仮面ライダージオウ　眩い世界

「そしてね」
「アナザー達を倒すべきね」
「うん、とにかくスウォルツはね」
「貴方達が倒すのね」
「そうするから、君が手を汚す必要はないよ」
「そうだ、俺もまずはお前等をまず倒す」
　スウォルツもジオウ達を見据えて彼等に告げた。
「前の戦いで受けた侮辱を忘れてはいない、勿論お前に受けたそれもだが」
「それでもだね」
「まずはお前等だ」
　あくまでとだ、スウォルツはジオウにアナザーディケイドの姿で告げた。
「王となる前に王に侮辱を与えた罪を償わせてやる」
「出来るならやってみたらいいよ」
　ジオウはそのスウォルツを見据えて言葉を返した。
「何度も言うけれどあんた王様に向いていないから」
「また戯言を言うよ」
「言うよ、本当のことだから」
　だからこそだというのだ。
「そしてあんたまた負けるよ」
「それも戯言だ」
「戯言じゃないよ、あんたはっきり言って俺達と最初に会った時から全く何も変わってないよ」
　ツクヨミに対してのそれとはうって変わって冷たい言葉だった、全てを見越したうえでの。
「けれど俺達は違うから」
「変わったというのか」
「うん、あんたは本当に何も変わってないけれどね」
「俺達は色々なものを見てきて多くの戦いを経てきた」
　ゲイツもスウォルツに告げる。
「その俺達とお前の力の差は歴然としている」
「そんなあんたに俺達は絶対に負けないから」
　ジオウはまたスウォルツに告げた。
「今からそのことを証明するね」
「ならやってみろ、俺を倒せるならな」
　スウォルツは内心自分がとてつもない侮辱を受けたと思い激しい憤りを感じていた、だがそれを今は表に出さず。
　王の振る舞いを意識して余裕の芝居をした、そしてだった。
　ジオウとゲイツの前に悠然と出てそして彼等に告げた。
「お前達が強いなら」
「ならそうしてみせるよ」
「今からな」
　ジオウとゲイツも前に出た、そうして。
　三人の戦いがはじまった、他のライダー達もアナザーライダー達との戦いに入った、そこにはスウォルツが出したこれまで暗黒面にいた仮面ライダー達もいた。
　Ｇ４やフウマ達だった、彼等も戦闘に加わってきた。だがディケイドはその彼等を見ても悠然としていた。
　そうして普通のフォームのままでディエンドに言った。
「何でもない」
「だからだね」
「そうだ、連中の相手もする」
　こう言うのだった。
「これからな」
「いいのかい？他の組織や種族と違うんだよ」
　アナザーやダークサイドのライダー達はとだ、ディエンドはディケイドに煽る様にして忠告した。
「君一人でっていうのは無理じゃないかな」
「大丈夫だ、俺だけじゃない」
「僕がいてだね」
「桐生戦兎達もいる」
「皆がいるからだね」
「今更多少数が増えたところでだ」
　所詮はというのだ。
「何ということはない」
「それでだね」
「今から倒す」
　やはり何でもないといった調子での言葉だった。
「いいな」
「わかったよ、君一人でなら勝手にと言ったけれど」
　ディエンドは銃を構えたうえでディケイドに応えた。
「そう言うならいいよ」
「お前も戦うな」
「正直スウォルツの考えも行動も大嫌いだからね」
　その全てがというのだ。
「だからね」
「だからだな」
「僕も戦うよ、じゃあね」
「倒していくぞ」
「そうしようね」
「こんな連中一人で何体でも倒してやる」　
　クローズは身構えつつ言った。