乗っているだけだっていうんだ」
「そうだよ、だからね」
「乗馬といってもだね」
「その程度だよ」
 乗れるだけだというのです。
「それ以上は出来ないからね」
「まあ先生にスポーツはね」
「確かに無縁だからね」
「縁のないものだからね」
「実際にね」
 動物の皆もそこはと言いました。
「乗馬にしてもそうだね」
「駆けさせることの時点で駄目で」
「ましてや競技とかね」
「想像も出来ないね」
「そう、だからね」
 それでというのです。
「その彼よりも絶対にね」
「乗馬は落ちるっていうんだ」
「そうだよ」
 王子に笑って答えました。
「実際にね」
「そうなんだ、ただ馬に乗れるだけで」
 王子は笑ってお話してくれた先生にわりかし真面目に返しました。
「結構凄いよ、今の日本だとね」
「今の日本では乗馬は特別だからだね」
「スポーツでもね」
「かなり特別だね」
「本当にね」
「というか乗馬って今の日本だとよ」 
 ガブガブが言ってきました。
「部活としてやっている学校って少ないでしょ」
「大学ならあるけれど」
 トートーも言います。
「高校だと本当に稀だね」
「この学園はあるけれど」
 それでもと言ったのはホワイティでした。
「ある高校って本当に少ないよね」
「野球部やサッカー部、テニス部はあっても」
「乗馬部はないわね」
 チープサイドの家族もこのことを知っていて言います。
「馬を走らせる場所もないし」
「馬自体もいないからね」
「自転車部は最近有名だけれど」
 チーチーはこんなことを言いました。 
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